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異世界は剣と料理と現代知識で  作者: わかね
第一章  昇級クエスト道中編
36/104

035 味変は急務で

2022年 5月12日(木)現実世界サイド〜


中間テストが無事に終わった放課後。

調理室には俺と樹と楓さんの3人が

腕を組んでウンウン唸っている。


今日は木曜日なので部活禁止が解除されても

活動は明日なので、3人で会議する事になった。


3人の目の前にはブタのバラ肉で作った串焼きが3本。

異世界のボア串をイメージしやすいように

家で作って持って来た。

もちろん味付けは塩とコショウのみ。


「まさかあそこまで売り上げが伸び悩むとは………」


樹がブタのバラ串を食べながら愚痴る。




騎士団詰所で支払った市場の販売許可証は

3日間で銀貨1枚。高いけど、必要経費だ。


銀貨はボア5頭を売り払った……なけなしの銀貨5枚。


意気揚々と市場で売ろうとしたのだが


色々まずかった。



1つ目は、配置。


市場の外れの端っこ。人がなかなか来ない。

もっとも、メインストリートで出店すると

3日間で銀貨10枚だから

俺達には手が出ないんだけどね。



2つ目は、販売方法。


屋台やお皿など無いから、直接手渡し。


売り子してくれた舞姉ちゃんや楓さんから

何本か売れたけど、ボア串が目当てじゃないよね?




3つ目……これが一番の問題で、味。


確かに柔らかくて、美味しいボア串が出来たが

味付けが塩とコショウのみ。


変わり映えのない肉と味じゃ

わざわざ市場の端っこまで来て

買ってくれる人はいないよねぇ


1日目の売り上げは20本売れて銅貨40枚。


宿代にもなりません。


宿代は流石に4人雑魚寝は勘弁して欲しいので

2部屋取って(銀貨1枚)男女で別れる事になった。


まだまだ焼き鳥は300本以上残っているので

リリーには滞在1日延長を告げ、

対策会議は現実世界で………って話になったのだ。



味変は急務だけど、異世界あっちは味噌も醤油も無いんだよ。

醤油があればなー照り焼きとか……みりんも無いのか。


「私に一つ提案があるけど……」


楓さんがおそるおそる手を上げ


「木炭を買ってくるってのはどお?」


…………

………………


またダイヤモンドギャンブルするんじゃないだろうな……


樹も訝しげな目で実の姉を見ている。


「ちょっと……樹も竜司君も……私の事何だと思ってるの?」



「……………鴨ネギ?」

「……………負け犬?」


「表へ出ろや!!」


楓さん……女の子が親指立てて首を切るポーズは

やめて下さい。ごめん。謝るから。



「ショ糖(C12H22O11)を生成して小麦粉と合わせて『アメリカンドッグ』みたいに出来るかな?って思ったのよ」


楓さんは、まだちょっとプリプリしている。

今回はまともな提案だった。



確かにボア串の味変にはなりそうだな。

300本売れるかどうかは微妙だけど。

1本が重いからね。カロリー的にも。


「それならハットグ風もいけるか?」


樹も乗り気だけど、それだと大量に小麦粉とか用意しなきゃダメじゃないか。チーズとかも。


メインの串を売るためには、少しの味変が望ましいけど……そんな魔法のような………あ………


「あった!!劇的に味に変化つけられる物が!!」


急に立ち上がった俺をびっくりして見上げる樹と楓さん。



「スパイスだよ!カレーだよ!」



「おー!その手があったか!」


樹は乗り気だったが、楓さんが


「昨日……市場の食糧品見回ったけど、使えそうなのは赤唐辛子カイエンペッパーとニンニク位しか無かったよ」


楓さんの発言で一瞬落ち込みかけたが………待てよ。



「楓さん……食糧品の市場見て来たんですよね?医療品の方は見ました?」


市場は穀物や野菜、肉などの食糧品市場と

錬金術や医療品用の市場に別れている。



「いえ……見てないけど」


クミンやターメリック(ウコン)は漢方で使われる位だから、医療品の方ならあるかも知れない。


あれ?シナモンも確か桂皮ケイヒって名前だったし

……カレーってほとんど漢方薬か?


『医食同源』とはよくいったものだ。


そうなると、自宅へ戻ってから検索して

スパイスの配合割合とかも調べたいな………


カレースパイスが出来たら、香りで呼び寄せる事も出来る。


残り銀貨3枚と銅貨40枚………


資金が足りない。




樹と楓さん……母ちゃんにも協力してもらって

手分けして………ギリギリ何とかなるかな?



討伐クエスト受注して資金調達……これは母ちゃん。

屋台と焼き台作成………器用さがある樹。


楓さんは料理スキルLV3あるから

俺と一緒にスパイス作成班。



乳鉢とすり鉢をスパイスの種類分用意すれば

洗ったりする手間が省ける。


明日……というより今夜か。

時間との勝負になりそうだけど、光明が見えてきた。





その日の夜。

インターネットで調べたら


カレーのスパイスはほとんどではなく、


全部・・漢方薬の別名があったのにはびっくりした。


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