10 入学式
「塵も積もれば山となる」
一日一行ずつでも積もれば1ページになる
寮 アイリスの部屋 荷物を片付けている最中
「はぁ~あ、入学式休みたいなー。けど学園は、絶対に許してくれないだろうな。いっその事、仮病を使おうかな。だけど“自己管理もできないのか!”とあのバカ領主共に言われそうなんだよな。っあ!でも“卒業まで会わない”という様な事を言っていたからいいか。じゃあ“頭が痛い”と言おうかな、“風邪をひいた”といおうかな。それとも…」
入学式当日
「始まりに出場したかったのですけど、頭が悪い皆さんがうるさくて」
〔入学式に出たかったけど、頭が痛くて周りの音が更に痛くなる〕
「そうなんですか、無理なさらずに」
(頭痛にして正解だった。風邪とかだと定番すぎて仮病だと疑われるからね。それに、風邪は演技が凄く必要になるから。)
「私の変わりに付き人のコリウスが出ますわ。」
《あーあ、何も相談しずに決めちゃった。絶対、驚くぞ》
『でも、面倒事は嫌じゃない?それに、コリウスも役に立てるのを嬉しいと思うけど』
「わかりました。では、午前10時から始まりますので付き人に言っておいてください。」
「わかりましたわ」
スウォーイツ商会 商会長室 入学式の最中
「入学式に出なくていいの?」
「だって、めんどくさいじゃん?最低王子様に会うのも
それに私、学園に行かないつもりだから」
「不登校か」
「悪く言えば、そうなるよ。」
「よく言えば?」
「社会貢献をしている。」
「どうして?」
「だって、買い物でもお金が回るから社会貢献をしている事になるから、一日中何もしない事はないからどこかで社会貢献をしているはず。」
「アハハハハ、いいわね。それ。でも評価は落ちるわよ。」
「いいの、学園は内面の評価は必要ないから。」
「で?休む建前はどうするの?」
「寮にいなかったら、休む理由聞かれないじゃん。」
「“聞かない”じゃなくて“聞けない”だけどね。
でも、それだとルンド家に連絡が行くわよ。」
「行ってもいいよ。だって言っていたもの」
「何を?」
「“卒業まで会わない”みたいな事
まさか、自分が誓ったことを自分から破る事はないよね。」
「そうねぇ。自分から誓った事を反故にする人はお貴族様には居ないわね。」
「だよね。」
「それで?休んで何をするの?」
「買い物して村に行ったりとかするの」
「へぇ~じゃあ、準備しないとね。商品」
「よろしくね~」
「結構めんどくさいんだよ。」
「何が一番めんどくさい?」
「そうねぇ
商品の整理?」
「私に聞かれても」
「そうよねぇ
すべて楽しいからねぇ
嫌な人との話も、美味しい話をぽろっとこぼしてくれるから」
「うわぁ
腹黒」
「腹黒で何が悪いの?」
「そりゃあ
悪くは、ないよ。悪くは」
「何か文句でもあるの?」
「ないから、そんなに怒らないでよ。」
「そういえば、何で最低王子なの?」
「あの最低王子、“どうしてこんな性格になったか”とか疑問に思わずにいるんだよ。しかもバカだし
女子の敵だよ」
「いやぁ
バカは、無いと思うわよ。“神童”って呼ばれているし」
「バカだよ
だって、初めて会った時に惚れた顔を作ったこと気付かずに“惚れている”って思っているんだよ。バカじゃん」
「いやぁ
普通、気付かないと思うわよ。」
「いや、“神童”と呼ばれているんだったら気付くね。絶対
だって私も最低王子の作り顔に気付いたんだもん」
「そうゆうもんなの?」
「そうゆうもんなの」
「で?飛び級制度は、いつ使うの?」
「最低王子の卒業式の前日」
「そう
コリウス君はどうするの?」
「一人で帰れる程の運賃は渡しているし、襲われてもいいように武術を習っているから大丈夫♪」
「そう、準備満タンってわけね。」
「そうなの。むっちゃ頑張った」
「王子が卒業するのっていつ?」
「えっと~1年後だっけ?」
「確定ではないのね。」
「だって嫌いなんだもん。」
「そうよね~嫌いに決まっているわよね
第一印象が最悪だからってろくに調べもせづに色眼鏡をかけるなんて嫌いになるに決まっているわよね」
「じゃあ、村に行ってくるね。」
「バイバーイ」




