表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
アストリアとアタナーズ〜若き皇帝陛下は、幼い妹殿下を愛する〜  作者: 下菊みこと


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

13/22

アストリアの休日

「アストリア、今日は聖女としてのお仕事はお休みだろう?何をして遊ぶのかな?」


「ふふふ、あのね、聖魔力を使って遊ぶの!」


「え?」


「使用人のみんなの怪我や風邪を治して回って、お医者さんごっこ!」


アタナーズは、休みの日までそんなに頑張らなくていいのにと思う。思うが、アストリア本人がやりたいのなら止めるのも可哀想だ。


「じゃあ、無理はしないで休憩しながらやるんだよ」


「うん!」


「特に水場の担当の使用人たちは手が荒れて大変だろうから、まずはそっちから回ってみるといいかもね」


「はーい!」


てとてととガビーと共に歩き、どこからか入手したらしい子供用とペット用の白衣を羽織って割と本格的なお医者さんごっこを始めるアストリア。楽しそうなアストリアの様子を見て、無理しているわけではなく心から楽しんでいると分かりアタナーズもホッと胸をなでおろす。


「ガビーもいるし、まあ大丈夫か」


「皇帝陛下は、ガビーを信頼していらっしゃるのですね」


「そりゃあ、アストリアの友達第一号だしね」


「そうですか」


「それと…歴代の聖女は何かしらの動物と心を通わせて、その動物に守られていた記録があるんだ」


側近は反応する。


「無意識に使い魔にしていたということですか?」


「詳しくはわからないけど、多分そう。パートナーとなった動物達はみんな、長寿だったと聞くし」


「なるほど…」


「ガビーはきっと、アストリアを守ってくれる。それは使い魔とかを関係なしにしても、きっとそう」


「ですが、そろそろ人間のお友達や側近も欲しいところですね」


側近の言葉に、アタナーズは少し考える。


「アストリアも聖女の仕事で、人と少しずつ関わっている。このまま貴族の娘と引き合わせたり、将来の側近をさりげなく配置するのも悪くはないか」


「ええ、それがよろしいかと」


「ただ、急にことを進めてもいいことはないだろう」


「焦らず、少しずつでも進めていきましょう」


「…うん、そうしようか。アストリアと引き合わせる貴族の娘のリストを作らないと」


アストリアは、少しずつ環境が変化しつつあることにまだ気付いていない。その変化は果たして良いものだろうか。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ