メアリーの話②
あの夜会はね、殆どデビュタントやまだ婚約者がいない方のための夜会みたいなものだったの。
今年は王太子殿下のご結婚があったから、ちょっとした婚礼ブームになってるじゃない?
だから、まだ婚約者のいない方や、デビュタントの方の親御さんから、夜会を開いてほしいって公爵夫人が頼まれたみたいで。
まあ、公爵夫人は社交がお好きな方だから、喜んで開催したんでしょうね。
私は公爵夫人と一緒に、主催側として参加していたわ。
ブラウン子爵令嬢はね、そこでデビュタントとして参加していたんだけど、パートナーとしていらしていたお父様が、足を怪我していらしたそうで、エスコートだけして、ファーストダンスを踊るのは難しいってご友人に話されているのを、たまたまフレデリック様が聞いて、ファーストダンスを申し出たそうよ。
ダンスの間、どんなお話をしていたのかまでは私もわからないけれど、2人はどうも意気投合したみたいなのよね。
ダンスが終わった後、コソコソと2人でバルコニーに出ていったのを見たわ。
私は…なんだかバカバカしくなって、気分が悪くなった事にして、先に帰宅させて頂いたから。その後どうなったのかは知らないわ。
でも、その後も2人で街へ出かけたり、登校したりしているみたいだから、よほどお互いに気に入ったんでしょうね。
ふふ。一応私も、婚約者として、女性と2人で出かけるのは控えて欲しいとお話したのよ。
その時こう言われたわ。
「僕達の仲を疑っているのか?僕を愛しているなら、僕を信じられるはずだろう?そうやって疑うってことは、君はやはり僕に愛がないんだよ。君に愛がないことを、僕のせいにしないでくれ」
ってね。
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