これからも続く幸せ
「お兄様ー!」
「アストリア」
「一緒に遊びましょー!」
「うん、少しでいいなら」
「うん!」
アストリアがガビーを連れてアタナーズに甘えにきた。
「昨日はね、たくさんの人の怪我や病気を癒したよ!」
「すごいじゃないか」
「うん、それでね!聖魔力をたくさん使ってるからか、前より深い傷や深刻な病気も短めの時間で癒せるようになってきたの!」
アタナーズはアストリアの言葉に、笑みを深めた。
「やっぱりアストリアはすごいよ」
「えへへー」
「優秀な妹を持って、お兄様は幸せ者だ」
そういいながら、アタナーズはアストリアを抱き上げる。そしてその頬にキスをした。
「可愛いアストリア。頑張っているのは偉いけど、あまり無理はしてはいけないよ?」
「うん、気をつける!」
「よし」
アストリアは、今度は自分がアタナーズの頬にキスをした。
「ふふ、お返し!」
「あはは、アストリアは本当に可愛いなぁ」
デレデレのアタナーズに、側近は思わずクスクスと笑ってしまう。しかし、当の本人は気にしていない。
「私ね、もっともっと頑張って立派な聖女様になるから見ててね!約束だよ!」
「うん、いつまでも見守るよ。きっと、アストリアは歴史に名を刻む素晴らしい聖女になるだろうね。楽しみだ」
今日も明日も、この二人が寄り添い合う穏やかな幸せはずっと続くだろう。ガビーと側近は、そんなことを思いながら二人を見守っていた。




