022 母ちゃんは達観で
土曜日の朝は、LINEメッセージで起こされた。
樹からで、LINE熊がしょんぼりしているスタンプ
時刻は……5:30…………オイ!!
ちょっとイラッとして、
『ゆうべは、お楽しみでしたね』
メッセージを送りつけた。
……そうか。樹もパンツ洗ったのか……同志よ。
『今後どうするか、みんなで相談したい』
話したくはないけど、母ちゃんにも相談した方がいいのかな………
『分かった。母ちゃんにも連絡しとくよ』
そう返信してから朝食作るために台所へ向かった。
「なるほどー。それで竜司クンはパンツ洗ったんだー」
話す内容が内容だけに、朝食食べ終わった後に……ここ数日の流れを母ちゃんに説明したのだ……が……
「な……なんでそれを?」
「洗濯物干す時にー、ズボンとパンツだけ干してあったら誰だって気づくよー」
「!!!」
………そうですよね。バレバレですよね。
頭隠して……なんとやら。
めちゃくちゃ恥ずかしい………
「でもー、竜司クン強くなってるよー」
「はい?」
母ちゃんの見立てでは、練習の時間的に樹だけ剣術スキルが生えると思っていたらしい。
それなのに俺も同時に剣術スキルが生えたのだから、
ミリット(サキュバス)さんとのゴニョゴニョが練習の効果と同等の働きをしているのではないか?という考えだ。
………確かにアレも運動といえば運動になるの……か?
「気持ち良くなってー強くなれるなら、良いんじゃないかなーと私は思うけどー。」
だから昨夜は止めなかったのか。
母ちゃんの実力的に、止めようと思えば止められるはずなのに……手を出さなかったのは
そういった理由があったのか。
「倫理的に母ちゃんは止めると思ってたよ。」
「現実世界だったら止めるけど、異世界まで現実世界の倫理は求めませんよー」
空想の世界で欲望を吐き出させる事によって
現実世界での犯罪抑止力にもつながる。
ただし、子供は現実と空想を区別する力が弱いから
R18やR15などで年齢制限を設けて保護している。
……なるほど。だから『一狩り』もR15だったから頑なに禁止していたのか。
母ちゃんの説明に納得するのだが、腑に落ちない点が1つ。
「そうなると、こういったエッチな展開はR18で、俺や樹、楓さんはダメなんじゃないかな?」
基本的にエッチなゲームはR18だ。
「だからー、肝心な部分は『記憶』にも『記録』にも残ってないでしょー?」
…………確かに。悔しいけど。
「せっかくー竜司クンの初体験の場面を読めると思ったのにー」
「ブフォ!!」
お茶吹いた。息子の情事読んでどうするんですか……
午後になって樹と楓さんも来たので
母ちゃんの見解を2人に説明。
楓さんは終始顔を真っ赤にして震えていたが……
楓さんは母ちゃんと2人で対応してもらった方が良かったか?
ゴメン。俺にそういったデリカシーは……
………………
結局……強くなれるなら……と
ミリットさん達の『食事』に協力していく事で話はついた。
ただし、毎日は精神的に厳しいので、(主に俺と樹の)
週1ではどうだろうか?と提案してみるつもりだ。
早速……異世界で目覚めた後、冒険者ギルドへ。
早朝はミリットさん達ギルドの受け付けは多忙なので
「夕食前に『ミリットさん達の食事について』話し合いをしませんか?」
と申し出て、了承を得る。俺は参加出来ないけど。
ついでにフォレストラビットのクエストも受注した。
「確かにこれは命の危険無いな」
楓さんも含めてやってきたのは東の穀倉地帯。
連作被害を避ける為に穀物と野菜を交互に作っているのだが、畑と穀物地帯の間に無数の穴が空いている。
そこからサッカーボールくらいのウサギが頭だけ出していて………
「よく見ててー」
と舞姉ちゃんが手本を見せてくれる。
…………これってモグラ叩き?
ゲームセンターとかに置いてあるアレだ。
確かに命の危険は無いし、収入もポイントも美味い。
「真っ先に消える……人気クエストだけあるな」
………ただしそれは、反射神経や運動神経がいい人に限る。
5羽のノルマは舞姉ちゃん4羽で樹が1羽。
俺や楓さんだったら
クエストクリア出来ないんじゃないか?
俺は夕食作りに厨房へ行き、
俺を除いた6人(舞姉ちゃん、樹、楓さん、ミリットさん、カーリさん、シェリルさん)で話し合ってもらった。
どういう決着がつくのかわからないけど
夕食の営業時間が終了して、話し合っていた6人がやってきた。シェリルさんは食事の受け付けがあったので、ほとんど5人での話し合いだったそうだが
あれ?樹は顔面蒼白になっている?
「じゃあ竜司クンー。今日は竜司クンの番だよー。」
「はい?」
一昨日……経験したばっかりですが……
週1の話はどこに?
「だからー3人と週1でしょ?」
ん?んん?
「それとも3人同時がいいのかなー?」
「………………ああっ!!!!」
やっと理解が追いついた時には
シェリルさんの『魅了』によって意識が遠のいていく。
今日はシェリルさんなのね。




