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【お呼び出しを申し上げます・お呼び出しを申し上げます】

 【お呼び出しを申し上げます・お呼び出しを申し上げます】

 「敬語間違ってねーか、これ」

 「どうだっけなぁ」

 「たぶん合ってるぞぉおっ!」

 昼休み中に流れた放送にツッコミを入れつつ、タカシは茶を一口飲んだ。今日の弁当は残さず食べられた魔王は敬い隊にジュースを買いに走らせている。

 『普通科2年の麻島タカシ。至急、生徒会室まで来るように』

 超・生徒会からの呼び出しとあってざわわっと教室内がどよめき、タカシの方に一斉に注目の視線が集まった。

 「お、呼び出しか。今度は何したんだ?」

 「……しいて言うなら、お前らのせいだ」

 タカシがミツルと魔王をにらむと、2人は「人のせいにするなよ」と同時に返した。それは何事か察した上で、わかった上で言っているのだろうか。

 「とりあえず行ってくる」

 「はいよ。灰はどこにまいてほしい?」

 「畑の中心でよかろう」

 「お前らなぁ……ッ!」

 その物言いにタカシがうなるが、更に放送が『ふざけあっていないで、至急来るように』と追い打ちの放送がかかる。まるでどこかで見ているかのようなタイミングの良さだ。

 「マジでそうかも」

 何か心当たりがありますよと言わんばかりなミツルの疑惑の爆弾発言がかなり気になったが、タカシはこれ以上何か放送されない内に生徒会室へ向かうことにした。


 【ところで魔王は】

 「文庫本?」

 タカシが生徒会室へ行った後、魔王は自らの鞄から一冊の本を取り出した。それを見たミツルの意外そうな一言だった。

 「うむ。読書に励むところじゃ」

 「へぇ」

 魔王は嬉しそうにページをめくる。それも速読といっていい程のハイペースだ。

 「面白い?」

 「つまらん」

 笑顔でそう返され、あっけに取られたミツルは返答に困ったようだった。

 「……あー、趣味に合わないとか?」

 「何を読んでもつまらんのじゃ」

 それだけ言って、魔王は早くも文庫本を鞄のなかへと放り込んだ。読む気が失せたものだとすぐにわかった。

 「なんでかねぇ」

 「数を読んでいけばその内わかるじゃろ」

 魔王はそう言って、ぐたりと机に突っ伏した。アンナが耳元で「どうしたぁあっ!」と心配そうに叫んだ。

 「少しな。寝かせてくれ」

 「わかったぁあっ! ミツルゥゥウゥウゥ、静かにするぞぉおっ!」

 「コラ」

 ミツルは眉をひそめ、一番やかましいアンナの口を押さえこんだ。しかし、耐えかねたのか魔王は眉間を押さえて起き上がった。

 「もうよい。授業中に寝るとする」

 「それが良いね」

 「そうだ、ミツルゥウゥウウゥッ、魔王ぉおっ、ウノしよぉおぉおっ!」

 尻尾があればちぎれんばかりに振っているだろうアンナの無邪気で嬉しそうな誘いに、2人は乗ることにした。

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