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土下座

う~ん、どうしても長く書けない……

「どうもこの度は勝手なことをしでかし、あまつさえ、その仕置きから逃亡という不忠をしてしまい、誠に申し訳ありませんでした」


 六花のお説教がよほどこたえたのか、深々と頭を下げて土下座をする一本踏鞴。頭を下げる前に見た、片方しかない瞳には光が宿っていなかったのは気のせいではないだろう。


「ああ、うん。まぁ、今後は気をつけろ」


「はっ。寛大な処置を賜り、心よりお礼申し上げます」


 ……これ、人格が変わってないかな? 六花の説教レベルはどれだけ高いんだよ。


「……本当に、逃げないで良かった」


 一本踏鞴の様子に、ギリギリのところで自分もそうなるのを免れた百々眼鬼が胸を撫で下ろしていたが、その背後には六花が……。


「百々眼鬼さん」


「ひっ……ひゃっ、ひゃい!」


 静かだが、妙な迫力を醸し出す六花に声をかけられた百々眼鬼は悲鳴を挙げるのを必死でこらえて、返事をする。

 妙な迫力と共に寒気がするのは気のせいではなく、六花が雪女系の妖怪である証左なのだろう。……こんな形で確認したくはなかったが。


「あなたは主さまの仕置きを受けたので、今回は不問といたしますが……」


「ひゃい、主の物に手を付けましぇん!」


「わかっているのならば、よろしいです」


 ガタガタと震えながら誓う百々眼鬼。

 六花ちゃん、マジ怖いッス。俺に対しては泣きながらの説教だから、わからなかった一面だ。

 軽い気持ちでお説教を頼んだら、こんなことになるとは思わなかった。


「それと、お二鬼ふたりとも……」


 ……まだ何かあるのか?


「ひゃい」

「な、なんでありましょうか」


「結果的にではありますが、今回は主さまの窮地を救っていただき、ありがとうございました」


 二鬼に声をかけると、六花は膝をつき、深々と頭を下げて礼を言った。

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