どうして?裏切りってこういうこと?
さて、例の箱を開けてみましょうか。
「あら?」
なんか殺人でもするの?というような鋭いナイフと、短剣と、宝石⁉️と、硬めのワイヤー×2。
「なんで宝石なんて入ってるのよ。」
アメジストかな?きれいな紫色をしている。
っていうかこれからわたしって貴族じゃなくて民として生きるしかないのよね。まぁ死ぬよりはマシだけど。一番最初に何しに行こうかな?民になるようの服でも買いに行く?
「ま、ゆっくりしようっと。」
「てか17歳で独り立ちって早くね?まぁしょうがないけど。」
どういう成り行きで公爵から民になるのかはわからないけど。まぁ世の中の事情ってやつだよね。
ていうか手持ち金結構もらえたな100000リーンくらいだっけ。でもこれだけじゃ生活できないし働き手でも探すかな。お、ここって古着屋じゃない?適当に歩いてたけど。入ってみるか。
「こんにちは」
「やぁ客なんて珍しいねお一人かい?」
人当たりのいい人だ。絡みやすそう。
「傷みにくくて安価で体がすっぽり隠れるようなモノってありますか?」
「どこの子だろうと思ったけどお使いか何かかな?偉いねぇ」
・・・。ふ〜んそういう事言うんだへぇ〜。声も高く変えちゃって?17歳なのに⁉️8歳じゃないのに⁉️
いやでもさ、顔が童顔でちびってことは認めるよ、事実だし。でもさなんかさあるじゃん?
「あら、、?この保険証って間違ってるのかしら?」
「うあ、、えっとごめんね悪気はナイんだけど。」
すぐ謝罪かぁ。まぁいい人っぽいし今回ばかりは許してやるか。
「それで、キミの探してる服なんだけどこんなのはどうだい?」
うっわ。記事もそこまで傷んでないし綺麗だし、布の質も上等だし頑丈そうだしめっちゃいいじゃん。
これいいじゃん
「すごく。いいですね。」
「ほんとう?もらってくれたら嬉しいな丈が合わなくて着れないんだ。あともし、ここのとこにハマるような物を持っていたりするかな?」
、、、も、、ってる。お父様が渡してくれたきれいな紫色の宝石。本物だと思うのだけれど。
「あ、、えっと確か。。」
あった。わかりやすいとこにあって良かった。
「お願いします。」
パチッ
ハマった。縫い付けたりしなくても綺麗に、、、。
「店員さん?」
「君名前は?」
名前?偽名のほうがいいかな?
「ロゼです。」
「ロゼちゃんついてきてロゼちゃんに見せなければいけないものがあるんだ。」
、、、何この道⁉くらいし、洞窟みたい。
っていうかこんな真っ暗でなにもないところにお目当てのものなんてあるのかな?怪しすぎるでしょ。っていうかさめぇぇぇっちゃ気まずいんだけどっこのなんか沈黙っいいやもうなんでも。名前でも聞こう。
「古着屋さん名前教えてよ。そっからじゃない?」
「僕は、、テネブルさ」
ヒュンッ
っつ危ない!もと淑女二なんてことしてくれんのよ!まぁ下からそのつもりなんだろうけどさ。ていうかこんなとこに連れ出しといてすぐ刃物出すって危なくない?
「死んで、というと?」
「あ〜一発で殺してあげようと思ったのにな。長期戦が好みなの?あの日記は僕だけが読むんだから」
はっあいにく武芸を習ってたんでね。そういうものは得意ですよ。貴族令嬢だったけど。やってたからはーい残念でしたーあなたの負けでーすその日記とやらもわたしが!読みます。ってこんなこと言ったら56されそ。
「なんだって?貴族令嬢?へぇ〜」
あ、、口に出てたんだ。やべっ
「ふ〜あぁ、、ごめんなさいっ」
「。。。あ〜傷がついちゃった。ゲリール。」
治す、、⁉え〜意味ないじゃん。結構深めにやったのにセートーボーエイだもん。ね?
でもなぁやめだやめ。っていうかさっきまでバリ優しいいい人だったのにこんな豹変することってあるの?いや本性でも隠してたらなるだろうけどそんな事できないタイプでしょあの人は。な〜んかどっかで聞いたことあるんだよなぁ
「何だったっけ?」
「考えタイムは終わったかな?ねぇ僕と遊んでよ。」
「あいにく暇じゃないんでねっ職を探さないとっ」
てか身体能力高っまじであたったらやばいとこしか狙わないじゃん。肝臓とか膵臓とか。
これ長引いたらやばいやつっ
ギッギギギギギガチャガタンッ
「この子だけは出したくなかったんだけど君が折れてくれないからしょうがないよね?」
なんだ?何が来る?てか最終兵器?出すの早くね。
「お、、ゔぁよぉ。げんきぃ?」
ゾワッナニコレ⁉️このクビのへし折れたゾンビみたいなクモみたいなっほんとっキモっ
「あのぉこれって壊しちゃってもいいんですかぁテネブルさん。」
「、、、小さい子には壊せないと思うけど。だってこの子の急所。上の方にあるもんっ」
あぁぁ積んだ。積みましたね145のちびに壊せるわけ無いでしょう。せめて160あったら変わったかもしれないけどさぁっていうかテネブルさん身長高いっ見上げないと無理っ
「ボソッじゃ下の方から壊してくしかないかぁ。」
ん〜?まず8つある足の真ん中辺りから削るでしょ。で骨みたいなっていうか骨がむき出しになってるほっそいのをぶった切ってってやるか。どうせ目とか頭とかに入ってるんだろうから。
ザシュッ
「僕もいるんだよロゼちゃん。」
こいつっ狂ってやがるぜ←戦闘系小説のマネ。
っていうのは置いといて。ホントなんだっけこういう病気。
ガスッドタッ
「いぃぃたぁぁぁい゙い゙い゙い゙い゙い゙い゙い゙」
「あ〜ぁ怒らせちゃった。」
「、、。魔術発動!回覧の一!スラッシュっ」
長年これを中心にして鍛えてきたんだから。回転速度も座標チェックも強度も柔らかさもずぅぅぅっと鍛えてきたんだから。
「ぎみはぁぁぁい゙だい゙の好きぃぃぃ?
また首折れゾンビが変なこと言ってる。
「う〜ん嫌いだけど好き。」
これが一番刺激しない答えなのではないでしょうか。
「やぁロゼちゃん隙だらけだよ?」
「、、魔術発動 回覧のニ!ブルドゥフー」
あべっ焼いちゃった。
「ヒィッ」
、、もしかして火が嫌いだったりしたりするのか?
間違えて火の玉出したけどまさかの火のほうが嫌いだったなんて知らなかった
「ねぇテネブルさん。私ってそんなにか弱く見えるの?」
「見えるさどうせ僕らを馬鹿にしに来たんだろう?貴族なんてそんなやつばっかだ。吐き気がする。」
「あら?わたしは没落令嬢ですよ?もうあなたと立ち位置は一緒。そんなバカ野郎に最終兵器を出してくれたんですね。」
これくらいの嫌味はいいだろう。べつに貴族連中も性格の悪いやつだらけってわけでもないし。でも婚約者の_なんだっけ名前、忘れた。まぁ元!婚約者は性格やばかった気がする。
「あらテネブルさん。足元があいておりますわよ?」
「い゙っ⁉️騙っしたな!あぁっぁ」
バタッ
ふっふ〜その名も足元に気をつけさせておいてからの頭ぶん殴り気絶いき。絶対痛かっただろうな
「さてお人形さん。貴女の名前は?何かな?」
「い゙ぃ゙ぃ゙ぃ゙ぃ゙ぃ゙ぃ゙ぃ゙ぃ゙ろぉおぉぉはぁ゙ぁ゙♡」
「いろはちゃん。私と遊ばない?」
さてさてどういう反応が来るのかだね。まぁ蜘蛛女だしいとふっかけてくるとか?
「核がぁぁあるのぉ」
⁉️自ら身を売った?テネブルさんの武器じゃないの?
「わたしを56してぇ?」
初めて聞いた透き通った声。びっくりした。
「。異論は聞かないから。で核はどこ?」
「切られたぁぁ足のぉ真ん中ぁ」
テネブルさんめ。上の方にあるって言って騙したな!まぁこっちも騙したしお互い様か。
「それにしても簡単に56させてくれるとは。よしこれでおわ___」
ドゴォォォォンンッ
「ぃ゙っ⁉️」
やばっ意識とんでっ
「狩り完了ありがとね____」
ら。ら、、らんしゃららららら
あれはお人形?すっごく可愛い。メイド服かな?
『お兄様ぁっ』
『___!いつも可愛いなぁ。で、それは?』
『さっき見つけたの!』
『そっかでもね拾ったものはキケンだから戻しておいで。』
『やだ!こんなにかわいいのに。名前も決めたのに、、。』
『何にしたんだい?』
「えぇっとね___!」
名前だけ聞き取れなかった。でも幸せそう。
「あぁおきたのか。ロゼちゃんいい夢は見られたかな?」
「テネブルさんっ⁉️」
ジャラッ
手錠か。厄介な、
「外してくださいな。」
「せっかくつけたのに外すわけ無いでしょう。」
仕方ない。魔術発動。回覧の三!コルリュプション
気づかれてない?無詠唱魔術は珍しかったりするのか
「なんか変な匂いがするね。」
「気の所為では?っ魔術発動!回覧の四!カノア」
「うわっびしょびしょにして何してんの。だめでしょ。拭くもの取ってくるねぇ。」
よし。今のうちに逃げましょう。魔術発動を阻害する手錠じゃなくてよかった。
ちなみに回覧の何々って言ってんのはその日に使った魔術。だからもしまたブルドゥフーを使いたいときは回覧の一になるね。杖もないしまじで効率悪いわ。稼げたら買おうっと。
てか逃げるのさきでしょ。やばいやばいはやく逃げないと。バレちゃう。って窓に魔術かかってんだけど。あいつって魔術使えたんだ。なんだろう?施錠魔術でしょ?うーんここは王道にヴェルルアージュかなぁ?それともフェルメール?いやどっち?
「魔術発動。回覧の五。ウヴリール」
えぇあかないんだけど。えぇそしたらいやでもムダ遣いはしたくない。
「あれ?ロゼちゃん。手錠はどうしたの?高度な魔法で固めたから大丈夫だと思ったのに。」
「あぁコルリュプションで簡単に。」
どうだろう?ここでカマかけるか。てか戻ってきたっ
「あ。窓も開けておいたのでね。それで聞きたいことがあるんですけど。」
「いやいやなんであんな事があったのにそんな平常で居られるんだい?」
っていうかさ私を最初から56すつもりだったのならもう私って亡命してるじゃん。=安全。というわけだ。単純明快素晴らしい。とひとしきり自画自賛したところでだ。
「だってあなたは私を56さなかったから。あのドールちゃんも可哀想に。散々痛めつけちゃったかも。」
「?僕が用意したのはただのでかいスパイダーだよ?人形なんて用意してないけど。」
は⁉️じゃぁ幻だったって言いたいの?いやでもちゃんと喋ってたし。っていうかどこまでが夢?どこからが現実?今も夢だったり?実際の私は死んでる?いやでもそしたら?え、、?
「私って生きてますか?」
「何をとんちんかんなこと言ってるんだい生きてるに決まってるだろう。だいたい僕が殺人なんてするわけない。ただのしがない古着屋さ。」
いやいやただの古着屋だったら魔術なんて使えないしあんな暗い洞窟なんて存在しないでしょ。まぁいっか。
「テネブルさん。いい職ってありますか?」
「そうそう。それで一ついい提案があるのだけれど。僕と一緒に冒険者をやるのはどうだい?キケンだけど結構稼ぎはいいらしいよ。」
ふむ。それもいいかもってそんなことないでしょ。だって冒険者だよ?いつまじで天の階段を登るかわからないんだけど⁉️
「どういう意図がお有りで?」
「いやぁ僕の父がさぁこの日記と対になる宝石を持っている人と一緒に冒険をしなさい。そうしたら絶対にうまくいく。そのときに限ってはこの古着屋だって畳んでくれると助かる、なぁんて言ってたから。せめてもの親孝行としてロゼちゃんと旅がしたい。というわけさ。どうだい?」
、、、そんなふうに言われたら首を縦に振る以外できないじゃないか。なんてことしてくれるんだ。
「じゃぁ交換条件をつけましょう。」
「なんだい?なんだって受けるさ。」
「私にその日記を読ませてくださいな。」
読ませたくなさそうな感じだったし。意外とすんなりじゃぁいいや。ごめんねってなるんじゃないか?
「そんなことかい?実は君にこれの音読を頼もうとしてたんだよね。」
は⁉️だって鍵は見つかったんだからそんなのしなくても読めると思った。
「?まぁいいですけど。」
え〜と何々?
「いえいえになって俺はいん国のまたおあいの国へ献上されることになった。あんあつってやつだな。テネブル。お前にはたくさんの苦労をかけたな。さぁ自由に生きろ。幼い頃の夢だって叶えるんだぞ。俺の友達のオキゾクサマにお願いしておいたから。早く幸せになれ。可愛いテネブル。だそうですよ。あれ?どうしました?」
「?早く読み上げてくれよ。だそうですよ。じゃなくてさ。」
「は⁉️」
「え⁉️」
え。確かに読んだはずなんだけど。読みにくい文だったけど。声に出してはっきりと。親ばかすぎじゃない?って感じながら。
「いや。読みましたから。」
「一つも聞こえなかったよ?」
「「他の人からも聞けないってことか。」」
あ、ハモった。珍し、他人に合わせるの苦手なのに。
「ま。読まないほうがいいですよ。こんなもの」
実の息子に聞かせるものなのだとしたらふつーに怖い。だってロックをかけてまで隠し通したかった秘密をバラす行為じゃない。
「ちなみにテネブルさんのお父様ってどういう人だったんですか?」
わかるのならば。私のお父様のお友達って可能性も見いだせるかも。
「すっごい優しい人だったよ。喧嘩だって数えるほどしかしたことがないな。ずっと僕の頭を撫でて。早く立派になれなんて言ってたなぁ」
ほんほん。なるほどね、、ってげっ私泣かせるようなことしたっけ?めんどくせぇ←ヤンキーの真似のつもり
ふわっ
「頑張り続けてるんですね。」
「、、ロゼ、、ちゃん」
はずい自分からやったことだけど恥ずい。年上のっ(推測)上半身をっ抱きしめるなんてっ痴女っ元貴族としてはしたないっ
「わっ」
「情けないな。こんな小さい子に頼るなんて。ただ。もう少しだけこうさせてくれたら嬉しいな。」
いまぁいまなんつった?小さいってぇ?これでもれっきとした17歳なんですけど。まぁいっか。テネブルさんもたくさんたくさんたくさん考えてるんだろうな。
「ねぇテネブルさん。冒険者。やる?」
「いいのかい⁉️」
テネブルさん。ちょっと可愛く思えてきたかも。
「じゃぁ善は急げってことで登録しに行こうよ。」
余談
「ねぇロゼちゃん」
「なーに?」
「ロゼってよんでもいいかい?」
「いいけど。じゃぁこっちはテルって呼ぶね。」
「ダコー。」