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story of 11

察しろばかー!


それはつまり…、俺達が普通の人間ではないように言ってはいないか?普通の人間にはできない。つまりは、普通ではない人間にしかできないことがあるから、召集された。

そして、俺達が普通の人間ではない人間…。

「おいおい、ちょっとまてよ。俺のどこで、この怪物を倒せるんだよ!」

そう野次を飛ばすと、取りちゃんはすこし意外そうな顔をして手元にある資料を数枚とりだした。

このときはその紙はあまりにも綺麗すぎる真っ白に見えた。

「ちなみに、例をあげると…」

そう言うと取りちゃんは淡々と人の名前を呼んでは、~力。(例えば年を取って白い髭を伸ばしたおじいさんは、思考力であった。髭のぼうぼうな酒臭い親父は防御力だった)と、資料を読み上げて行く。

「そして…伶」

伶の名前が読み上げられたのだが…、以外にも冷静な横顔をしていた。それがなぜかは誰も知るよしもない。

「お前は有り得ないほどの脚力をもっている。自分では気づかなかったか?走ってるとき、自分だけやたら速いとか…」

「うーん…たしかにうすうす気づいてはいたわ。小学校の頃とか、それでいじめられてたこともあったし」

そして取りちゃんはこちらを向く。

いよいよ俺の番だ。にこにこしながらこっち見てるよ。

暫く目を会わせたままの沈黙が漂う。

不思議と回りの人達もだんだんと静かになっていった。

「君は…」

俺は…?

「えっとー…なんだっけ?」

目を反らすかのように、取りちゃんは資料に目をやった。変な汗がこめかみに流れた。

「緋原くんは突出した部位はないが…すべての身体値が高い、バランス型だな。これは異例なことだ。よろこんでもよいのだじょ!」

果たしてこれが俺の期待していた答えだったのか。そんなこと問われても、拍子抜けとしか答えようがない。これはなんとも微妙な結果。まあたしかにそうとも言える。だって、運動は全般的に中学からすべてできるようになったし。勉強だってそうだ。そこまで低くもない。

「さて、君達が特殊な人間だと言うことは痛いほどわかっただろう?君達にはこれからあの赤ん坊の排除を求む。勿論出来によっては報酬を設けよう。まあ、この日本じゃ金なんてどうなるかわからないがな」

しかしまあ…よくこんな立派な施設が作れたもんだ。何せ、あの赤ん坊が出現してからすぐにこの施設ができているものだから。

「もう長話してる時間ないわよ!早くいこう!あいつを倒せるってゆーなら早く倒さないと人がどんどんと殺されてくのよ!早くいこう!」

伶は何故か矢鱈、焦って正義感をむき出しにしている。

こいつは一体何を焦ってるんだ?



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