第一話
読みやすさを目標に書いています。
そんなに難しい漢字や表現は使っていないので、
楽に読めると思います。
「暇だ~!」
狭いマンションの一室で少年が叫ぶ。夜中に構わず大声だ。
少年の名前は竹島勇。
勇は高校三年生の18歳。友達も少なく彼女もいないチェリーボーイ。日課は自分を慰める事。
ドンッ!!
「勇うるせぇぞ!?」
隣室にいる勇の姉優子が壁を叩きながら憤怒する。
優子は今年成人を迎える19歳。コギャル(死語)出身の優子は髪は茶髪で、ケバい。
そんな見た目の姉だが実は処女なのを勇は知っている。
勇が自室で自慰に耽っている時だ――
「お盛んですね、やり過ぎるとバカになんぞ」不意に背後から声をかけられる。そこにいたのは優子。勇は羞恥と喫驚により禁句を言ってしまった。「うるせぇ!処女のくせに」叫ぶと同時に馬乗りにされボコボコにされたのだ。
「ヒッ!メンゴメンゴ」
勇は壁ドンの音にビビりながら謝る。
昔から喧嘩っ早くて気の強い優子。だが優しい一面もある。
小学生の頃クラスメート数人にいじめられ泣いて帰ってきた勇を慰め、そのクラスメートをフルボッコにした武勇伝がある。
それから勇は優子の尻に敷かれていた。