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異世界に呼ばれし者  作者: 書き手、神蔵悠介 原作者、エルーサ
一章 世界把握編
3/4

異世界にいた!

だーれが一話のみの投稿と言いましたか? 言ってません!!


今回は今年最後、そして不定期にしている申し訳なさで二話同時投稿です。

 猫又の発言に俺は固まった。

 どうして、こうなった? 本当に何が起きてる?

 俺はただ、普通に高校生活を送っていただけだぞ?

 それがどうして、こんな事になっている……分からない……。

 そう思っていると猫又が聞いて来た。

「あの、すみません。お名前を聞いてもよろしいでしょうか? いつまでも、あなたはちょっと……」

「あぁ、安藤架衣だ……」

「へぇ~、珍しい名前ですね。遅れましたが、初めまして私はシャル・アルメです。よろしくお願いしますね。安藤さん」

「あぁ……」

 俺はどうしたら良い? 何故、こうなった? 帰れるのか?

 架衣はアルメの挨拶よりも、今何が起きたているのかさっぱり分からなく頭に入らない。

「安藤さん? どうしたんですか? どこか痛みますか?」

 いつの間にかアルメは架衣の顔を覗きこみながら心配していた。

 そんなアルメに架衣は出来るだけ笑顔で答える。

「ん? ああ、大丈夫だよ?」

 架衣は思った。 

 分からない事を考えても無駄だ……。それよりも今は現状を理解する事が大事だな。

 その後に色々考えれば良い。だから、今は今の現状を理解して行動しよう。

 ふぅ……、久々に取り乱したなー。まぁ、無理もないけど。

 色々ありすぎて何から、理解しようか迷ったがまず、この世界についてちゃんと聞こう。

 架衣はそう思い、冷静になる。

「アルメさん」

「はい? 何でしょう?」

「この世界について教えてくれるかな?」

「はい、構いませんけど……、安藤さんも知ってる事だと思いますよ?」

 アルメの発言に架衣は違和感を感じた。

「? いや、俺はこの世界の事を全く知らないぞ?」

「え? まさか、安藤さん……!!」

 アルメの顔が真剣になる。

 何かまずい事でも言ったのかと架衣は思い息を飲んだ。

「記憶喪失……?」

 力が抜けた。何を言うのかと構えたらこれだった。

 記憶喪失……架衣はアルメの発言に脱力しながら戸惑う。

「いや……、記憶喪失では無い。それにアルブルネって初めて聞いたし……」

「えっと……、記憶喪失じゃ無いとすると……」

 アルメは深く考え、何か分かったのか架衣の方へ向く。

「……、わかりません♪」

「分からんのかい!!」

 思わず架衣はツッコミを入れてしまった。

「な……なら、種族を教えて下さい。話では一部の地位域では、勉強などが進んで無いんですよ」

 少し焦りながらアルメは言った。

 種族的な事ならと思い、架衣は、

「俺は人間だ」

架衣の発言にアルメは(・_・)みたいな顔をしている。

 素直に答える架衣である。

「え? 聞き間違い? 安藤さんは種族は何ですか?」

 何かの聞き間違いかと思い、もう一度アルメは架衣に聞き直す。

 ん? なんだ、ちゃんと聞こえなかったのか。と架衣は思い、

「俺は人間だが?」

 もう一度言い直した。 すると、アルメは架衣に近付く。

「え? 何で人間がここの世界にいるの?」

「いや……、気づいたら森に居て、魔物?だっけ? それに襲われて、後はまぁ……こんな感じ……」

 架衣の発言にアルメさんは顔を伏せながら黙っている。

 何か変な事でも言ってしまったのだろうか?と心配になる架衣。

「……た」

「え? 何?」

 アルメが小さく呟く様に何かを言ったが架衣は聞き取れず、聞き直す。

 聞き直した瞬間、アルメは顔を上げた。

「私……! 初めて人間を見た!!」

 そこからは目がキラキラ輝かせながら、宝石を見るように架衣を見ていた。

 アルメの反応にどうすれば言いのか分からず、架衣は困る。

「へぇー!! 私達とあまり変わらないんだ」

 フムフムとアルメが一人で納得していた。

 興味津々の為か、ものすごくアルメが近くにいる。

 アルメさんの顔が近い……それに良い匂いが……。 

 と思いながらもこの状況に耐えられなくなり、

「ア、アルメさん、近い……」

「え? ああ! ごめんね」

 そう言ってアルメは少し離れる。

 そしてアルメはコホンと軽く咳払いをする。

「確かに、人間は……いや、安藤さんは知らないよね」

「ああ、右も左も分からない状態だ」

「うんじゃあ、教えるねこの世界の事」

「ああ、頼む」

 架衣はアルメに言う。架衣の発言を聞いて微笑むアルメ。

「はい。では、この世界はレコムウンド。そこは教えましたね?」

「ああ、覚えているよ」

「では、本題です」

 アルメはベッドの近くにあったカバンの中から地図を取り出し、架衣の目の前に広げる。

「この世界は魔族・天使・精霊・獣人によって作られてます。各種族は東西南北地方によって別れてます。東から南東は私達のような獣人が住んでいて、西から南西は精霊、南が魔族、最後に天使です」

「ん? そうなると天使はどこに住んでるんだ?」

 架衣が聞くとアルメは指で上を指した。

「え? まさか」

「ええ、上に住んでます」

「なるほど」

 架衣は頷く。いや、頷く事しか出来なかった。

 なぜなら……。

 なるほど、わからん状態だった。少しは分かったんだ、だが、覚えきれん……。

 そう思いながら笑顔のアルメに笑顔で返す架衣。

 仕方ないだろう、いきなりこのレコムウンド に飛ばされて混乱してるんだし、これでも覚えようとはしているぞ。うん、キャパシティ・オーバーだけど……。

 誰かに話している訳でも無く、自分に言い聞かせる様に心の中で思う架衣であった。

 そんな事を思っているとアルメは説明を続けた。

「それと各地方に大きな街があるんです。後、学園があります。大体そこに色んな種族達に会えます」

「そうか……、この世界は学園があるのか、まぁ分かったよ。 ありがとう」

 うむ、学園があるのだけは分かった。それだけでも収穫だし、後で勉強すれば良いと思う架衣である。

「そうですか、それはよかったです」

 笑顔でアルメさんは言う、それを見て俺は思った。

 え? 何で分からないのに聞かない?だって? オイ……、あんなに頑張って教えてくれたのに「あ、ごめん 分からない」なんて言えないだろう。

 だから、後で自分で調べれば良いんだ、調べられる場所があるならな……。

 そんな事を思っていると、架衣はふと思いアルメに言った。

「アルメさん、俺その大きな街に行こうと思う。どう行くのか教えてくれないかな?」

 学園があるなら、大きな街があってもおかしく無いと思った架衣はアルメに言う。

 それを聞いたアルメはベッドに身を乗り出す。

「ダメだよ! また魔物に襲われちゃうよ!?」

 確かにまた魔物に襲われるだろう、この世界では架衣は弱者の立場であるから。

 それは分かってる……。 けど……!

「俺は行かないと……! どうして、俺がこの世界にいるのか知りたいんだ!!」

「けど……」

 さすがのアルメも架衣一人にして行かせる訳にはいかず、悩む。

 悩む時間が辺りを静寂にさせた。

「なら、シャル。お主が付いていれば問題はないじゃろ?」

 突然横から話をかけられる。

 声が聞こえた方を見るとアルメの部屋の前に、見知らぬお婆さんが立っていた。





 つづく

ここからが不定期になるかと思います。


また、この様に二話同時投稿などがあったりもしますのですみませんが、これからも末永くお付き合いしてください。


では、この辺で!

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