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鬼に棍棒

「小鬼に武器を持たせるのじゃダメなのか?」


「う~ん、これ小鬼さんじゃなくて、朧車さんのリクエストだからね……。小鬼さんは走ることにしか興味がない感じだから、武器なんて使わずに、運転に集中したいんじゃないかな」


 ……何で直接走ってる朧車よりも、運転している小鬼の方が走るのに夢中なんだよ。


「あ、でも一鬼ひとりだけ自分の武器が欲しいって言ってたよ。とりあえず試作してた、棍棒を渡したけど」


「真面目なのも一応いるのか。

 棍棒ってことは鬼に金棒ってやつか?」


「ううん、鉄芯は入れてあるけど木製の棍棒。呼雷樹の実といっしょに太枝ももらってたから作ってみたんだけど、雷系の効果が付かなかったんだよね。せいぜい雷耐性が高いくらいかな」


 呼雷樹は実に雷を蓄えるから、樹本体には一切残らないってことか?


「ってことは本当にただの棍棒か」


「鉄芯入りとはいえ、特殊能力のない木製品だから、ちょっと手を加えてはあるけど、概ねそういうこと」


 メイン攻撃が轢き逃げで、サブの攻撃手段だからそれでもいいか。ないよりマシだ。……他の小鬼にも武器を持たせておいた方がいいか。


「なるほどな。

 衝角とは別に、他の小鬼にも最低限の自営手段として、何かしらの武器を用意してもらえるか? 簡単な一応程度の物でいいから」


「う~ん、衝角の片手間になるけど、それでもいいなら……」「それでもかまわない、最悪見せ武器でもいいから」


 小鬼が使わない可能性がありそうだし。



 さて、こんなところか。ここへの用もこれで終わりだな。次は……久遠に殺生石について聞いてみるか。


「久遠がどこにいるか知らないか?」


 ってなわけで、久遠の居場所を知らないか、一本踏鞴と百々眼鬼に聞いてみる。

 ポイントを使って拡張した腕輪の機能で居場所を調べられるが、妖怪との交流の機会が減るので、緊急時や急ぎの用がないとき以外は使わないようにしている。

 話をする理由の一つになるし、妖怪同士の交流についてもある程度知ることができるしな。


「あたいは今日は会ってないから知らないよ」


「……さっきまで、私の所にいた。もしかしたら、まだいるかも」


 久遠が百々眼鬼の所に? 何の用だったんだろ?

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