第042話-1 買い物に行こう
今週は学校に行けば、大多数の男子に睨まれ、休憩時間に教室を出るたびに追いかけられ、気分が落ち着かない。
教室でトキオ達といるか、セイラやアリーシャ達と4人でいるのが一番落ち着く。ただ、後者は俺を睨んでいる奴らに油を注ぐような事になるだけなのだが……
それでも教室にいる分にはいくらか落ち着いて過ごせている。
「ヤマトは週末4人でどっか出かけんの?」
「週末か……エリーが服を買いに行きたいって言ってたし、地元をみんなで回ろうかと思ってる。トキオの方はまだ誰かを誘ったりしてないのか?」
「してねぇよ。その前に全然お近付きになってないんだから。でも、お前の方はデートか。いいなぁ」
「デートと言うより本当に買い出しだと思うが。まぁ、楽しく行ってくるけどな」
「リア充め、爆ぜろ!」
トキオからも軽い呪いの言葉をもらった。まぁ、仕方が無い。あいつに彼女が出来るまでは、甘んじてその言葉を受け入れよう。
とかいいながら、お互いじゃれ合うようにからかって休憩時間を過ごした。
という事で週末になった。今日は買い物に行く予定だ……った。
行く予定だったんだ、当日の朝まで。
……別に俺もセイラもアリーシャもエリーも具合が悪くなったわけではない。
ただ……みんなが俺に一斉に甘えだしただけだ。昨日の晩もいっぱい可愛がったはずなのに。
朝起きてお風呂に入った辺りから3人グルになっていたのか甘えまくってきたけど、それをなんとかクリアして朝食に要望のあったフレンチトーストを作ってそれで終わると思っていた。
その後、一度エリーの部屋に3人が籠もってから出て来たのだが、なぜか……猫のコスプレをしていた、しかもほぼ下着や水着のような状態の上に。
そんな格好で甘えてくれば、俺の煩悩も全開になってしまう。
結局昼食と夕食の時間以外、3人を構い倒した。もう俺が精も根も尽きるほどに。それで3人が喜んでくれるならいいか……と。
で、ようやく次の日の今日は買い物に出かける。
昨日散々可愛がったからか、3人共肌がピチピチになっていた。俺の精が吸われたのだろう。いつも通り朝にみんなお風呂で汗などを洗い流し、3人を綺麗に磨き上げてから朝食に。
朝食はまたセイラを甘やかすようなホットケーキにした。休みだということもありシャーベットを盛り付けて、更に甘やかした。セイラだけでなく、アリーシャもエリーも喜んでいたから良かった。
ただ、エリーにもこれが休日の普通の朝食ではないことをしっかり言っておいた。
朝食も終わりしばらくゆっくりしてから、出かける準備を始める。
今日は皆ニットのトップスにした。
セイラはハイネックニットにロングスカート、アリーシャはニットのワンピにニーハイソ、エリーはショルダーカットニットでパンツスタイル、にしてみた。髪型は皆ポニーテールに揃えた。
「今日はヤマトが私の髪を整えてくれるのね?」
「ああ、ポニテだからそれほど手間はかからないからな。今度は手間のかかるアレンジとかしてみるか」
「いいの?」
「いいよ、みんなのエクステとか買ってからな」
セイラもアリーシャも楽しみにしてるっぽい。でも、いつでも出来るわけじゃないけどな。たまにだよ、たまに。
3人の髪を丁寧に整えてからメタバースに出かける。
同じポニーテールで3姉妹って感じでいいかな?
俺も準備して、メタバース用に設定しているコーデから呼び出してからダイブする。
今日もショッピングモールの建物前に出る。回りをざっと見渡したけど、先にダイブした3人のそばに人集りが出来ていて見つけるのは簡単だった。
見つけるのは簡単でもそこから引っ張り出すのが大変だ。
今日も3人は無視してるけどナンパしようとしてる奴がいた。しかもしつこそう。
こっちから人集りの中に入り、3人に声を掛ける。
「セイラ、アリーシャ、エリー、お待たせ。さぁ、中に入ろうか」
「「「はぁ~い」」」
「おいおい、何横入りしてんだよ?俺がナンパしてんだよ」
「へ?3人は俺の嫁さんになる子だから、ナンパは止めてくださいね」
「はぁ~?3人もだと?」
「そうですけど?大事な子達なんで。それでは」
メタバースは公的な世界だからアバターもリアルと同じ姿をしてる。そのせいもあって目を離すとセイラはよくナンパにあってた。
アリーシャも一緒だと待ち合わせてる所が人集りになるんだよな。その上ナンパも増えた。2人共綺麗だしスタイルいいからホイホイ寄ってくる。
そこにエリーまで加わったら……そりゃあこうなるよな。
さあ、ナンパ野郎は放っておいて、中に入ろう。
先ずは服の所に行こうか。
セイラとアリーシャのコーデサンプルが展示されたいつものお店に来た。
流石に季節が進んだから2人のコーデサンプルは展示されていないが、セイラ達を見つけた店員がこっちに来た。
セイラ達2人のおかげで売上が良かったこともあって、また新しいコーデサンプルを頼まれた。
前回は白と黒の双子コーデみたいな感じだった。今回はどうしようか?
「3人共着たい服は?」
「「「探してくる」」」
「トップスでもボトムスでも1着持ってきて、それに合わせてみようか」
3人がショップ内を見て回っている。
いろいろトップスやボトムスを手に取り、ああでもないこうでもないと悩みながら選んでいるようだ。時々2人だったり3人で話をして、自分の好みの物やお互いのオススメの物をチェックしたりしていた。
時間がかかりそうなのでちょっとショップの外に出る。
ベンチに座って待っているとトキオが駆け寄ってきた。
「昨日来るって言ってたのによぉ。急に行けないとか何してたんだよ」
「悪い悪い。急に調子が悪くなってな、寝てた」
「それでセイラ嬢達に看病させてたのか?それともそういうプレーだったりしないよな?」
「看病してもらってたんだよ。おもちゃにされたけど」
「まあいい。3人は……ショップの中か」
そうだ、まだまだ選ぶのに時間がかかりそうだ。
昨日のことはやっぱり誤魔化そう。そうしないとトキオが血の涙を流しそうだ、羨まし過ぎて。そう、世の中は知らない方が幸せなことがあるんだから。
とりあえず3人が選び終わるまでトキオと話をしている。
ようやくそれぞれ気に入ったアイテムを選んできたので、それに合わせてコーデを選んでいく。トキオを助手にして。
セイラはだぼだぼのパーカーを選んできた。それにレギンスにショートパンツにして動きやすい男の子っぽい感じにしてみた。胸の膨らみがどうしても目立つけど。
これにトキオはミニスカートの方がいいと反論してきた。
アリーシャはやっぱり可愛い系が好きなようで短いグレーのフリルスカートを選んできた。トップスには胸元に大きなリボンを付け、肩や袖口にフリルのあしらわれたカーディガンにしてみた。
ただ、冬場にはちょっと寒そうなのでフリルの着いたニーハイソ、コートも黒系に白のフリル多めな物で袖口や襟にボアが使われている物を選んでみた。
アリーシャの髪の色が映え、いい感じかと。
トキオは文句なく了承した。
エリーはデニムのスキニーパンツを選んできた。これなら大人っぽいコーデにしてみようか。黒のスキッパーネックのシフォンブラウス等良いかと。
寒くなればシンプルなフレアコートと合わせるのも格好いいかもしれない。
トキオは大人っぽすぎない?ともう少し学生っぽい方がと言っている。
前回はエリーのコーデはしなかったので、今回エリーは嬉しそうだった。大人っぽい感じでまとめたけど、その辺の希望が何かあれば今後それに合わせたコーデにしたい。
セイラとアリーシャは満足しているようだった。ただ、本当に不満がないかが心配。
しかし、セイラのミニスカ案もいい……確かにいいんだが、その場合は他人に見せたくない。家だけにして欲しいところ。俺のだから。
さて、こんな感じでコーデサンプルに使うかはショップのスタッフさんの判断に任せる。
割と普通なコーデになってると思うんだよな。前にみたいに目新しい感じではないから。
それでも、スタッフさんは喜んでくれたのでまあいいだろう。
その後は選んだコーデに合わせてアクセやシューズを選びに行く。
アクセはアリーシャやエリー中心にセイラのを選んでいた。これには俺は口を出さなかった。好みもあるし。それ以前に指輪を欲しいていわれるよな。
シューズはセイラは動きやすいランニングシューズ、アリーシャは厚底ショートブーツ、エリーはマニッシュシューズかな。セイラもマニッシュシューズでもいいかも。
他の小物もいろいろ見て回り、それについて行く俺とトキオは大変だった……
ついでに俺もエリーの髪を盛るために、エクステをいろいろと買ってみた。セイラやアリーシャも面白がって選ぶので結構いっぱい買うことになってしまった。
「ヤマト、前の時より大変だった気がするんだが、この買い物」
「前より人数が絞られて好きに買い物できるからじゃないか?それにエリーもいろいろ抑えてたのが表に出て来たんじゃないの?」
「そんなもんかね?ヤマトと買い物で3人共浮かれてるだけじゃねぇの?」
「かもな」
それならそれでいい。特にエリーはいい子にしてたからその辺を伯父さんも気にはしたんだと思う。
うちで自分の好きなようにしてくれればいいかな。
### 続く ###




