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3 夜のカラスのように
丸いグラスに映った虹色の君
恋の哲学を語った後で
興味が無いと言って 頬にキスをした
抱き締めた体温が まっすぐに君の心を伝えるから
余計に 震えてしまいそうになる
帰る場所がなくなった僕達は
夜のカラスのように
妖しく飛び交って どこかに消えていく
駐車場際に落ちた缶コーヒー
蹴って後ろを向いた後に
その手を離したくないと引き寄せたのさ
抱き締めた感触が まっすぐに君の嘘を見破るから
余計に その唇にキスをしたくなる
泥沼にはまった 僕の結末が
光をかき消すものだとしても 今は何も
美しさも 醜さも ひっくるめて
愛してる って言い訳の花を咲かせるだけ