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異世界は剣と料理と現代知識で  作者: わかね
第二章 文化祭と王国祭編
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095 スタートダッシュは全力で

薄暗い通路を抜けて、明るい場所へ出る……

そんな時って視界が慣れるまで時間がかかるじゃない?


目を細めて視界に慣れようとしている時に、大歓声が上がると……ものすごくビックリするからやめて欲しい。


「頼んだぞーー!!俺の全財産!」

「刺せーー!手当たり次第にぶっ◯せー!」


Cランク冒険者の……しかも予選だというのに闘技場を取り囲む観客席はスゴイ人数……格子状の檻で隔絶されているとはいえ……ちょっと怖い。

続々と通路を抜けて闘技場へ入場してくる人達ライバルへ激励なのだろうが、言葉は悪い。賭け事が絡むと人って獰猛になるね。



……

………

…………え?


…………えーっと。ものすごく広くね?


ようやく視界が慣れて来たので改めて闘技場の全容を……って見回してみた……のだけ……ど……

闘技場の外観から見た大きさから、バスケットボールのコート位かな?って思っていたが……これ……野球場位あるぞ。


まぁバスケットボールのコートで60人のバトルロイヤルとか厳しい……っていうより無理があるよね。後衛職とか。


そして広さだけではなく、バトルフィールドの様相にも驚かされる。


あちこちに出来たクレーターや水たまり。

半数位崩れ落ちているが、等間隔で並んでいる高さ5メートル位の太い石柱。

楕円形の闘技場中央には小さなレンガ造りの平屋な建物とその周囲を覆うように積み上げられている土嚢らしき物。

土嚢も至る所に焼け焦げていた跡があったり穴が空いていたり……激闘の跡がうかがえる。



「フィールドって修復とかしないの……か。」

リピピが目を大きく開いて周囲を見回すが、後衛職にとっては障害物が多ければ差し迫る危機が遠ざかるから荒れた地形は歓迎すべき所だろ。



「開始まで後5分だから、今のうちに周囲の地形など把握しておけよ。特にリュウジ。クレーターに足を取られたら格好の的だからな。」


ゲートの周囲にはこれといった遮蔽物が無いので石柱やクレーターを利用して中央を目指すのかな?


「いや。まずは周囲の敵から叩く。特に右はパーティー組めていないようだから、開始と同時に突っ込むぞ。」


……


他のゲートを見てみると……5人まとまって出てくる所やバラバラに……それこそ互いを警戒しながらフィールドに出てくる人、2人と3人に分かれて反対側へ歩き出したり……


……しかしギムは一瞬でそんな判断が出来たのか。伊達に前回出場しているだけはある。味方でよかったと思う反面、最後の決戦や来週からの決勝トーナメントになったらやばくね?


「余計な心配はするな。まずはこの予選に集中しろ。」


…………ごもっとも。


『それでは……カウントダウン5……4……』


『3』……『2』


観客席からもカウントダウンのコールが重なり


『1』


両手で頬をバチバチ叩き、気合いを入れて……


『第6ブロック……戦闘開始でーす!!』


開始のアナウンスと同時にギムの指示通り右へ駆け出し……

……たのだけど……


開始直後に上空と俺の周囲に飛び交う様々な武器や魔術、精霊術の雨あられ。


石礫ややじり

火の玉や炎の壁

氷の槍や竜巻……雷鳴も所々から轟き

手投げの斧やダガーなどの短剣がさっきまで俺がいた場所へ着弾する。


「何……この地獄絵図」


先週から樹と特訓と称して始めたFPSゲームである程度慣れて来た……とはいえ全弾回避は無理無理。もちろんAPEXは推奨17歳以上なので母ちゃんから許可がでずにフォートなやつだったけど……


幸いHPは2800以上あるので急所をかばいつつ前進あるのみ!


「な………なんだあいつ!」

「急所ではないけど……全力のファイアーボールだぞ……」


向かう右隣の後衛職が動揺している!ここは一気に……


『真っ直ぐ進むな!ジグザグに進んで距離を詰めろ』


ギムからのパーティーメッセージが脳裏に直接響く。

そういや樹も同じ事言ってたっけ。


そして二発同時・・・・に魔術が着弾することから、やはり連携は取れてないみたい。魔術の発動後に訪れる硬直時間ディレイをお互いカバーしあえるツーマンセルとか戦術の基本なんだけどね。パーティー組めないとこうも戦力に差がつくんだ……


俺は基本的に囮……というか高いHPを生かした特攻役で撹乱し、ギムが敵のすぐそばで大剣をぶん回して次々と転送させていく……


悲鳴が悲鳴を上書きして、観客席からの歓声など耳に届かない。怒号と怨嗟の声に剣戟や金属鎧が打ち付ける音。


『リュウジ!のんびりしている暇はないぞ!一旦スタート地点に戻って今度は反対側だ!』


…………人使いが荒い。確かにHPは高いから受けるダメージは少ないけど、痛いものは痛い。

誰だよ……夢なら痛くないって言ったヤツは。


……

…………

………………


ぜーはー。ぜーはー。


バトルロイヤルが始まってまだ数分しか経っていないけど、ずっと全力で走り回っているから疲労度が半端ない。


『とりあえず両隣は殲滅出来た……か』


ギムは相変わらず周囲を警戒しつつ状況を的確に判断しているのですごく頼りになるけど………


『よし。リュウジ。単騎で中央の小屋まで行って戻ってこい』


……………少し休憩欲しい……無理だろうけど。


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