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マシンナード ~機械オタクと魔女5人~  作者: 於田縫紀
第7章 冬休みの終わり

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第102話 2人揃ってしまったぞ

 その人物はミレーのディパックを右肩に下げて俺達を待っていた。


「あけましておめでとう。お久しぶりです。」


 学生会次期会長、風遊美さんだ。

 確かに彼女なら医療魔法も持っているし毒があるかどうか判断もできるだろう。


「すみません。休み中呼び出してしまって。」

「それよりさ、これよこれ。こっちだ。」


 奈津希さんが風遊美さんをマイクロバスの中へ引っ張り込む。


「って何を……何よこれ!」

「今釣ってきたんだけどシガテラ毒が心配でさ。ちょっと判定してくんない。」

「そんな面白い事は最初から誘って欲しいですね。」

「まさかこんなのいきなり釣れると思わなかったからさ。で毒はどうだ。」


 風遊美さんはちょっと目を細めて巨大魚の方を見る。


「これ位なら大丈夫ですね。一人で全部食べたりしなければ、ですけれど。」

「ならOKだ。じゃあ修、また運転頼む。」


「運転って、何処へですか。」

「マンションの屋上で俺と魚を下ろした後、駐車場に車を止めて玄関から入ってきて部屋の窓開けてくれないか。これ結構重くて持ちにくいんだ。」


「風遊美さんは。」

「私は修君と一緒に行きます。」

 との事なので、俺は運転席に戻りマイクロバスを発進させる。

 


 風呂の蓋の上に新聞紙を何枚も敷き詰め、その上に重い魚を置く。

 ちなみにこの魚、家の体重計で測ったら11キロもあった。


「よし、じゃあ今日はイソマグロのフルコースな。」


 奈津希さんはそう言って長い包丁で捌き始めた。

 近くにいると邪魔だろうし色々飛んだりもしているので俺と風遊美さんはリビングへと移動する。


「ところで修君、奈津希はいつからここに泊まっているの。」

「昨日学校から帰る途中偶然会って、それからです。」

「何か変な事されなかった。」

「大丈夫です、ってそんな大げさな。」


「他の学年だと奈津季の実態を知らないからです。そうですよねセクハラ大魔王さん。」

「さあ、何のことかな。」


 風呂場から返事が返ってくる。


「入学時の1学年全員が集まったオリエンテーションでの自己紹介の時、『オトコが欲しいですがこの学校はオトコが少ないので女の子でもいいです。僕と気持ちいいことする友だちになって下さい。』と言ってドン引きさせて以来、我が学年最大の地雷(アンタッチャブル)とされているのですわ。それでも秋まで2年生の可愛い彼女さんがいたような気がするけれど、あの娘はどうしたのかしら。」

「彼女と気持ちよくなりたいから通販でローション買って、一緒にプレイしようぜと誘ったら逃げられた。絶対お互い気持ちよくなれると思うんだけどな。」

「と、こんな感じですわ。」


 と風遊美さんはお手上げポーズをして見せた。


 それにしてもいちいち返事が返ってくるあたり律儀ではある。

 しかし彼じゃなくて元彼女持ちか。


「でもまだ穴で遊んでないから僕は処女だよ。何なら修の身体で試してみるかい。今なら特価提供中。」

「まだ結構です。」

「まだというなら先々希望はあるのかい。」

「とりあえず18禁ですから。」


 確かにセクハラ大魔王だ。

 まあ昨晩からそうだったのだが。


「だから奈津季がいる間、私もお目付け役でここに泊まるわ。よろしくお願いね。」


 えっ。

 予想外の展開。


 でも確かに知らないうちにベッドに潜り込まれたりするよりは、お目付け役がいた方がいいかもしれない。

 それにしても一人のんびり過ごす計画が何故こうなったんだ。

 って俺が不用意に奈津季さんを招き入れたのが敗因か。

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