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アンドリューとサイラスの話

「サイラス卿、本日はどのようなご用件で?」

アンドリューはサイラスの部屋に入るなり問いかけた。

年上として敬っているが、気のおけない仲ではあるので少しくだけた言い方になる。


「せっかちだなあ。まあ、座ってお茶でも飲みなよ」


「…いただきます」


アンドリューはソファに腰掛け、お茶を飲んだ。


「さてアンディ、単刀直入に言うが、うちのメアリーの婚約者になる気はないか?」


「はっ?」

アンドリューは、手にしたティーカップを落としそうになるほど驚いた。


「メアリーはフレッドと婚約しているじゃないですか。それに俺は次男です。メアリーの相手には条件が足りません」


「確かにアンディの言う通りだった。だが、事情が変わったんだ」


「どういう事です?」


「君も知ってると思うが、フレデリックの最近の振る舞いは、ウィルソン家として到底許せるものではない。父上もお怒りだ。もうフレデリックに嫁がせることは出来ないと言うのが我が家の総意だ」


サイラスはフレデリックの一連の騒動を話した。


「テイラー家とは歳の差を理由に婚約しなかっただけで、別にメアリーの相手はテイラー家でも良かったんだ。ただ、既にテイラー家の嫡男は辺境伯のご令嬢と婚約しているだろう?だから、他に相手は居ないということになっいた」


「その通りです。兄上は婚約者をそれは大切にしてますからね」


「だが、事情が変わった。これはまだ内密の話だから、弟であるアンディはまだ聞いていないだろうが、辺境伯の跡を継ぐはずだった辺境伯の甥にあたる者が、病にかかり跡を継ぐことは難しいと言い出した。余命が短い訳では無いそうだが、とても辺境伯を務めるのは無理だと申し出たそうだ」


サイラスは一気に話すとお茶を飲んで喉を湿した。


「そんな事が…聞いてませんでした」


「辺境伯の跡継ぎ問題は国の重要事項だからね。辺境伯から公爵閣下と王太子殿下に相談があったんだ」


「兄上を婿にという事ですか?」


「さすが、察しが良いね。その通りさ。辺境伯にはご令嬢しかおらず、辺境伯の弟にも息子は1人。このまま嫁げば跡を継ぐ者がいなくなってしまうとね。スミス家には男子が2人いる。公爵閣下は、アルバート様を婿に出してもいいとお考えだし、殿下も賛成している。アルバート様もご令嬢と婚姻できる方を取るそうだ」


「兄上ならそうなるでしょうね」


「アンディは次男ではあるが、当主教育は受けているだろう?」


「それはそうですが、公爵になるには足りません」


「フレッドでも公爵になれるなら、アンディなら余裕さ」


サイラスは不機嫌そうに言った。


「公爵閣下はアルバート様を辺境伯家に出し、アンディを跡継ぎにするとほぼ決められている。後はアンディの意見を聞くと仰っていた。君が公爵になるなら、メアリーはフレッドと婚約破棄をして、君に嫁ぐ事ができる」


サイラスは、フレデリックを真っ直ぐ見つめて言った。


「君がメアリーの事を大切に想ってくれていることは知っている。さあ、アンドリュー。覚悟を決めろ」

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