水奈の危機
今回は短めです
雪原を見て回り、罠を仕掛けるのに丁度いいポイントを見つけては罠を仕掛けていく。
「まぁ、こんなところか……。後で地図を作るけど、さっき仕掛た罠の位置はちゃんと覚えて引っ掛からないように気をつけるんだぞ」
六花たちに注意をうなが……あれ? なんか水奈の様子がおかしい。
見た目に白っぽくなって、プルプルした柔らかさも感じられなくなっているぞ?
「水奈、どうした?」
あわてて水奈を抱き上げてみると半端なく冷たくなっている上に、触感は硬くなっている……氷になってんな。
水奈は水そのものの妖怪だから氷になるのか?
とりあえず水奈のステータスを覗いてみると……HPがかなり下がってる。
ちょっとヤバくね? 早いとこ暖めないと最悪水奈が死ぬぞ、これ
「六花、久遠、刹那。水奈が危ない状態だから急いで帰るぞ!」
幸いここからポータルになっている井戸は近い。
「主さま、少しお待ちください。
氷よ、わたし達を導いて《氷の導路》」
六花は急ぐ俺を呼び止めるとが魔法で氷の道を作り出した。
「主さま、この上を行けばすぐに井戸に辿り着けます」
「ああ、わかった、ありがとう六花」
六花に礼を言い水奈をしっかり抱きしめて六花の作り出した氷の道にのる。
すると傾斜もないし勢いもつけてないのに身体が氷の上を滑り出す。最初はゆっくりとしていたが、徐々にだが速くなっていく。普通ならバランスを崩して転ぶところだが不思議とその気配はまったくない。六花が何かしたのかな?
そうこう考えていると階層間移動ポータルの井戸に辿り着いたんだが……どうやって止まろう? また、六花がなんとかしてくれてるかな?
なんて思っていたわけだが止まることなく、滑ってついた勢いそのままに、井戸に向かって発射されてしまう。あ、これってトラップに使えるかも。部屋に帰ったら検討してみるか。
……どうしようもない感じなので現実逃避しながら井戸に突っ込む。とりあえず死なないことを願うか。
……プ……ルン……。