表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
166/195

【居間に残されたミカコとキミヤ】

 【居間に残されたミカコとキミヤ】

 「随分としっかりとした考え方を持っているな」

 キミヤはミカコからガトーショコラののった皿を受け取り、フォークでつついて口に運ぶ。誰のことを指しているのか、ミカコは聞かずとも察した。

 「あれでもタカシと同い年だもの。魔王ちゃん」

 「そうなのか」

 「言ったろ。事情あって預かってんのさ」

 ミカコがシュークリームを嬉しそうに、大口を開けてほおばる。猪熊のシュークリームは大きく一口で食べることは難しいのだが、それが出来ないとなかにたっぷり詰まったクリームが手のひらにあふれ出てしまうのだ。

 「それで同じ屋根の下か」

 あふれ出たクリームを見て、キミヤはミカコにティッシュを何枚か渡そうとする。しかし、勿体ないのでミカコは指からそれをなめとってしまった。

 「問題は?」

 「ないね」

 自信を持って即答するミカコに、キミヤは物憂げに微笑んでみせる。

 「なら、いいか」

 父親として注意することもなく、あっさりとキミヤは引き下がった。

 「家にいなかった俺に言えることはない」

 無表情のまま、キミヤはフォークを置いた。ミカコは何も言わずに、キミヤの皿と自らのと重ねた。

 「ごちそうさん」

 両手を後ろに回し、キミヤはよりかかるようにして、アイスの棒が刺さったままの天井を見上げた。

 「寝るとこはあるのかな」

 「ちゃんとあるよ」

 ミカコがそう返すと、キミヤは「それは良かった」と明るく微笑んだ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ