宵の君へ……
届かない想いを
この世界にのせる
震える絵筆を
君へとなぞる
どこまでも知らない未来
生まれたての朝の光を頼りに
眩しくて開けられない瞼
怖くても
何か変わるかも知れない勇気
言葉に宿して
君へと開く未来への扉
言の葉はいつだって
感情の海渡って
砂浜へと打ち寄せる静寂
さざ波さえ耳に拾って
月さえも口をつぐむ
星影のベール
君は新たに
花嫁のウェディングベル鳴らして
薄明かりに濡れたケープ上げて
ヒタヒタと素足
マーメイド揺れる千年の時
水平線の彼方へ
君を待ってる