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異世界は剣と料理と現代知識で  作者: わかね
第一章  昇級クエスト道中編
52/104

051 文化祭はメイド喫茶で

新年も7日過ぎて今更ですが、


明けましておめでとうございます。


今年もよろしくお願いします。


2022年 6月 1日(水)現実世界サイド〜


午後の授業をホームルームに変更して話し合うのは

9月の16〜19日に開催予定の文化祭について。


「それでは1年の出し物は『メイド喫茶』とします!」


歓喜に湧く女性陣と失意に沈む男性陣。

え?喜ぶの逆だろ?

うん。始めは確かに逆だった。


女子のクラス委員長佐倉さんの


『クラス単位での出し物だから、男子もメイド服着るんだよね?』


という発言があるまでは。


男性陣が全員凍りついたのは言うまでもない。

てか、女装のメイド喫茶って誰得よ?

え?需要はある?『男の娘』?


現実世界に夢を求めないで欲しい。


樹が提案した『筋肉喫茶』と決戦投票になったが

(そもそも筋肉喫茶ってなんだよ……)

元々男子の人数は女子の半分程度しかいないので

勝てる訳もなく……


お通夜と化した男性陣をそのままに

販売物や保健所への申請と感染予防対策など

どんどん決まっていく。


うへぇ……俺や樹がフリルなどヒラヒラしたメイド服を着て『いらっしゃいませご主人様』とか言うのか?


想像しただけでげんなりしてきます。

母ちゃんとかに見せられない姿だよ。


今年は3年ぶりに文化祭を一般公開する予定だそうだが

招待したくないなー。


「失意の男性陣達ー」


佐倉さん……まだ何か?


「当日はちゃんと化粧して来てよね。ローテーションで全員接客・・・・してもらうから」


見ると女子達……全員ニヤニヤしながら俺達男性陣を眺めてる……澪さんも頬を赤らめてチラチラ視線来てます。


……

………

はぁ………


化粧の仕方とか衣装の準備も含めて

母ちゃんに相談するしかないのか……

『絶対行く』って言うだろうな……




「そんな素敵なイベント絶対行くよー」

………デスヨネー。

うん。覚悟はしていた。


樹からもLINEで


姉ちゃんが『俺と竜司のシフト分かったら教えろ』って


こっちもかい。

こりゃ覚悟を決めるしかないなー。


異世界で本物のメイドでも参考にしてみようかな。


まあ文化祭は9月だし、

衣装は早めに準備した方がいいけど

立ち居振る舞いはゆっくり勉強していこう。



2022年 6月 1日(水)〜 2日(木)異世界サイド〜


「こんなに頂いてよろしいのですか?」


昇格クエスト再開前の冒険者ギルド内。

新たにPTメンバーとなったイディ親子


冒険者登録を済ませ、アイテムボックスが無いので

4着ずつの服や生活用品などを詰めるリュックを買い与え

さらに寝袋と2人用テントと……結構な出費だなー


イディ親子を救うと決めたからには

最後まで面倒見ないとね。


ミディちゃんも赤いリュックを背負って……

なんか低い身長も相まってランドセルっぽい。


「きゃー!!可愛いのー!!」

「可愛く無い弟より、こんな可愛い妹が欲しかった!」


舞姉ちゃんも楓さんも

ミディちゃんをモフモフしている。


ミディちゃんも尻尾をブンブン振って


「舞お姉ちゃん。楓お姉ちゃん。ありがとう。」


辿々しくもペコリとお辞儀する姿がまた愛くるしい。


……………冒険者ギルドのすみっこで

可愛くない弟がいじけてますけど?


イディさんの奴隷紋は『徳』を積めば解除される。


俺達を食べようと(殺そうと)した事実はあるけど、

舞姉ちゃんによって被害は皆無だったから

程なく解除されるだろう……とリリーから説明があった。



「ミディを1人にさせない為にも精一杯頑張ります。」


念の為言っておくけど、夜伽とか要りませんよ。

フリとかじゃないですから。


保存食なども買い揃えたし、そろそろ出発しますか。

今回は米もかなり買った。



「次の町は北東に40キロ程離れた『ラーガミーガ』じゃ。海辺の港町で魚や貝とか豊富なのじゃ。」


「港町!!」「魚!!」「海!」「魚介!」

来訪者4人が息巻き


「うみ?」「??」

イディ親子は海など知らないから

イメージ出来ないらしい。


……

………

………………


平坦な街道を2台の馬車が北東へ向け

ゴトゴト進んでいく。


俺達の馬車の荷台にはイディ親子が。

始めは全員歩いていたけど、

ミディちゃんの歩く速度に合わせると

結構時間がかかるので乗ってもらっている。


(急に大きくなっても体力とか急上昇する訳ではないから仕方ないか。)




「ところで竜司ー」


歩きながら樹が質問してくる


「米も手に入ったし、異世界料理の定番『カレーライス』は作らないのか?」


あー。カレーライスかー。確かに定番っちゃ定番か。

俺も食べたいけどな……


「舌がバカ……もとい。味覚がおかしい人がいて、まともなカレーライスが食べれると思うか?」




現実世界でも神代家にとって

カレーライスは禁忌な一品だ。



先日現実世界で久々にカレーライス作ったのよ……


「隠し味に入れたよー」


何を?と母ちゃんの後ろに横倒ししてある物を見つけた。……いや目に入った



空のデスソースの瓶1本……



そういやネット注文で取り寄せしてたね。


……

……………

…………………


隠し味とは?



デスソースなんて隠れる気なんてサラサラ無いし!!


味見した俺……死ぬかと思ったし!


食材無駄にしたらバチがあたる……

……となんとか食べたけど

2度とカレーは作らないって思ったから!




「………舞さんらしい……」

「……カレーライスの話はしないでおこう。」


今日のメニューは何にしようかな……

初夏の陽気の中、のんびり歩きながら献立を考えていた。

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