第七話
感想等頂けると筆が進む……かもです。
「そういえばさ大祐ってラジオ聴く?」
唐突に話題を変える。勇は昨日の出来事を思い出してた。ラジオから聞こえた声だ。殆ど聞き取れなかった『あの』声。
「なんだよいきなり」
不思議そうにしている大祐に向かい話しを続ける。
「いや、昨日さラジオ聴いてたら変な声が聞こえた気がしたんだよね」
「なに怖い話し?止めろよ~寝れなくなんじゃんよ」
脅えた表情をする大祐。大祐はこの手の話題が苦手で、聞くのも見るのも嫌悪感を抱いている。
(コイツにこの話題は止めとこ、なんかメンドくさいし)
勇は自分の席に座り愛実に問う。
「愛実はラジオって聴く?」
「うん聴くけど、どの局?」興味があるのか愛実は勇に質問する。その表情はどこか嬉しそうだ。
「どの局っていうかボリュームをゼロにした時に聞こえたんだよ、FM放送だ」
「ん~私決まった局しか聴かないしなぁ…ちなみに何て聞こえたの?」
「なんか途切れ途切れで『なな』とか『いき』とか聞こえたような…」
記憶を辿り説明をする。
「何時ぐらいだったの?」
「…深夜12時ぐらい」
「男?女?」
「…多分女かも」
確かに聞こえたのは聞こえたのだが、男女か分からないぐらいの声量だった。そのため憶測で勇は答える。
「う~ん多分タクシーの無線かなんかが混線したんじゃないの?」
「やっぱそうなんかなぁ」勇は愛実にそう言われ安堵感を覚えていた。人に相談する事で、安心したかったのだ。