アンドリューの話②
俺とフレッドは同じ公爵家の子息であり、同じ歳でもあったから、幼い頃から友人だった。
俺の兄は公爵家の嫡男にしてはかなり穏やかというか、ぽやぽやした雰囲気の人だし、俺もどちらかと言えばこと無かれ主義だ。
だから、フレッドのプライドが高い所は苦手だったが、自信家な所は憧れでもあった。
メアリーと初めて出会ったのは、母親に連れられてエバンス家の茶会に行った時だった。
侯爵夫人の隣で、姿勢よく座っていたが、俺と母を見つけると、夫人と共にすぐに立ち上がり、見事なカーテシーをして挨拶をしてくれた。
その姿がとても綺麗で、所作の美しさに見惚れた。
母親同士が話し始めると、にこにこして話を聞いていて、その笑顔がとても可愛かった。
一目惚れだった。
俺がメアリーに話しかけようとした時、フレッドが現れて、俺にメアリーは婚約者だと紹介した。
その時の絶望は、今でも忘れられない…
その後、俺たちは3人や、時にはクロエを交えてよく遊ぶようになった。
成長して、クロエは父親の仕事に付いて隣国に向かった際に、あちらの宰相の息子に見初められて、紆余曲折あって婚約した。
メアリーとフレッドもそれなりに仲良くしていたし、彼らの婚約は決して覆ることはないはずだったから、俺もいい加減に婚約者を探すべきなのはわかっていた。
俺は父親の持つ伯爵の位を貰って分家するか、どこかに婿入りするか、そんな選択を先延ばしにしていた。
そんな時に、フレッドがやらかして、サイラス卿に呼び出されたのだった。
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