5 村
給食で出るサバの銀紙焼きってどうやって作るんだろう?
次の日から王妃教育が始まりましたがアイリスが優秀すぎて直ぐに終わりました。
領地訪問当日 馬車の中
「何で領地訪問をしないといけないんだ。だいいち、出来損ないが腹の中にいた時は領地訪問をしなくてもよかったじゃないか」
「マイオン、それはね。出来損ないに負担がかからないように法律で決まっているからよ。」
「ふんっ。出来損ないでも役に立っているのか。しかし、行きたくない。なぜ法律で決まっているのか」
「マイオン、領主一家だったら誰でもいいのだから、次から出来損ないにやらせましょうよ。」
「そうだな、出来損ないにも役割を与えればいいか。しかし、なぜ次からなのだ?別に今からでもいいではないか」
「いいえ。今からだと領主の子だと認識されていないからダメなのよ。」
「ああそうだったな。おい!出来損ない!村では外と同じようにふるまえよ。」
「分かりました。」
(当人の前で出来損ない、出来損ない、と連呼しないでくれる?イライラしてくるんですけど。しかし、あの女できるね)
《あの女って一応貴女の母親なんですけど》
でも、産む以外母親の役目を果たしていないから、あの女呼ばわりされてもおかしくないわ
《そうだね。あの女呼ばわりされてもおかしくないね》
領地に着くとそこにはアイリスみたいな体型の敵意をガンガンに含んだ視線を馬車に向けている村長がいました。アイリスがじっと見ているとアイリスに視線を向けて来まし
た。そこに敵意はありませんでしたがアイリスは、内側は敵意満々と思っているようです。
(私と同じような体型をしている。可哀そう。やっぱり、重税をしていたのか。ってかやっぱりみんな敵意や嫌悪を向けてくる)
「おい!この子は私の娘だ。これからは私の娘が領地に来るからな。」
「分かりました。よろしくお願いします。失礼ですがお名前を伺っても?」
「アイリスよ。失礼ね。そんなヒョロヒョロで大丈夫?もっと食べないと。私の目に映るのには、相応しくないけれど私は優しいから許してあげるわ。」
アイリスは挑発的な態度で言いました。すると、村長の敵意の視線は一層強くなりました。
「私は、ダインです。アイリス様。」
「案内をよろしくな。俺らは屋敷に行っているからな。」
「分かりました。」
それからアイリスは案内をしてもらっていました。ですがやっぱり、村人達も敵意の視線を向けていました。案内の最中で
「貴方、大丈夫?」
心配という顔をしている村人に手をつかまれましたが、アイリスがつかまれるのは暴力をやられる時だけなのでビクッとし身に着けているドングリの笠に穴を開け紐を通したブレスレットを握りました。その後につかんだ手を弾き言いました。
「触らないで!」
その後村人の敵意の視線は強くなりました。
「ダイン、早く案内を済ませて頂戴。」
「はい、分かりました。」
ダインは、驚いた風に言いました。
「何が驚いたのかしら」
「いいえ、何も」
「ふぅんそう」
「もう少しで屋敷に着きますがどうしますか?」
「続きは明日にするわ。」
「さようでございますか。少しいいでしょうか?」
「いいわよ。何かしら?」
「そのブレスレットは何でしょうか?」
「命の恩人からのプレゼントよ。」
「そうですか。」
屋敷に着くと
「では」
と帰っていきました。屋敷の中に入るとマイオンに
「森から高級品を取ってこい。」
「わかりました。」
アイリスは、森に行かされました。
(この森に高級品なんてあるわけないのに。この森にあるのは高級品に似た…そうだ!高級品に似た果物を取ればいいんだ!どうせあいつらは分からないし味も不味いと書いてあったけれど高級品の味です。と言えば、ごまかせる)
《スッゴイ名案!仕返しもできるし、要望通り?だし》
「ちょっと木の実を取るね。」
と木に言うと木の実を採集し始めました。なぜ木に言葉をかけるのかと言うと生き物には心等が少しでも必ずあるとアイリスは、考えているからです。心等があるかはわかりませんが植物は、自分が踏まれた等は、感じる様です。木の実を採集していると、兎が来ました。
「ねぇ。兎さん。酷いよね。あいつらは。だって実の娘に木の実採集を命じるんだよ。いや、命じるのは良いけども気分が悪くなるだけで。だけどね、ニヤニヤしながらは嫌なんだよ。」
などなど兎に色々な文句を言いました。途中で
「不味いと書いてあったけれども、どんな感じなんだろう?」
と思ったアイリスは1粒食べてみました。すると
「きゅききゅきゅきゅ!きゅきゅきゅき」
「っつ~~~~~~」
「ききゅいきゅきゅ~」
ある人が言っていました。手紙で書くことが無い時 私の場合は先生への手紙 には
まず、思った事を書く それができない時には知っている人を話の話題に出す。それができない時には心にもないことを書く(思っていないことを書く)事です。
読書感想文でも同じです。