生徒会室にて②
「それで、何を言いかけていたの?」
2人が落ち着いたので、メアリーはまた書類に目を通しながら尋ねた。
「ああ、フレッドの事だよ!あれだけいつもメアリーが色々と助言していたのに、最近はぱったりなくなっただろう?気になってフレッドに尋ねたんだ。そうしたら…」
「私の言葉には愛がないって?」
「それよ!本当に意味がわからないわ!」
アンドリューの言葉を引き継いだメアリーに、クロエが怒り出した!
「どうしてメアリーは何も言い返さないのよ!」
メアリーは書類を見ながら返す。
「…愛がないだなんて、そんな風に言われるとは思っていなかったわ。だけど、私の事を鬱陶しそうにしていることにはなんとなく気付いていたの。」
「婚約のことだって、本当はやめたいような口ぶりだったわ。だけど、私たちの婚約はよほどの事がなければ解消できない。それならもう、彼の気が済むまで、何も言わない方がいいと思ったのよ。」
「だけど、このままだと、危ないぞ。主にフレッドが。」
「ええ。この婚約の意味を考えれば……」
「私の言葉は、フレッドには届かない。残念ながら、これが答えのようよ。」
「ごめんなさい。この書類、急ぎなの。少し1人にしてくれない?」
メアリーは書類を見ながら淡々と話した。
アンドリューとクロエは顔を見合わせて
「わかったわ。でも何かあったら、いつでも話して」
「邪魔して悪かったよ」
「ありがとう」
そして、2人は部屋を出ていった。
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