【解決策】
【解決策】
「別に高校に明確な目的があるなら、それでいい。でも、それなら世間体や都合上でタカシの家から出る必要がある。そもそも、タカシの家に居座り続けるなんてのは無理があることだし」
「むぅ」
「明確な目的の為、タカシの家から学校へ通わなくちゃいけないわけじゃないだろ?」
「うむ。そうじゃの。あそこは居心地がいいし、気楽におられるからのぅ」
魔王は正直に告白した。
「なら、1人暮らしを始めるしかない。そもそも学費はどうしてるの? 魔王の力?」
「そのようなものじゃ。ミカコにも迷惑はかけておらん」
「ちなみにおばさんには学校のこと」
「昨晩の内に話してある。向こうは冗談に取ったやもしれぬが」
ミツルは天井を仰いだ。これは計画的なんだか無計画なんだか、つかめない話だ。そもそも魔王の目的が明確に話されていない。
「タカシは本当に世間体のことだけを気にしておるのか?」
「あ、いや……どうかな。さっき言った学費をおばさんに負担させてるんじゃないかとか、色々あるとは思うな」
「そうか。世間体をどうにかすれば、ワシはあのままタカシの家にいられるのか?」
ミツルは指先でぽりぽりと首筋をかき、視線をそらした。
「……うん。あんまり大きな声じゃ言えないけど、タカシ、好きな子がいるからなぁ。世間体より、むしろそっちの目が」
「気になっているというわけか」
ミツルは「かもしれない」と言葉を濁すが、それを聞いた魔王はにやりと笑い、ソファーから立ち上がった。
「なら、話は早い。タカシとその女子をくっつければ、ワシはこのままでいられるということじゃな」
ミツルは開いた口がふさがらないといった状態で、思わず額に手をやった。
「今までの話を聞いてて、そういう発想が出てくるのは凄いな……」
完全にお手上げだ、この魔王様は俺の手には負える相手じゃない―――ミツルはそう観念した。




