お茶会にて②
「いや、待って、意味がわからないわ!」
メアリーの話を黙って聞いていたクロエだが、話がひと段落したとたんに声を上げた。
「浮気男のただの言い訳じゃない!」
「クロエ、お口が悪すぎるわよ」
「取り繕った話し方をしている場合じゃないわ!フレデリック様はいつからそんな阿呆になったの!?ブラウン子爵令嬢は確かに可愛らしい方かもしれないけれど、メアリーの足元にも及ばないわよ!」
いつもの令嬢然としたクロエの剣幕に、茶会に招待された3人の令嬢達はあっけにとられた。
しかし、すぐに我に返って、話に加わり始めた。
「でも、スミス侯爵令嬢の仰ってる事は間違っていませんわ!」
「私もそう思います。エバンス公爵子息の神経を疑いますわ!」
「公子がそのような方とは思いませんでした。エバンス公爵閣下は、婚約時代から公爵夫人を大切になさっていたとかで、今でも愛妻家として有名ですもの。公子もそういう方なんだろうと思っていましたわ」
令嬢達は、口々にフレデリックを批判した。
それほど、メアリーから聞くフレデリックの話は、女の敵としか思えないようなものだった。
「皆さん、ありがとう。言われた時は、私が悪いのかしらと一瞬思ったのだけど、考えれば考えるほど、おかしいのはあちらだわと思えて。皆さんに味方して貰えて、とても嬉しいわ」
『私達はいつでも味方よ!(ですわ!)』
4人が声を揃えて応えた所に、手を叩く音がした。
「我が妹は、素晴らしい友人に恵まれたようだね」
拍手と共に現れたのは、アンドリューを伴ったサイラスだった。
令嬢達は立ち上がってカーテシーをした。
「ウィルソン卿、テイラー公爵子息、ごきげんよう」
『ごきげんよう』
爵位が上のクロエが代表して挨拶し、他の3人が続いた。
「ごきげんよう、ご令嬢方。邪魔して悪いね。どうぞ座ってくれ」
「お兄様、何しにいらしたの?」
サイラスは意味ありげに笑って、メイドに席を追加するように申し付けた。
「ちょっと許し難い知らせが届いてね。メアリーに聞かせるかは悩んだんだが、やはり知っておいた方がいいと思ってね。折角だから、友人方にも聞いてもらおうと思って」
「さあ、次は俺の話を聞いてくれるかい?」
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