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2層 雪原・ナマハゲ

 

 一通り見て回ったのでここでコクホウとナデシコと別れ3層の雪原へ向かう。

 

 

「ふぁー、ここは良いところなのです!」

 

 さて、ここが雪原なわけだが……めちゃくちゃ居心地がいい。六花も嬉しそうにしている。

 

「ニャウ……」

「クゥーン」ボッ

 

 

 反対に刹那と久遠は寒そうにしているな。久遠は狐火を出して刹那と一緒に暖をとっている。

 毛皮があるとはいえ、この娘達にはキツいか。

 

「猫・狐用防寒具を作成──承認」

 

 

 かわいそうなので防寒具を作り久遠と刹那に着せる。刹那の防寒具はウサギをモチーフにしたようなデザインでふわふわモコモコした感じだ。ちなみに以前作った六花のフードにはモコモコはない。

 

「クォン!」

「ニャー」ペコリ

 

 多少動きにくそうではあるが、寒くなくなったので二人とも元気になる。

 それじゃあ、久遠たちも元気になったし雪原を見て回るか。

 

 

 真っ白な雪原は所々に木が生えていたり、小さな林くらいはあるが遮蔽物が少なく、六花のケープと刹那の服は白系なので油断すると見失いかねない。

 ちなみに久遠の防寒具は六花や刹那の物とは違い白くないし、ウサギでもない。色は真っ赤で裾に白いファー……つまりサンタコスだ。

 

 しばらく雪原を歩いていると、林の中でナマハゲ達の姿を見つけた。何かの作業をしているようだ。あれは……カマクラ? ……住居づくりか?

 林の中だからいきなり侵入者に見つかることもないし、この近くには小川もあるし住むには丁度良さそうな場所だな。

 

「ここがお前達の住み処か?」

 

「ウォ!」

 

 ナマハゲのうちの一匹、色違いで作り出したナマハゲリーダーに声をかける。普通のナマハゲは赤い顔に蓑を着ているが、こいつは蓑を含めて全身が白、コクホウと違ってリーダーだけど名前付きではないので極力殺られないように保護色となる色にしている。

 しっかし、白いナマハゲってどっかで見たことあるような……? ウサギな刹那とならべると何かを思い出しそうになる。

 

「ウォウォン、ウォー

 ウォ、ウォーン、ウウォウォ」

「これは旦那さま、ようこそいらっしゃいました。

 ええ、こちらが住み処としているところです」

 

 いつも通り六花に通訳してもらう。

 なるほどな、それなら、

 

「小型の土蔵とその中が半分埋まる量の餅を作成──承認」

 

 ナマハゲ達のために食糧の餅と保管用の倉庫を作る。

 ナマハゲといえば餅だよな。あとは酒だが、生きていく上で必要な物ではないので支給食糧からは除外、何かしらの成果をあげたら褒美として渡す予定だ。

 

「七輪を5台、木炭と調味料セットを一月分土蔵内に作成──承認」

 

 あとは餅の調理器具と調味料を土蔵内に作成し支給する。これでナマハゲ達も生活していけるだろう。

 

「ウォンウォ」

「わざわざありがとうございます」

 

「まぁ必要なことだからな。とりあえず今ある分でやりくりしてみてくれ」

 

 一応1ヶ月生活できるだけの物は与えたのであとはナマハゲ達の自治に任せる。

 

「それと後でアラサルシに鹿肉を持ってくるからこの倉庫においといてくれ。1/4くらいならお前たちも食べていいぞ」

 

「ウォウォーン」

 

 鹿肉は余りまくっているからクマに引き取ってもらわないと腐りそうなんだよな……。

 

「それじゃあ俺たちは帰るな」

 

「ウォンウォー、ウォウォン」

 

「はい、さようならです」

 

 ナマハゲに別れを告げ、再び雪原を見て回る。


サンタコスってサン・タコスで区切ると聖なるタコスっぽいよね

(サン)タコス

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