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転生勇者が世界を救った300年後、荒廃した世界で傭兵少女は強化人間少女と出会う  作者: B・T
第一章 子供嫌いの巨人

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ライトニングチーム 前編

お久しぶりです。

更新再開します。

 戦争の続くベルガスシティ近辺の戦場。

 アーシャ達スコールチームは、敵部隊のど真ん中へと進行していた。


『く、クソ!もう来やがった!』

『だからアイツ等が町から撤退してからにしろって言ったんだ!』

「(テメェらの事情なんか、知るか)」


 敵兵の泣き言が混線する無線から聞こえて来ても、アーシャには関係は無い。

 早速手斧を構え、苦し紛れにライフルやランチャーを撃ち込んで来る他の敵兵へと接近。


「ぶっ壊す!」


 その一言と共にアーシャは斧を振り下ろし、一人目の敵兵を撃破。

 お得意のパワーファイトにより、展開している部隊は羽虫のように潰されていく。


「(ま、所詮は寄せ集めか)」

『な、なんだ!?このガキ!!』

「ん?」


 排除を行う途中で、アーシャは聞こえて来た悲鳴の方へ目を向ける。

 そこに居たのは、接近戦で敵を迎え撃つフィリア。

 ライフルからナイフに持ち替えている彼女は、アーシャと似たような戦いを披露して制圧する。


「(CQCか、けどあのナイフ、敵の装甲を斬り裂いてやがる、あれも遺物か……)」


 ただのナイフにしか見えないフィリアの刃は、強固なアーマーをチーズのように切り裂いて敵を制圧した。

 その光景に見とれてしまっていると、サーバルから無線が入る。


「アーシャ!止まれ!」

「ッ!?」


 彼女のおかげで、アーシャは敵戦艦の攻撃に気付く。

 しかし一歩遅れた事で、目の前で砲弾は炸裂。

 間一髪シールドで身を守るも、アーシャは吹き飛ばされた。


「グ!(私とした事が、気が緩んでる)」

「何してんだ!?今は戦闘中だぞ!!」

「……悪い」


 合流したサーバルの助けでアーシャは立ち上がり、近くの数名の敵へ睨みを利かせる。

 しかし、合流してきたフィリアの粒子ビームによって撃破される。


「それで、どのようにあれを壊します?」

「……それは私達の仕事じゃない、アイツ等だ」

「……」


 機関銃で空を指したアーシャに続き、フィリアの目は母艦側から移動している機体を発見。

 光は敵艦へと直行しており、間もなく敵の戦艦へと着艦する。


「……では、我々はここで戦闘を継続、でしょうか?」

「そうだ」


 フィリアの発言に頷いたアーシャは身体の砂を掃い、戦闘を再開する。


 ――――――


 時は少し戻り、アーシャ達が出撃してすぐの頃。

 格納庫にたどり着いたライトニング達は、出撃の準備を終えていた。

 彼らの使用する機体はメイジギアと、専用に調整されたアーマードナイト。

 その内の一機、赤を中心としたカラーリングをした機体に乗り込むレッドは、依頼内容の確認を終えて、コックピット内で体をほぐしていた。


「さて、ニューラルリンク正常値、パーティクルプロセッサー同調、全システム、オールグリーン……ッ!」


 変形したメイジギアをシートとして扱い、それを介してレッドの神経とアーマードナイトのシステムは同調する。

 その証拠に、両手を握っては離しを繰り返すと、機体もその動きに合わせる。

 だが、これだけでは不十分。

 専用の操縦桿をしっかりと握り込む事で、機体とのリンクを強めた。

 これは彼の物だけでは無く、販売されている全ての機体に組み込まれている操縦系統だ。


「さて、今回の遠征最後の花道、美しく飾るとするか」


 ほほ笑みを浮かべたレッドは、カタパルトデッキへとその巨体を移動させる。

 まるで自分が巨人にでもなったかのような錯覚を覚えながら、金属の足をカタパルトへと設置。

 それと共に、専用のアームがレッドの愛用する武器や装備をマウントさせていく。


『AKバーンソルジャー、飛行ユニット、およびライフル、大型ソード装備、電磁カタパルトスタンバイします』


 電磁カタパルトに電力が供給された事でレールから紫電が散り、射出の為の準備が整う。

 衝撃に備えるように中腰姿勢となり、射出の許可を待ち遠しく思いながら待機する。


『全システム正常、射出ルートクリア、タイミングをレッドに譲渡します』


 待ちわびたセリフに舌なめずりしたレッドは、操縦桿をしっかり握り締める。


「ライトニング1、バーンソルジャー、出撃する!」


 宣言と共に電磁カタパルトが起動し、凄まじいGがレッドへと襲い掛かる。

 そして、物凄い速度で外へ叩き出されたレッドは背中の大型飛行ユニットを展開し、一足先に敵艦へと移動を開始する。


『ライトニング2、シュネーヴァイツ、出る!』

『ライトニング3、ランドドラゴン、行くぞ!』


 ライトニング2のオセロット、ライトニング3のラケルタ、彼らの出撃準備も順次整い、チーム全員が出撃。

 無線でその事を聞き入れたレッドは、背部の飛行ユニットを使って敵艦隊を目視する。


「(アイツ等も出たか……)相手は三隻ナイフヘッド級二隻と、グロスベルク級一隻か……どいつをやるかは早い者勝ちって事で!」

『テメ!勝手に決めんな!』


 一番の手柄となるのは大型戦艦とも言えるグロスベルク級である為、レッドは進行方向を該当する艦船へと向ける。

 オセロットの叱責に笑みを浮かべ、レッドは反論する。


「だったら、俺より早く移動すれば良いだけだろ!」

『飛行ユニット使えんのお前だけだろうが!!』

「名前の割に飛べないし、被弾したら終わりだけどな!」


 そう言いながら、ほとんど装甲を纏わないレッドの機体は地に足を着ける。

 もう一度空へ上がるべく飛行ユニットのスラスターを吹かしながら大ジャンプを行い、徐々に落下しながら空中を進む。


『チ、これだから命知らずの馬鹿は』

「誉め言葉として受け取っておく!」


 オセロットの憎まれ口を軽くあしらったレッドは、盾とライフルだけを構えて単機で突撃する。

 レッド自身の名を現すかのように赤い塗装の機体は、レンガ造りの建物でも背景していなければどんな環境でも悪目立ちする。

 だが、これはコマンダーやレイブンが命じた事では無く、あくまでも自分の意思でのカラーリング。

 迷彩による偽装効果をかなぐり捨てる彼の機体は、真っ先に艦砲の狙いが集中する。

 自ら鉄条網に身を投げるように、レッドは突き進む。


「行くぜ!!」


 迫りくるミサイルや砲弾の雨の中を、レッドを針に糸を通すように潜り抜ける。

 その代わり、凄まじいGがレッドの身体にのしかかる。

 それさえ無視して、敵艦との距離を詰めていく。


「(ん?……反応が鈍い)」


 操縦桿による操作を介しているとは言え、神経接続を行っているだけあってある程度は思考だけで操縦を行える。

 それなのに、レッドの反応に機体は一拍遅れて動く。


「まぁいい、アイツ等にはいいハンデだ!!」


 機体の違和感でむしろ高揚したレッドは、そのまま戦闘を継続した。


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