表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

6/11

魔女コルボ(水の死骸)

■コルボ

フランス系スペイン人。


両親と共に彼女はフランスから移民して来たが、

閉鎖的なスペインの村の中で

フランス人である事を理由にいじめられる。


ある時、子供達にリンゴが配られたが、

コルボのリンゴだけが青いリンゴだった。

他の子供達は赤いリンゴを持って、

彼女の青いリンゴを笑ったが、

彼女はその青いリンゴをとても美味しそうに食べてしまった。

子供達は、彼女があまりに美味しそうに

青いリンゴを食べたので、

「自分達が青いリンゴを食べれば良かった」と悔しがった。


また、ある時、スペイン詩の朗読の授業が行われたが、

子供達は彼女のウナムーノの詩集を隠してしまった。

しかし、彼女は自分の朗読の番になっても困る事もなく、

フランスのヴィヨンの詩を暗唱した。

その詩と言葉があまりに真理だったので、

子供達は「古典には勝てない」と悔しがった。


また別の日には、

[神様から愛されている]事について、子供達は、

[スペイン人が一番愛されているのだ]と彼女に自慢した。

しかし、彼女は満足した顔で、「その通りだ」と頷き、

「フランスは、そこまでの信仰心が無くなってきているので、

もっと自由に色んな罰当たりな事が楽しめるのだ」と言った。

「過剰な愛は重いだけだ」と。

子供達は[自由]を羨ましがって、口々に神を罵った。

すると、その為に全員が神に呪われてしまった。


それを見た村の老人が、驚いて彼女に言った。

「何て事をするんだ!!

確かにいじめていたのは子供達だが、

だからって復讐に呪いをかけるなんて!!」

すると彼女は笑って言った。

「私は、いじめられていません。

私がずっと彼らをいじめていたのです。

そもそも、神に呪われるまでもなく、

最初から貴方達には呪いがかかっていたではありませんか!」

そう言われて老人はまた驚いた。

「馬鹿な事を言うな。

一体、どんな呪いがかかっていたというんだ?」

それに対して彼女は言った。

「フランスに対するコンプレックスに

始終支配されているという呪いですよ。

貴方達はそこから決して解放されないのです。

白雪姫は継母にいじめられていた訳ではなかったのです。

そもそも彼女は欲しいものは全て持っていたんですから。

苦しめられていたのは継母の方なのですよ。」


その後、彼女は、魔女達の集会によく現れたが、

誰も彼女を馬鹿にしたり、喧嘩しようとはしなかった。

悪霊達は彼女を見て口々に呟いた。

「強大な影を恐れない者は、

逆にその影の恐れを見抜いてしまうのだ。

しかし、ひとたびそんな力に気付いてしまった者は、

もう人間でいられる筈もない。

人間とは自分の影に怯え、他者の光を叩く者なのだから。」と。


スペインの不穏な内戦が始まる

ちょっと前のお話らしい。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ