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発想の転換

「……あ、熱が逃げる? ……それなら!」


 だが、自分のその言葉から何か思い付いたのか、一旦冷気を止めて、別のことをやり始めた。


「六花、どうしたんだ?」


「はい、熱気に対して冷気をぶつけるのは冷やす方法としては当たり前なのですが、それだと相反する要素の削り合いなので単純な強弱で決着きます。ここは休眠しているとはいえ火山で、わたしは雪の妖怪。熱の塊を相手にするには相性が最悪なのです」


「ああ、それは……わかっているが……」


 でも物を冷やすには冷気をぶつけるくらいしか方法がないが……。


「そこで冷気をぶつけるのではなく、熱を奪う……いえ、熱を外に追い出すのです」


 六花の説明では、物体は『熱』という要素を持っているから熱いので、物体からその要素を追い出してやれば自然と冷えるとのこと。

 ちなみに先ほどまでやっていた『熱気に冷気をぶつける』というのは、『熱』に相反する『冷』という要素をぶつけるということ。相反するものは反発し合う性質があるのだが、それを無理矢理ぶつけ合うと互いに消滅する。つまり、『熱』を破壊していたのだ。


「それならば、わたしの魔力を冷気に変えずにあの塊に浸透させてから、一気に冷気に変えると……!」


 理屈の上では『冷』が『熱』を弾き飛ばすか、もしくは対消滅するかだが……。


 ──雪娘・六花がスキル『熱排出』を獲得しました。


「うっ、わたしの冷気では足りませんか……」


 六花が新たなスキルを獲得するも、熔岩の量、引いては『熱』が多すぎるために六花の冷気では熱を追い出すことがかなわない。


「申し訳ありません、主さま……」


「いや、着眼点は悪くないぞ」


 六花はその結果を不甲斐なく思い謝ってくるが、今の六花の行動は俺にある発想を与えてくれたので無意味ではない。

 要するに、熔岩玉を冷やすのではなく、熔岩玉から熱を奪えばいいわけだから……


「火車・片輪車・輪入道、熔岩玉を中心に火炎陣を描け」


 火炎陣に熱を吸収させればいいわけだ。

ごちゃごちゃ書きましたが、要するに『冷たさ』を与えるのではなく『熱さ』を奪い取るわけです


当然ですが、科学的な話ではなく、作者の勝手な理屈なので信じないでください

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