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夢のカケラ  作者: みや
夢のカケラ
5/85

イオンに着いた。

買い物にでも行くのだろうか。

「果歩ちゃん、2階に行こう、2階。」


日曜日のイオンは人で混雑していた。人混みは、どうも苦手だ。

人酔いしてしまう。

「よーし、楽しむぞっ!!」


着いたのはゲーセンだった。

「…あの、私、こういう場所って苦手…」

「あっちにマリオカートあるぜ!俺マジで得意だからさっ!!!行こう行こう!!!」






「負けた~。3回連続で負けた…。果歩ちゃんどうしてそんなに強いの。」

「先生が弱すぎ…。」

「あー!それ以上言わないでくれ!!次いこう!次っ!!」




そのあと、ホッケーしたり、メダルゲームしたり、またレースゲームしたのだが。

先生は私に一回も勝てなかった。


そのたびに、

「くそー!なんで、勝てないんだっー!」

と悔しがった。

そんな一生懸命な先生を聞いていると、何だか可笑しくなってきた。


「ふふっ。」

「なんだよ、果歩ちゃんー。」

「だって、先生が一生懸命なのに一回も勝てないから、可笑しくって。」





先生が笑った。

「果歩ちゃん。やっと笑ってくれた。」

「えっ。」


「果歩ちゃんが笑ってくれると、俺も嬉しいよ。

俺のバカ騒ぎで、果歩ちゃんが笑ってくれるなら。

俺は、どんなバカなこともやるから。」





なにこれ、先生はいきなり何を言い出すのか。


「…っ。先生がずっとバカ騒ぎやっていると、私が疲れるから、困ります。」

「あれー、果歩ちゃん顔が赤いよー?もしかして照れたー?」

自分でも分かる。顔が赤くなっている。肌が白いから尚更目立つのだろう。

「うるさいっ。先生のくせにうるさい。」

先生は、そんな私を見てニヤニヤしている。

「はいはい、果歩ちゃんごめんねー。ぼくちゃんが悪かったですよ。」



…絶対、人のことをバカにしている。


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