15 マルーイエボー
15、マルーイエボー
マルーイエボーは「城壁」と言われるグリフだ。何かを強固にしたり、漏れを防いだらすることができる。それにその気になれば、見えない壁を作り出して、何かの侵入や攻撃を防ぐこともできる。
門番として勤務する者もいるが、大工になるものが多い。堅牢で雨漏りのない建物を作ることができるからだ。
村は石垣に囲まれている。高いところでは実際城壁のように、2、3階建ての建物の高さがあるが、ほとんどは腰の高さくらいの石垣に過ぎない。とは言え、猪などの害獣を防ぐことができるし、人工物というのはそれだけで獣やモンスターを追い払うことができる。
大工のマルーイエボーはその石垣修理に駆り出されている。たとえ相手がケアールであっても石垣はないよりあったほうがいい。まぁ、ケアールならひとっ飛びに越えられるけれど。
というのが一般的な村人の見解だ。しかし事実は違う。マルーイエボーは石垣を修理して繋げることに全力を注いでいた。ちゃんと丸く切れ間なく石垣が繋がれば、マルーイエボーの歌が石垣に力を与え、モンスターの侵入を防ぐことができるからだ。なにしろマルーイエボーこそ城壁なのだ。
城壁の修理以外にもマルーイエボーは忙しい。門番組合の交替勤務がある。最も多いのはウル・ク(牡牛)であるが、見回りには必ず一人マルーイエボーがいるようにしている。マルーイエボーが盾を強化できるからだ。
それと同時に、マルーイエボーが城壁のそばにいることで、城壁を強化しているのだ。他の村人は知らないけど。




