メアリーとアンドリュー
ご指摘頂いて、お話を直しました(>_<)
「お嬢様、アンドリュー様から、プレゼントが届きましたよ」
メアリーが自室で本を読んでいると、侍女がドア越しに声をかけてきた。
「入ってちょうだい」
入室を許可すると、侍女が3人入室してきた。
そのうちの2人は箱を抱えている。
「ありがとう」
メアリーが礼を言ってドアの方を見ると、部屋の外にアンドリューがいた。
「あ、アンドリュー?どうしたの?今日は約束していなかったわよね?」
驚いたメアリーはアンドリューに駆け寄った。
「すまない。どうしても自分で届けたかったんだ。部屋に入っても?」
「ええ。マリー、アンドリューにお茶の支度を」
「心得ました」
マリーと呼ばれたメアリーの専属侍女は、ドアを半分開けたまま退室した。
婚約予定とはいえ、今はまだメアリーは別に婚約者がおり、2人はただの友人である。
侍女を2人残すとは言え、念には念を入れて、ドアも開けておいたのだった。
残った侍女は、アンドリューからのプレゼントである箱の中身を出し始めた。
「お嬢様、こちらをご覧ください」
「まあ!」
箱から出された、ロイヤルブルーのドレスを見て感嘆の声を上げた。
それを見て、アンドリューが声をかけた。
「今度の夏至のパーティで、君に着てほしいと思って用意したんだ」
「とても素敵だわ。だけど、私にこんなに素敵なドレス、私に着こなせるかしら?」
ドレスはバッスルスタイルと呼ばれる形で、隣国で最近流行り始めたばかりのスタイルだった。
正面はシンプルだか複雑な刺繍がなされていて清楚な雰囲気だが、後ろ姿は腰より下にフリルが重なるように仕立てられていて、可愛らしくもみえるデザインだった。
アンドリューは、侍女からドレスを受け取って言った。
「クロエにお勧めの店を教えてもらってね。君に内緒で、マリーにも内緒で協力してもらったけれど、俺が選んだデザインなんだ。きっと君に似合うと思って」
メアリーは嬉しくて言葉が出なかった。
自分のことを考えて作られたドレスというのは初めてだった。
フレデリックにドレスを贈られたのは一度だけで、それもその時の流行のドレスでほとんど既製品のようなものだった。
「アンドリュー様の目の色ですわね」
侍女の1人がにこやかにそう言うと、メアリーは顔を赤らめた。
それを見て、アンドリューは喜んでもらえたと思えて嬉しかった。
「君にはどんな色でも似合いそうだなと思ったんだけど、せっかく送るならこの色を来てほしいと。夏至のパーティは君にとって楽しい場にはならないだろう。でも俺は君をエスコートする事は出来ないから。このドレスで君を守りたいと思ったんだ」
アンドリューは照れながらも真剣な顔でそう話した。
「愛されてますわね」
別の侍女が小さな声でメアリーに言った。
メアリーはドレスを眺めながら、これまでのことを思い返していた。
こんな事になるまで、フレデリックの言葉はメアリーにとって、嬉しいものばかりだった。
だけど、アンドリューのドレスのように、心に響くものはあっただろうか?
そこに愛はあったのか?
メアリーはこの日、本当の意味でフレデリックへの想いが消えていくのを感じた。
そして。
「私、夏至のパーティをとても楽しい気持ちで迎えられそうだわ。ありがとう、アンディ」
メアリーは満面の笑みで言った。
今度はアンドリューが真っ赤になる番で、メアリーは声をあげて笑った。
評価・いいね・ブックマーク
して頂けると励みになります!
ありがとうございます(๑ˊ͈ ꇴ ˋ͈)ꕤ




