【超・生徒会書記が瀬川シイノ】
【超・生徒会書記が瀬川シイノ】
「工業科の2年生。成績も運動神経も中の下な超・生徒会のトラブルメーカーだ。選挙でも周りがふざけて立候補させて、冗談のつもりで仲良しグループによる組織票をやったらマジで当選したらしい」
先程のシイノの容姿と挙動があいまってか、見たこともないのにその光景がありありと魔王の脳裏に浮かぶ。
「……あきれた話じゃのぅ」
軽はずみな当選がわかり、シイノは辞退しようとしたのだがカオルがそれを止めさせた。周りの顔色や反応から、本当は受かったんだからやってみたいという気持ちを押し殺そうとしているシイノを見抜いたのだ。
「まぁ、そのおかげで無能だのお荷物だとよく言われるけど、違うんだよね。彼女が抱え込んだトラブルを豊泉院会長や八鍬副会長が完璧に裁量することで、超・生徒会の力量を周りに知らしめることが出来る……というわけさ」
「カオルが……最初から狙って入れたわけではないのか」
「うん。本人は真剣そのものだし、役に立とうと思えば思うほどに空回りして……結果的にそうなってる感じ。あと挙動から周りが放っておかないだろ。それで校内外の交友関係やそこからくる情報網は意外と広いな」
そのぶん、シイノにはどうしようも出来ないようなトラブルも引き寄せやすい。無敵の豊泉院会長の存在が、更に拍車をかける。悪循環とも言えることだが、これまで大事になったことはない。
「こやつからは勇者のにおいはしなかったのぅ。まったくの凡人じゃ」
「豊泉院会長と八鍬副会長に比べたら、なぁ」
そもそもあの2人が規格外すぎるだけだ。他のメンバーは……と、ここでミツルもようやく思い出した。
「あと1人、女子がいたよね、そういえば」
【超・生徒会会計が喜久磨サオリ】
「商業科の1年生。あの3人に比べると相当影薄いんだよなぁ。いつも教室か超・生徒会室に閉じこもって書類整理してるって話だし」
これまでべらべらしゃべっていたミツルが首をかしげる辺り、本当に情報が少ないのだろう。しかし、1年生であの超・生徒会役員をまともに務めているのだから、隠れた実力者なのかもしれない。
「もっと他に情報はないのか」
「あとは生徒会に対抗する組織で斗葉高生連合ってのがある。昔から工・商業科をまとめあげてるけど、今じゃ超・生徒会の下位組織みたいなもんかな」
魔王が積極的にミツルに聞くが、この高校のすべてを把握しているわけではない。だが、魔王はその限界まで聞き出そうと身を乗り出している。これも魔王なりの社会勉強なのだろうか。
「それより、私はどうなんだぁあっ!」




