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無銘の鍛冶師  作者: 星砂
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六話

目標文字数達せずですが、流れ的にココできったほうがいいかなぁと・・・


3日連続更新・・・こわっ

教室に本鈴が鳴る前に戻ってこれたアルトはいそいそと空の弁当箱を仕舞い込むと午後の教材を机の上に並べた。


次の講義は鉱物学。


鉱物学ではただたんに鉱物の種類を勉強するだけではない。


創具で必要不可欠な鉱物の合成についても勉強するのだ。


創具の材料になるのは鉄だけではない。ダイヤモンドのような宝石ですら材料として使用する。


剣や槍などを主に使う者達でも、初級の魔法を使えるものがいたりもするので、魔力伝導率を上げるために装飾をほどこし増幅や補助という能力を付加するのだ。


鉱石によって魔法との相性の良し悪しも違ってくるし、掛け合わせによっては一定の属性魔法の威力を削ぐことも可能だったりする。


個人では手に入り難い鉱物もここでは触れられるし、まだ自分が知らない鉱物も知ることができる。


アルトは数ある学科でこの時間が一番好きなのだ。


今まで知らなかった鉱物との組み合わせで、もっと使いやすい武具が作れるかもしれない。


鉱石の辞書をめくりながらアルトは脳裏に思い浮かぶ配合を次々とノートに書き綴る。


辞書にはある程度の組み合わせの効果なども載っているのだが、やってみないと何が起こるかわからない組み合わせもあったりするのだ。


実際、過去にアルトは複数の組み合わせで思いもよらなかった効果が発生したときが度々あった。


そんな新たな発見をするのもこの学科の楽しみでもある。


あらかたノートに書き込むとアルトは本を閉じ、ノートの隅に組み合わせの予想を書き込んでいく。


予測と実測を比較してズレを認識していればやってみたことの無い組み合わせでもある程度の予想ができてくるのだ。


この組み合わせは比較的判例の多いもの以外は師弟関係でも教えることは無い。


調合は自分の生み出す武具の要になるものなので、たとえ弟子にでも教えることは無いのだ。


このクラスの生徒であっても自分だけの調合を皆持っているはずだ。







一通り書き終えると、ふと昼休みにラディウスに言われたことを思い出した。



『まじめな話、専属契約をしたいというのは私たちの本心だ』



思っても見なかった言葉にどう返していいかとっさに言葉に詰まった。


二人とも、いまだに教師にダメだしされる自分と違い、一年だけでなく先輩達からも一目置かれる存在となっている。


一年の創具科の中でもすでに彼らの専属になりたいという声が聞こえてくるのだから。


専属でない現在でも、ただ幼馴染というだけで側にいるという自分にすら嫌悪を抱く者いるなかで、自分が専属契約を交わせば、どれだけの騒ぎになるのだろう。


自分が何かを言われるのはかまわないが、二人が自分のせいで見る目が無いなどと言われるのは我慢がならない。


「やっぱり、断らなきゃだよね・・・」


二人が自分の作ったものを使ってくれるのはうれしいが、来年からはそうはいかない。二人とも上位者なのだから来年からは専属契約は義務だ。


ならば、自分はもう彼らに武具を使ってもらえないだろう。そう考えると気が重くなる。


自分はリシャやラディウスのように社交的ではない。


一人でここに来ていたら、とっくの昔にあきらめて村に帰ってしまっているだろうことは容易に想像できる。


今だって二人の後ろをついていってようやく歩いているような状態だ。


今日のラディウスのところに来ていた先輩たちのように自分を売り込むことなんてできないし、それをできるだけの成績もない。


そうなれば自分の武具使ってくれる人なんていなくなる。


でも、やっぱり二人が自分のせいで貶められるのは我慢ができない。


「うん。やっぱりちゃんと断ろう」


ぎゅっと拳をにぎり決意を固めた。


この場にリシャ達がいたのならばきっと頭を抱えながらも説得しただろうが、残念ながら存在なかった。


そろそろストック切れだから連続更新きれるかも。。。

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