【面白ければ良し】
【面白ければ良し】
「カ……朝来野のことは、大方ミツル辺りから何か変なこと吹き込まれたんだろ」
「それこそ心外だ。俺がそんな大切な友人で遊ぶような真似は」
「今してんだろうが」
ミツルはHAHAHAHAHAとオーバーアクションで笑うが、タカシは目も口も笑っていない。
「うーむ。こやつ、本当にタカシの友人か?」
「もちろん」
魔王もあきれて言うのを、ミツルが自信を持って微笑む。タカシは何だかぐったりと疲れていた。
【いい感じ】
「ふむ。まぁ、タカシと話し合いの場が出来ただけでも良しとするかのぅ」
「魔王ぉおっ! 良かったなぁあっ!」
問答無用で追い出されるわけも無いだろうが、取り付く島も無かったのは確かだ。アンナが魔王の手を取り大きく振り回すように手放しで喜ぶが、相手のその顔は引きつっている。
「先に帰えるからな」
こいつらとは付き合いきれん、疲れるという露骨な表情をタカシは見せている。それでも一声かける辺り、相手を思いやってはいるようだ。
「ぬ。ワシも帰るぞ」
「小学生と並んで帰る気はない」
「ふっ、手を繋げとは言わぬよ。ロリコンめ」
「誰がだ、変な言葉使うんじゃねぇ! ミツルかっ」
「おいおい」
「ミツルゥゥウウウゥッ! そうなのかぁあぁああぁぁあああっ!」
アンナが叫んで肩をすくめるミツルに抱きつき、さっさと逃げ帰ろうとするタカシの服のすそをつかむ魔王がいる。見れば微笑ましい光景だが、その周りに仲良しこよしの男子生徒達が放置されたいた。




