3 会話
寝不足って嫌ですよね。物事に対して集中できなくなるから。でも眠れないんですよね。どうすればいいと思いますか?
「喜べ、王太子殿下との婚約が決まったぞ」
呼び出されたアイリスにマイオンが言った第一声はこれでした。
(こいつは馬鹿なの?普通言う言葉は違うでしょうに。ああそうだったね、馬鹿だったね。でもやっぱり私には拒否権はないんだね。)
「分かりました。」
(明るい口調で言えば、喜んでいると勘違いしてくれるね)
《大当たりー!こいつは今、【ッフ出来損ないの奴に素晴らしい縁談を持ってくる俺は優しい奴だ。周囲が引くくらいにな。家の存続に関わることだ。拒否することは許されないし、出来損ないの奴も王太子殿下の事が好きというような顔をしていたと皆が言っていたから断らんだろう。ほら喜んでい
る】
と思っていますよ。凄いですねその演技。私にも教えて欲しいですね。っえ?色々と突っ込みを入れないのかって?もう、諦めましたよー多分。諦めていなくても今はもう疲れました、色々と。何を言っても聞こえない相手に加勢したりして》
ッフ、ツッコミを入れるのがいけないんですよ
《なんか言った?》
私はただのナレーターです。
「そうかあと、下働きとしての仕事は客に見つからない奥でやれ。連絡の時に来るならば生活用の服から外用の服に着替えろよ。」
こいつ…マイオンが言う生活用の服はぼろ布を必死につなぎ合わせた、アイリスが作ったアイリス専用の服です。
(何を言っているんだこいつは。それを作ったのは私だと言うのにあたかも自分がやって裸になる危機を免れたんだから、感謝しろよ。というような口調で言わないでよ。っと今はそんなのどうでもいいや。いやよくはないけど、それよりも大事なことがある。)
《そうですよ!私の記憶では外用の服はチェアリーには買っていなかったですよ。だからチェアリーは庭の外に出られなくて仕事の時にコッソリ庭に勝手に植わっている世間では雑草と呼ばれている食可能な草を食べていたんですから。》
ええ、貴方の記憶力は信用できないけれど外服を買っていないのは確かよ。貴方の記憶力は信用できないけれど
《2回言ったなーっあ外服って言いやすくていいね!》
はぁ~だから貴方は未熟なのよ
《なんか言った?》
・・・・・・・・・・
「その外服はどこにあるのですか?」
「ああ、新しく買った。」
「何のお金でですか」
「そんなの、決まっているだろう。婚約者になったから身だしなみを整える為に国王から貰った金だ。我がルンド家をばかにしている様だがルンド家には出来損ないを育てる金は無いからな。ただそれ以外の事にも使うかもしれないがな。ガハハハ」
(それ以外って何ですか!それ以外って。はぁ~絶対に家の物全部に使うつもりだよね。王太子殿下っあクフャリアル様に言った方がいい?いや、やめとこう。ッフ私の慈悲に感謝しなさい!)
《凄い!強気!ただ、慈悲じゃなくて巻き添えを食らうのを恐れたためとは言うまい》
言っているじゃない
《うるさいですね。何で今日は話してくるんですか前は何も言わなかった癖に
それはね貴方の独り言?がツッコミどころ満載でそれでも気を使ってツッコミをしないようにして
きたけれどもう我慢できなくてね。
だから私はナレーターと貴方との会話をするわね。これからもよろしくねー
《いやだ。あんたは理論がなんだのうんたらかんたらと言ってきて意味わからん事を言うからはいっ
てくるな!》
貴方…いえ何も言わないわ。ただ文句があるのならば、ナレーターの役を変えるわよ。
《文句などございません。うるさくして申し訳ございません。今後とも何卒ナレーターの役をやって下さい。》
よろしい
「分かりました。ではこれで」
「ああ待て、伝え忘れていた。来週、領地に行くからな準備しとけよ。」
「分かりました。では今度こそこれで」
ストーリーよりも会話が多めになっていたらごめんなさい。長時間やっていると腕がこる?っていうか痛くなるんですよね。パソコンって。