【麻島家の結論】
【麻島家の結論】
「としては、魔王ちゃんをこの家に住むことを認めます」
「うむ」
「もうちっとありがたれ」
ミカコの出した結論に魔王は満足そうにうなずき、タカシはたしなめた。
「恩着せがましいぞ、タカシ。この家はミカコのものじゃろうに」
「まぁな。だけど、これだけは言わせてもらう。住まわせてもらう以上、店の手伝いはしっかりやってもらう」
「ぬ」
「その代わり、お前の衣食住と甘いものは保障してやる」
衣食住に付け加えられた甘いものに魔王は目を輝かせた。しかし、はたと魔王が真顔に戻って訊き返した。
「ところで有休と労災は申請出来るのか?」
「……お前もずぶといな」
「これくらいしっかりしてなきゃ、自立は大変よ」
ミカコは魔王を褒めると、「少しだけど月々のお給料も出すわ。だけど、有休はタカシと交代でね。労災は救急箱があるから」と答えた。
「まぁ給料って言うか、小遣いと同じだな」
「タカシも貰うておるのか」
「一応。店の手伝いしてると、使うことは少ないがな」
魔王はほぅと感心している。タカシは別に感心するとこじゃねーだろ、と突っ込んだ。
「あと高校卒業したらこっから出るかどうかも考えとけよ。だらだら惰性でいる気だけなら追い出してやる」
「タカシもな」
にたりと笑う魔王は痛いところをついてきた。ミカコもタカシにそのまま店を継がせる気はないらしい。
「では、改めて、これから宜しく頼むぞ。ミカコ。タカシは学校生活共々な」
「はいはい」
「ああ」
返事も貰い、話し終えた魔王がすとんと座りなおす。
「さて、食事を続けるとしようかの」
「飯が冷めちまったな」
「温めなおすかい?」
ミカコが腰を上げかけるが、魔王とタカシはこのままでいいと止めた。2人して声が揃うところにミカコは微笑んだ。




