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Poison Chocolat  作者: ミルク・ショコラ
エピソード1
3/8

商談

遅くなりました!第三話♪

ミルクが怖いくらいに書いております。ザザザザザーってかんじですかね……?(意味不明ですいません)

 ガナッシュは、ため息をつきながら製菓室から出た。館の真ん中を貫く広くて古い廊下を通り、応接室へと歩を進める。

 応接室に着くと、ガナッシュはドアの前で軽く身だしなみを整えた。(いつ着けられたのか知らないが、ピンクのリボンが燕尾服のすそに結んであったから、それも回収した)それから大きく息を吸い込んで、ドアをノックした。

「遅かったな、ガナッシュ」

 ドアを開けると、アールグレイはソファーにどっかりと座って待っていた。

「申し訳ございません」

「どーせまた、お前の弟と、あのうるさい女が何かやらかしたんだろう? お前の弟、えーと……ミルクレープだっけ?」

「ミルフィーユです」

「あ、そうだったか? 惜しいな。最初はあってる」

 ミス・アールグレイ。彼女は闇の薬草業者だ。毒薬から良薬まで、様々な種類の薬草を扱っている。ポイズンショコラも、彼女の客のひとつだ。

 色素の薄いブラウンの髪を、高い位置でひとつにくくった彼女は、かなり美しい。先代の時からこの店に出入りしているそうだが、彼女の白い横顔からは全く老けというものを感じられない。真っ赤な唇に、切れ長の瞳。この容姿で何人の男を騙したのだろう。

「失礼します」

 透き通った声と共に後ろの扉が静かに開いた。いい香りを立てる紅茶の盆を片手にタルトが入ってくる。静かに二人の前に紅茶を並べると、ドアの脇に控えた。


「さて……今日はアメガシの葉のいいやつを入荷したよ。一瓶持ってくか?」

「アメガシ……ですか?」

「おや、ポイズンショコラの若旦那でもご存知ないのかい? アメガシは精神安定剤によく使われる葉の一種さ」

 精神安定剤。それはポイズンショコラが得意とする薬品のひとつ。即効性が強く、しかも長持ちするということでわざわざ遠くから求めにくる人も多い。

「これがあれば、お前さんのつくる安定剤の質も上がるだろう」

「……じゃあ、試しに一つだけ」

 なぜか拗ねたように応えたガナッシュに、アールグレイはクスリと笑った。

「そういう生意気なところ、親父さんにそっくりだな。あいつもお前くらいの年の頃は生意気だった」

「親父は関係ありません」

 ソファーにのけぞりながら言ったアールグレイに、ガナッシュは即座に言い返した。タルトが後ろで息をのんだのがわかる。

 冷たい瞳のガナッシュを見て、アールグレイはさも楽しそうににやりと笑った。

「どうしてお前はそんなに父親が嫌いなんだ?」

「もう父のことは……」

「お前らを捨てたからか?」

 話を終わらせようとしたガナッシュを遮って、アールグレイが言った。その言葉にガナッシュの顔色が変わる。

「あんた……」

「ガナッシュ!」

 思わず立ち上がったガナッシュを、タルトが慌てて止める。その声にガナッシュは下唇を噛むと、アールグレイに一礼して部屋を出て行った。


「主が失礼を。申し訳ございません」

 頭を下げたタルトにアールグレイは笑いかけた。

「いや、いいんだよ。こっちが刺激したんだし」

 立ち上がりかけたアールグレイに、タルトは一枚の紙を渡した。

「ここに発注するものが控えてあります。これをお願いします」

 仕事に余念のない影のボスを見て、アールグレイは密かに苦笑した。


 アールグレイが帰った後の応接室。

「さて……」

 タルトはガナッシュが出て行ったあとのドアを見つめた。

『どこへ行ったのかしら――――?』



どうでしたでしょうか?

実は、明日はミルクと遊びに行くんです~ランラン♪

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