表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
あの夏の日  作者: ib
8/10

第八話(謎解きその6)

主人公は気づけない謎がここまでチラホラと姿を見せています。答え合わせになる前にあなたは気づくことができるでしょうか?

蒼に聞こう。


「蒼はなんで音が響かないかわかるか?」

「りくくんがわからないなら……」

「俺はそうくるとわかってても蒼に聞いたんだよ。考えてみてくれ。」

「……わかった。」


真剣に頼み込むと蒼はいつもと違う表情になった。


いつもは頼りにならないが、いざと言う時は頼りになる人間は多い。

彼女もきっとその一人なのだろう。



……沈黙が続きかなりの時間が経過した。

外も暗くなり残り時間はかなり少なくなった。


「りくくん……。」

「蒼……わかったのか?!」

「ごめん……私にはわからない。ごめんね。」

「りっくが信じるって言ったから待ってたけどやっぱりね……。」

「先輩は私を頼ってくれたらよかったのに……。」

「ごめん二人とも……。」


二人とも怒っている訳ではなく呆れているようだった。

時間をかけすぎた。ここは諦めて次の七不思議へ向かった方がいいだろう。

A.大鏡の不思議へ

B.???の不思議へ




え、ちょっ。これは他のゲームで言うところの即BADENDルートじゃないのか?


ここの情報が何一つわからないまま次に行かなきゃいけないのはかなり辛い。


俺の計画ではあと二、三周でクリアするつもりなんだけどな……まあなんとかなると思うことにしよう。


6番目は大鏡だよな。気持ちを切り替えて進もう。




大鏡の不思議へ行こう。


保健室にある大鏡。普段はもちろん自分の姿しか映らない。

だが、とある条件を満たすと自分とは別の何かが見えるらしい……。

とある条件が何かわかっていないのがまた不思議なんだよな。



この不思議が語られ始めたのは確か6番目だったな。順番通りに回った方がいいのかもしれない。




6番目に来たから先に進めるようになっている。





まずは保健室にある大鏡を見るところから始めよう。俺以外の姿なんて映るわけが……。

A.これは?!




選択肢が一つか。これは他のルートを選んできていればいずれほかの選択肢が出てくるのかもしれない。


今のところ不思議に思うところもないしAを選択。




これは……?!


鏡に映っていたのは俺の姿と白い髪の女の子だった。


「嘘だろ。おい……。」


慌てて後ろを振り返ってみたがさっきの女の子はいない。


「きのせいか……。」

「どうしたのりくくん?挙動不審だよ?」

「りっく幽霊でもみたか〜?あはは。」

「怖がっている先輩も……いいっ!」

「あなたの名前はりく?りっく?」

「俺の名前はりくだよ。」

「そっか!眞白はましろって言うの!」

「眞白かぁ……いい名前、、?ちょっと待て。誰だ眞白って?!」


あまりにも自然に会話に混ざるせいで気が付かなかった。明らかに知らないやつが混ざっている。


「ここだよ!ここ!」

声のするほうへ頭を向けると鏡の中にさっきの女の子が映っていた。


「いるじゃねーか!みんなここ見てくれ!!」

「ここって……?」

「りっくが映ってるだけじゃねーか。」

「先輩は鏡の中でもかっこいいですっ……!」


見えていないのか?

全員が見て見ぬふりしているとは考えにくい。


「りく?どうしたの?」

またあの子が話しかけてくる。


「久々に眞白のことが見える人が来て嬉しい!」

「なぁ……眞白は幽霊なのか?」

「んーどうだろうね?」


どうもこうも俺にしか見えてないのはおかしいだろ……!


「りくはなにをしているの?」

「俺は七不思議を見て回ってるんだ。できることなら全ての七不思議を解き明かしたい。」

「眞白知ってるよ。ここの解き方。」

「本当か?!」

「眞白お手伝いする!」


お手伝いも何も眞白が原因だった。おしまい。

じゃないのか?


「七不思議の正体がわかったぞ。」

「りくくんはやっ!」

「なにもしてなくない〜?」

「ちょ、超能力ですか?」

「眞白が原因だったんだ。みんなも聞いただろ?」


……?


三人は揃って首を(かし)げた。


「声も聞こえてないのか?」

「りくくん頭打った……?大丈夫?」

「心配になるよりっく。」

「先輩には私の心の声が聞こえてるんですねっ!」

「いや聞こえてねーよ!」


完全に理解したぞ。

原因は眞白で間違いなさそうだが、全員に見えないと意味が無いのだろう。


さすがに一人の自己満解決では七不思議を解いたことにはならない気がする。


「眞白手伝ってくれ。」

「いーよ!」

「何をしたらいいんだ?」

「職員室、美術室、オカルト研究部室のどこかにヒントがあるよ!」

「じゃあ全部見てこれば……」

「でも一つしか見れないと思うよ。もう時間がないんでしょ?」

「あ、そうだった……。」

「眞白もどれが正しいかはわからないからよく考えて行ってきてね。」

「ありがとう。」


どこへ行くべきか?

A.職員室

B.美術室

C.オカルト研究部室




ふぅ。また新しい女の子が出てきたな。

どんだけゲーム内の俺はハーレムなんだ……羨ましい。


大鏡の不思議の原因は眞白でそれを全員に見せなければならない……か。さてどうしたものか。


気になるのはどこかにヒントがある!って言う割に眞白も正解が分からないって言ってるところか。


まあこういう時はお決まりのAからだな。




職員室へ行こう。

俺の勘がここだと言っている。


普段は入るのをつい躊躇(ためら)ってしまう場所だ。今は不思議とすんなり入れてしまう。


どの先生の机も散らかってるな。

教育についての資料が多い。これだけ見ていても毎日忙しいのが容易に想像できる。



これは……?

目に止まったのは『生徒の情報』と書かれたファイルだった。裏面には個人情報につき扱い注意と書かれている。


眞白となにか関係あるかもしれない。

読んでみよう。


『生徒の情報』

○○年

桂木さんは文系志望

谷さんは親御さんと要相談

眞白さんは部活に加入

藤岡さんに生徒会選挙のポイントを。


ささっとメモした程度のものなのだろう。今年のメモなのか気になったが、肝心の年数が読めなくてわからない。

お世辞にも字が綺麗ではなかった。


眞白はこの学校に通っているみたいだ。

彼女について知ることが大鏡の不思議を解く鍵になるのかもしれない。


眞白のところへ戻ろう。

A.保健室へ




わかったのは部活に入ってることくらいか。選択肢がまた一つだがこれはどうなんだ?


とりあえず部活に入っている情報をメモして戻ろう。




眞白の所へ戻ろう。

彼女が伝えたかったことがわかった気がする。


「りくくん私なにもわかってないんだけど……謎解きは進んでるの?」

「ああ。今回は俺にしかできないことなのかもしれない。」

「まあいざとなったらあたしを頼りなよ。」

「わかりました。」

「私の事も頼ってくださいね!」

「ああ。困った時は頼むな。」



「眞白。」

「おかえりー!どうだった?」

「眞白がこの学校に通ってることがわかったよ。幽霊かと勝手に思ってごめんな。」

「……ううん。大丈夫!次は眞白に一つ質問して欲しいの。」

「質問?」

「うん。聞けるのは一つだけだからよく考えてえらんでね。」

「わかった。」


眞白に何を聞く?

A.何部に入ってるの?

B.好きな人のタイプは?

C.なんで俺にしか見えないんだ?





評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ