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根雪は未だわが心の奥深く、汚く、張り付き、新雪は我が衣を白く染めねども

作者: 佐々木 龍

雪は降り、積もる

都会の雪は、一見さん

毎回様子が違うから

すぐに忘れられてしまう


我が故郷の雪は

深々(しんしん)と降り、積もる

それは昔から変わらない

店の主人は知っている

常連の雪


記憶の中の故郷はまるで

おとぎ話の舞台

私はさしずめ

浦島太郎


どこにもない

もうどこにも

過去を書き留め

道をたどる

ページを開けば

そこは雪国


***


カラスの憂鬱な瞳は天と地を見ながら涙を流す孤独な魂



カラスはどこに行くのか

休む場所も無く

飛び続けるカラス

どこに行っても

その汚れた嘴は喜ばれない


悪食で不潔な忌まわしい、視界に入ってほしくない存在

その汚名は

身に染み付く

漆黒とは言い難い

雑多な色


吐しゃ物をついばむ

彼を駅で見た

私は目を背ける

あまりにも醜い姿

耐えられない存在


だけど

その魂はきっと

美しい


瞳の奥に

オーロラを見た

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― 新着の感想 ―
[良い点] 自分が雪国出身のせいもあってか、雪を表現したものが気になります。 繰り返し読める素敵な詩でした。
[良い点] >その魂はきっと 美しい >瞳の奥に オーロラを見た この言葉、とても好きです。 [一言] 鳥の眼、特にカラスの眼は何というか、神秘的というか妖しさがあるというか。 吸い込まれるような…
[一言] カラス!私、街に行ったとき、カラスを見て、 デカイ!怖!となつたのですよ。種族が違ってた。 ビルが太い樹の様な森に住む まちからす。ハンガー集めて愛の巣作る。 杉の木檜、山桜、山に住んで…
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