田舎の音は慣れると無音になる
こんにちは。
あるいは、こんばんは。
最近、雨が続きますね。
すっかり梅雨入りみたいな空気になってますけど、まだ五月半ばだぞと速足な気候に突っ込む水産加工食品たらこくちびる毛です。
梅雨と言えば、カエルですね。
雨の日に揃ってゲコゲコと鳴いて合掌する両生類の方々。
庭や道端でアマガエルをよく見かけるのですけど、観察してみると結構かわいい。
ダメって人も多いかもしれませんが、小さくスリムなフォルムに、ぴょこぴょこ動き回る仕草がたまりません。
意外と隠れたファンも多いかもしれませんね。
玄関の外灯を灯していると虫さんがわらわらと集まってくるのですが、カエルは光源の近くで待ち伏せして、次々と食べてくれます。
割と環境整備の役に立ってくれたりもするのです。
そんなカエルさんたちですが、ゲコゲコと鳴きます。
それはもう盛大に鳴きます。
都会住みの人には分からないかもしれませんが、かなりの数のカエルが一斉に鳴くので結構な大きさの音になるのです。
ゲコゲコゲコという鳴き声が家の周りからエンドレスで響き続ける終わりのない騒音。
慣れていない人からすると、とてもうるさく思えるかもしれませんね。
んで、田舎に住んでいると、何故かこの音がミュートされるんです。
今これを書いている時もあちこちからカエルの鳴き声が聞こえていますが、まったくストレスに感じていません。
あと少しで寝るんですけど、カエルの鳴き声が原因で不眠になることは無いと確信しています。
食後に一時間ほど歩いたので、今日はぐっすりと眠れることでしょう。
住めば都と言いますが、人はどんな環境にいても次第に適応するみたいです。
カエルの鳴き声が全く気にならないくらいに、その場の環境に慣れちゃうんですねー。
あと、虫の鳴き声とかも気になりません。
秋になると色んな虫が鳴いていますが、どんなに騒がしかろうとぐっすり眠れます。
川や海のそばに住んでいる人も、せせらぎや波の音は自然とミュートされるとか。
人間の適応能力ってすごい。
でも、人の生活音はとても気になる。
特に話し声。
誰かが夜中にしゃべっている音が聞こえると、途端に眠れなくなる。
不思議。
騒音対策が施されていない集合住宅の隣の住人がマナーのない人だったら、それだけでストレスになりそう。
夜中に洗濯機や掃除機を発動したりしたら……もうね。
想像しただけでげっそり痩せたらこになっちゃいますよ、んもぅ。
ただ……これが一人や二人なら気になるんでしょうけど、周囲の人間がみんな騒音を出し始めたら、やっぱり気にならなくなるんでしょうか?
騒音が当たり前になれば、自分自身の発生させる音も気にしなくて良くなるし、人によっては落ち着くのかもしれませんね。
どこかで聞いた話ですが、パチンコによく行く人は店内のやかましい音を聞くと落ち着くそうです。
何が人をリラックスさせるか分かりませんねー。
そう言えば、匂い。
こちらも気になりますよね。
たらこの近所には養鶏場やら、養豚場やらがありますが、近くを通ると匂いがとても気になります。
でも、そこに住んでる豚さんや鳥さんは自分の匂いを気にしたりはしません。
そりゃそうでしょうと思われるかもしれませんが……実は、私たちも自分の匂いは気にならないんですよね。
ほら、自宅って無臭じゃないですか。
でも友人宅とかに遊びに行くと匂いが違うなって感じるでしょ。
親戚の家とかも独特な匂いが合ったりしますし。
たらこはおばあちゃんの家の匂いが好きでしたね。
基本的に自分の匂いって常に無臭になるそうです。
何故なら、自分自身の匂いを臭いと感じてしまうと、それ自体がストレスとなり、最終的に「つらたん、もうだめ」ってなって死んじゃうからだそうです。
ストレスは最悪、命にかかわりますからね。
「だから自分自身の匂いは無臭に感じるんだ」と、父親が得意げに語っていたのを今でも覚えています。
身近にある音や匂い。
人はストレスに感じないように、無音や無臭に設定しているみたいです。
よくよく考えると当たり前ですよね。
だって「呼吸」とか「舌の位置」とか「肌に触れる服の感触」とか「瞬きの間隔」とか「秒針の音」とか「PCや冷蔵庫の駆動音」とか。
ずっと意識していたらストレスになってしまいます。
呼吸しなくちゃ、瞬きしなくちゃ、舌の位置調整しなくちゃ……って、なったら大変ですよね。
そうならないように、私たちの身体は余計なことを意識しないように設定されているのかもしれません。
え?
変なこと言うから眠れなくなった?
あら……ごめんなさいね。