8 プレゼント
アイリスは昨日のように午前中は屋敷の掃除をしたり、取ってきた物で料理をしました。正午を過ぎるとアイリスは森に行きました。
「ちょっともらうね。」
色々と採集をしながら男の子を待っていると
「まった?」
「ううん、今来たところ。」
「噓つけ」
「うん、嘘ついた。そういえば、貴方の名前って何?」
「そういえば、言っていなかったね。僕の名前はアルストロ。貴女は?」
《うん、その後に“様”が付くけどね、》
アルストロは、何時、自分の正体を言うのだろうか
「え?兎さんから聞いていない?」
「聞いているけど、貴女の口から聞きたくって。」
「私の名前はアイリスだよ。」
「誰が名付けたの?」
「え~と、誰だっけ?血の繋がりが無い人から名付けられたのは覚えているけど」
「まぁいっか。」
「そうね。血の繋がりがある奴が名付けたのなら今すぐ捨てたかったけど違うんならいいよね。別に」
こんな風にアイリスは、一週間を過ごしていました。
最終日 朝
アイリスは森にいました。
「今から帰るんだ。嫌だよね。」
「あはは(>~<)、そうだ!」
「何?」
「これ、あげる」
「何?これ?」
「お守りみたいな物」
そう言って、アルストロは木でできたロケットペンダントを渡しました。
「へぇ~」
「“頑張って”っていう思いが詰まっている物だから肌身離さず持っていてね。」
「うん!ありがとう!心がこもったプレゼントが初めてなんだ。っあ、でも、嫌悪等の悪意のこもったプレゼントは貰ったことはあるよ。」
「そ、そうなんだ」
アルストロは、“あいつら絶対に許さん”と言うような表情を隠そうとしていましたが、訓練をしていないのに上手く隠せるわけが無いのですけれども、運良くアイリスが見ていなかったので気付かれませんでした。
「っあ!違う!ニワトリさんから、このブレスレットを貰ったの。」
「そうなんだ。」
「うん、だから肌身離さず持っているんだ。」
「またね。」
「うん、また。」
そうしてアイリスは帰っていきました。
「さて、調べるとするか。」
1か月後 村から帰った後 王都 マイオンの部屋
「遅いぞ。」
「すみませんでした。」
「ああそうそう、2か月後に学園に行くからな。」
「その時の領地訪問の人はどうするんですか?あと、付き人も」
ここの学園には、付き人制度があり、貴族は付き人を必ず一人は連れてこないといけない制度があるのです。
《めんどくさい制度だよね。》
でもこれをすることで、全部の貴族が人材育成をするようになったわ。この付き人制度で人材育成の良さ等を教えて、それで人材育成の良さを知った貴族が人材育成をするようになったの。この制度は、ずっとやることで新しく貴族になった者達も人材育成の良さを知ることができたの。
《じゃあ、良い制度なのかな?》
「どちらもお前が何とかしとけ。」
うわっ。人任せだコイツ。ダメ人間じゃねぇか。分かっていたけどな。
《素が出てるよ》
「かしこまりました。」
(村訪問は、学園を休んでやって、付き人は村から勉強が好きな子をやればOKね。)
一週間後 村
「年が明ける3週間前、この子を迎えに行くから準備をしておいて。」
「どうしてこの子を連れて行くのでしょうか?」
「年が明けたら学園に行くから付き人をこの子にしたからよ。登録とかに色々と時間がかかるから。」
「わかりました。」
森
「アルストロ、ヤッホー」
「おはよう」
アイリスは、アルストロの名前を
「フッフッフ~ノリが悪いねアルストロ。“ヤッホー”ってかえさなきゃダメだよ。」
「で?なんか嫌な事あったの?」
「何で分かったの?」
「今までの経験。こうゆう風にバカになる時は大体、嫌な事があった時しかないから。で、あったんだね」
「学園に行かないといけないんだよ。そこでクフャリアルにも出会うんだよ。あの最低王子。」
「そう、それでまだあるんでしょ。」
「あの馬鹿野郎が、“付き人の身支度を私がやれ”と“金も自分で出せ”と、“ルンド家の金は使うな。”と、その金は私の身支度の金なのにね~。不正だよ。不正。うぜぇんだよ。あの人達。」
「あはは」「卒業はいつ?」
「12歳で成人になるから、成人になったら卒業だから、え~と、入学してから4年かな」
「へぇ~」
「で、その時に私が誰かを虐めて、クフャリアルがそれを卒業で断罪するように仕向けるから
その為にあの学園の飛び卒制度を使うの」
飛び卒制度とは、1~4年の人が使う制度。
この制度は卒業までの間にあるテストを全部、満点にすればその合格した時に卒業できる制度です。4年は、卒業間近の時には使えませんけどね。
これは、4年より3年、3年より2年、2年より1年のほうが難しいです。
「あー面倒くさい。今の時点でルンド家に領地が無ければ、こんなめんどくさい事をしなくて済んだのに」
「仕方ないさ。ルンド家がプライドを守りながらできたのが、この領地だけだったんだから。」
「逆に言えば、この領地だけは死守したともいうけどね。」
「そうだね。」
「はぁ~面倒くさい。なんで死守したんだか」
「ははは」
「っあ!もうこんな時間。じゃあ、また明日。アルストロも早く帰りなよー」
「うん。」
アイリスは急いで帰っていきました。
《アイリスってあわただしいよね。》
そう?誰だって物事に夢中になって時間を忘れてしまう事はあるじゃない。
《でもアイリスは、ちょくちょく時間を確かめていたよ。》
アルストロがいるじゃない。
《っあ!なるほどー》
“アルストロ”は“アルストロメリア”からとりました。




