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TRIPLE-私の知らないあいつは私の知ってるあいつ-  作者: EPO


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第045話-4 収穫・秋祭り 買い物に

 午前中の作業も終わり、ばあちゃんの昼食を食べてお茶にしていた。

 今日の夕食と明日の朝食について相談する。


「じいちゃん、猪肉はあるんだよな?」

「約束通り手に入れてるぞ。冷蔵庫に入れて解凍されてるはずだ」

「じゃあ、夕食はぼたん鍋でいいよな。朝食だけど……」

「娘さん達が喜ぶ料理にしてあげな。たまにはそういうのもいいだろう?じいさん」

「いいよ。たまにはばあさんのじゃない料理も食べたいしな」

「なんだい、あたしの料理に不満があったのかい?」

「別にそんなんじゃないよ。孫の手料理くらい食べたいだろ?」

「そうかい」


 軽いじいちゃんとばあちゃんの諍いがあったけど、いつものことだし仲のいい証拠だ。

 俺達もいつかはそんな感じになるのかなぁ。

 セイラ達もそんな様子を笑いながら見ていた。




 午後は畑の水撒きをしてから買い物に出かける事にする。

 畑がいくつかあるのでそれぞれ回って水を撒きながら、エリーにこの辺りを案内した。

 先ずは祭りの会場にもなる神社に行ってみる。たぶんまた祭りの資材が置いてあるんだろうけど。

 少し坂を登って神社の鳥居を潜る。

 特に珍しい何かがあるわけではないが、古い建築様式の社がある。アリーシャはそういうのが好きなので近くに寄って眺めていた。

 少し開けた所に臨時の舞台が作られていた。ここで奉納の舞を巫女さんが舞う。そばに舞の時の演奏をするスペースも準備してあった。


「ここで舞を舞うの?」

「ああ、舞はそんなに動き回らないから舞台の大きくないんだよ」

「アニメなんかで舞ってるシーンはもっと広い場所でやってるけど……」

「アニメだし、元々舞台がちゃんとある神社なら広いんじゃないか?ここのは臨時に舞台だし」

「早く見たいなぁ」


 アリーシャは日本の文化が好きなんだなぁ。セイラなんか食べる事にばっかり興味が向いてて、日本らしい事にはあんまり興味ないもんな。

 どっちが日本人らしいんだか。

 エリーの好みはまだよく分かってないんだけど、そういう部分をもっと俺達に見せてほしい。


 舞の舞台を見ながら話をしてると、夏祭りでも屋台会ったここの比較的若手の人が奥さんを連れてこっちに来た。

 奥さんは巫女服を着ていたから、今年舞う人のようだ。


「よう、坊主。今日も来てたのか?」

「夏に種を蒔いた大根と白菜の収穫をしに来たんですけど、秋祭りがあるからって」

「本当に農家を継ぐつもりなんだな?それなら俺達としても後輩が出来て嬉しいがな。

 ん?1人増えてるな?また巨乳の子が」

「なにぃ、3人目なの?」

「ははは、もう1人嫁が増えることになりまして。よろしくお願いします」


 屋台で会った奥さんの方がまた興奮してる。女の子好きなのか?

 世話焼きな姉御肌な感じの人なんで、将来的にセイラ達3人がいろいろお世話になりそうだ。


「これで婦人会の方も更に増えるのね。しかも、こんなに美人の子が。

 これなら巫女のやり手も増えて助かるわ」

「巫女様、やりたいです!」

「よしっ、早くこっちに来てね。待ってるから」

「卒業してからなんで、2年後くらいですよ?」

「OKOK。問題ないよ」


 アリーシャ達3人も歓迎されそうなんで良かった。

 3人と奥さんで話をし始めたから少し離れていると……


「ったく、うちの奥さんは。悪いな」

「いえ、可愛がってくれそうですし、知り合いが増えた方が良いですから」

「しかし、3人かよ。他の奴等が更に泣くぞ。2人の時だって泣いてたのに。

しかし、嫁が増えるとは、どういう付き合いなんだ?」

「父方の遠縁の幼馴染ですよ。一番付き合いが長い子です。大事な子の1人でしたけど、こうなるとは思いませんでした」

「今は世界的に人口も少ないから、リアルでなかなか出会えなかったりするもんな。だから複数嫁や旦那が居てもいいとはなってるけど、普通1人だけどな。

 好かれてるから出来る事とはいえ、ちゃんと可愛がってやれよ」

「その辺は今の所大丈夫ですよ。毎晩可愛がってますし、胃袋を掴んでますから」

「惚気やがって。そうか、ならしっかり幸せにしてやんな。

 俺はうちの奥さん1人しか無理だけどな」


 と、背中をバシバシ叩かれながら言われた。励ましの気持ちなんだろうけど。更に、若い奴等に絡まれるぞとも言われたが仕方のない話だ。

 明日また祭りの設営の手伝いに行くことを話して神社を後にする。




 神社を出て一番近いスーパーに向かう。

 夕食はメインの猪肉はあるし、野菜も白菜などの野菜や椎茸もあるから買い足すものはない。

 朝食を何にするかだが、いつものフレンチトーストやホットケーキなんかでもいいがどうするかな?


「3人共、明日の朝食は何がいい?」

「フレンチトースト!」

「ピザトーストなら具次第でお腹に溜まるんじゃない?」

「サンドウィッチなら具でいろいろ出来ますよ」


 この3種類ならパンを買えば、後は加工次第か。それに挟まなくても好きに乗せて食べてもいいだろうし。

 じいちゃんばあちゃんもこれなら好きな量食べてもらえばいいか。


 サンドウィッチの具は、細かくした鶏肉の照り焼き、カリカリベーコン、ポテサラ、ツナマヨ、レタスやきゅうりを切った物、スクランブルエッグ、チーズ、漬物のおかか和え。

 ビザトーストもベーコン、ピーマン、玉ねぎ、チーズかな。サンドウィッチの具とチーズを乗せて焼いてもいいだろう。

 具も大半は夕食の時に作って冷蔵庫に入れておけばいいし。

 具やパンが余れば、ちゃんとサンドウィッチにして昼に食べれば良いしな。


「サンドじゃなく乗せる感じになるけど、みんなの希望したのを作るか。それでいいか?」

「「うん、いいよ」」

「大変じゃないの?」

「大体夕食の準備の時に作っておくから、朝はそんなに手間はかからないと思うぞ、多分」

「何かあったら言ってね。大した手伝いは出来ないけど」

「ああ、エリー、分かった」


 という事でスーパーで買う物も決まり、材料を仕入れていく。野菜は大丈夫だし、肉類も大体有るのは確認してある。パンとチーズ、卵を主に買う。

 他にセイラがスナック菓子を買い物カゴに放り込んでくるので、入れさせないようにしながら店内を回っていった。

 いくつかのスナック菓子は残したが、プリンとかのスイーツを買うことで他のスナック菓子は諦めさせた。

 ちょっと寒いけどアイスも買って歩きながら食べる。これでようやくセイラが納得したような顔になった。

 いつものようにアリーシャとエリーは笑ってたけど。



 スーパーからは川岸を歩いて、そのそばの畑を回って帰る事にする。

 流石に夏ではないのでもう釣りをしている人はほとんどいない。この辺のメインターゲットである鮎ももう河口の方へ下ってしまっている。

 年中いるオイカワとかハヤのようなあまり食べない魚を釣る人か、ウナギの仕掛けをしに来ている人がいるくらい。

 夏に鮎釣りをしていた人もいたみたいでこちらに手を振ってきた。こちらも手を振り返すが、エリーも増え3人になった嫁達について明日いろいろ言われそうだ……


 ついでに今日の夜の散歩についても話す。


「今日の夜、流星群を見ようかと思うんだけど?

 祭りの後でもいいけど、セイラがお腹いっぱい食べ歩くと動けなくなりそうだしなぁ」

「そんなに食べないよ。ちゃんと吟味して美味しそうなのだけ」

「夕食もどうするか次第だけどな」

「今日観る方がゆっくり見れると思うわよ?」

「だよね~。それに静かそうだからゆっくりイチャイチャしながら観れるんじゃないかな?」

「「それがいい!!」」

「外でいちゃつくにも限度があるぞ?まぁ、いいか。暗くなったら出かけようか」

「「「うん」」」


 最後の畑に寄って水撒きをして、畑の様子を見る。

 野菜の収穫時期的には明日にという状況でない感じだった。明日の祭りの手伝いは時間的に問題なさそうだ。

 水撒きしてる間に3人は目立つ雑草を抜いていた。助かる。雑草にまで栄養や水は与えたくないしな。

 たかが雑草を抜くのも楽しいようでキャッキャしてた。楽しいならいいけどね。


 水撒きも終えてじいちゃんの家に戻る。途中にある田んぼももう稲刈りが済んで、稲の切り株がいっぱい残ってる。

 来年田植えの準備を始める頃までこんな状態で放置して、春先にレンゲが勝手に生えるんだよな。


「田んぼにはいってみる?」

「「「入っていいの?」」」

「うちの田んぼだし、何も植えてないから大丈夫だよ」

「わ~~い」

「セイラ、走ったら転ぶよ」

「切り株に引っかかちゃダメよ」


 セイラが走り出して、アリーシャとエリーがそれを注意してたけど聞いてないようだった。転ぶほどではないと思うけど、田んぼの凸凹に足を取られて思うようにスピードが出ていない。

 エリー達はゆっくり歩いて田んぼの中に入った。

 田んぼは子供の頃駆け回るには広かったけど、もう大きくなった今はそれ程広く感じないな。いい遊び場って感じだったけど。

 

 と、思ってたらセイラが転けた。まったく、もう。

 笑いながら3人でセイラを回収して、じいちゃんの家に帰る事にした。


### 続く ###


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