第040話-4 旅行 厳島神社にて
旅行も2日目。朝になったがまだ4人裸で抱き合って寝てた。
衣服も掛け布団も散乱した状態で、まだ3人は安らかな寝顔で寝息を立てながら寝てる。
俺は目が覚めたけどみんなに抱きつかれて身動きができない……
昨日の夜は結局状況に流され、セイラ、アリーシャ、エリーと一緒に風呂に入り、俺の身体も息子も念入りに洗われ、3人の身体を余すことなく俺が磨き上げた。
そして……いろいろエリーの初めてをいただき、俺の遺伝子をエリーに胎内に撃ち込んだ。
お風呂から上がった後も興奮は冷めやらず、4人で一晩中愛し合った。
……ただ、流石にいきなり子供が出来ても困るので、事前に手配しておいたアフターピルを使用した。
今回も自分としては意外に簡単に受け入れた。
親戚であり付き合いも長いエリーだからというのもあるけど、伯父さんにエリーに寂しい思いをさせたと言われると俺も放ってはおけないところがある。
俺も両親が忙しくて寂しい思いをしたから、やっぱりもうそんな思いはさせたくはないと思う。
俺の身近にいるエリーは幸せにしてあげたい。
今後4人で生活することになる訳で、その序盤戦が昨日の夜から始まった。
みんながようやく目を覚ましたので、一度お風呂に入って身体を洗ってから朝食を食べに行く。
部屋に朝食を持って来てもらうことも出来るけど、どうなっているか分からないから食堂の方のビュッフェで食べる。
そうでないと旅館のスタッフさんが来た時、4人裸でいる所を見られるかもしれないしな。まぁ、ノックなりしてくれてそんな事はならいはずだけど。
食堂に行ってみんなで一度に料理を取りに行く。
セイラには俺が付いて、お肉ばっかりにならないように野菜も盛り付けていった。
「今日は厳島神社と水族館に行くからな」
「うん、楽しみだよ。1000年以上前の建物がそのまま観れるなんて凄すぎる」
「何度か補修してますから完全に当時のままではないですけどね。海面上昇の時に移築する際、結構徹底的に補修したそうですよ」
「使える木材は使ったって話しだけどな。ちゃんとした修復だからおかしくはないはずだ」
「でも、それだけ修復できる技術のある人が今もいるの?」
「そうだな、会社が出来て1500年以上の所もあるくらいだし、修復専門みたいな所はきちんと後輩を教育してるって話しだ」
料理もそうだけど、古い木造建築の修復の技術も先達から伝えられてる。流石に修復技術自体の進化というのは難しいけど、修復しやすくするための技術はいろいろと進化している。
せっかくの技術だから自分の代でお終いっていうのは寂しいから。
料理人になるかは別として、俺も子供に料理の技術はきちんと使えよう。
セイラは何度もおかわりをしながらおとなしく料理を食べ、俺とアリーシャ、エリーは厳島神社の話を続けた。
「元々大潮の満潮時に床上まで海水が来ることがあったらしいけど、昔の温暖化で海面が上昇して常に水に浸かるようになったらしい。
その時に一度移築したんだって」
「瀬戸内の島に住んでる人も結構大変だったみたいよ?」
「へぇ~。でも、今はまた海面が下がって来てるよね?」
「何十年か前、海面低下が落ち着いた頃に元の位置に戻したそうだ。ちょうど補修の時期でもあったからそのタイミングで」
「その時に見てみたかった」
「中には入れないわよ?昔のドキュメンタリーで記録が残ってるから、移築や補修の状況が映像で保存されてたから見れると思うわ」
「見てみたいな。今度探してみる」
とアリーシャは厳島神社にかなり興味津々のようだった。作られた頃は釘を使わないで作られていたりしたから、俺もどう作ったのかは気にはなるところ。
奈良の法隆寺なんかも昔からの木で残ってるらしいし、アリーシャが時々話してたから興味が湧いた。身近な所の神社も基本的な木材の加工は、厳島神社や法隆寺なんかに近いらしいから技術の伝承という点で面白い。
だから、何度か来てるけど別方面から見れるのは楽しみだ。
朝食も終え、一度部屋に戻り出かける時間まで仮眠する。
3人も眠いようだったから、朝と同じくみんなでくっついて一眠り…………
眠気もなんとか飛んで、出かける準備に入る。
服のコーデはすでに準備して来ている。
セイラはボトムスは昨日のままデニムのロングスカートでトップスはゆったりとしたブラウスに、アリーシャはトップスもボトムスもフリル多めの可愛い系にまとめておいた。エリーは自分で決めていたようだ。いつものように大人っぽい感じになっている。
髪型はセイラがポニーテールで、アリーシャはツインテールにしてみた。エリーは編み込みアップスタイルにした。
「ヤマトに髪をいじってもらえるなんて……嬉しい」
「エリー、そんな事思ってたんだ」
「そうよ、セイラが昔からヤマトに髪をいじってもらってたのが羨ましかったのよ?」
「そうなの?言ってくれればいいのに」
「言ってもリアルが一緒じゃないんだから無理じゃない?」
「ああ、そうか。ごめん」
準備もすんで、先ず厳島神社に出かける。
厳島神社の中に入り、建物の中を見て回れる。
本殿、祓殿、拝殿、幣殿を回廊で繋がっていて、朱色の柱に白い土壁がよく目立つ。そして、建物が海上に建てられていて浮いてるように見えるのが素晴らしい。
「凄く綺麗だね。朱色の柱とか真っ白な壁が古い建物なのに綺麗過ぎる。
木とか土で出来てる建物がよく長い間残ってるよね?」
「西洋の石の建物に比べればずっと残らなさそうだけど、実際はちゃんと管理すれば石以上に木は長持ちするよ」
「そうなんだ」
「朱色の塗装は漆という天然の樹脂でコーティングしてるから湿気に強くなるし、防腐効果もある。土壁も湿気の調整をしてくれるし土をリサイクル出来るから、建て直しがしやすいよな」
「日本の家屋は結構移築したりしてますからね。お城なんかも部分的に移築して作ったりしてますよ」
「すごいなぁ。西洋のお城なんかはどうなってるのかな?調べた事はないけど」
アリーシャとエリーと厳島神社の建物の話に夢中になっていて、セイラの事を忘れてしまっていた。
流石に待ちくたびれたのか我満出来なくなったようで、俺の手に絡みついてきた。
「ぶう〜」
「なんだ、セイラ。放っててごめんごめん。みんな進もうか」
「そうですね」
それから中をセイラを構いながらゆっくり見ていった。これでセイラの機嫌がいくらか直ったようだ。
その後外からも本殿などの建物を眺める。干潮の時なら床下も見えたりするんだけど、まだ時間が早いから諦め、大鳥居を見に行く。
「やっぱり大きいね。これが海の上に建ってるとか作った時は大変だっただろうね」
「作業出来る時間が限られるからな。今みたいに何処かで鳥居を組み立てて、持ってくるわけにもいかないだろしな」
「でも、ここは海ですから、満潮時に船で引っ張って来るくらいは出来ると思いますけど」
「そうか、そうだな。船を使って運搬なんて昔からよくある話だよな」
またセイラを放置して話に集中してしまった。
また寂しくなったセイラは、今度は背中から俺に抱きついてきた。背中に胸が当たるからちょっと困る。平常心でいられなくなるし。
それに、回りに居た野郎共が俺に「リア充爆ぜろ」とか「絶対吊す」とかヤジを飛ばしてくるからなぁ。
俺としては「羨ましいだろ?ざまあ」っていった感じだが。
それはともかくセイラの方だ。
「……水族館に行きたい……」
「アリーシャ、厳島神社はこれでいいか?帰りにまた外から見ることも出来るし」
「うん、十分楽しませてもらったよ。セイラ、水族館に行こう!」
「うん、でもその前に何か甘い物……」
「分かった分かった。何かそこの売店で買って行こうな」
「相変わらずセイラには甘いですね」
ほっとけ。セイラを泣かすのが一番罪悪感を感じるんだよ。甘い物で機嫌が直るなら安いもんだしな。
アリーシャもまだ付き合いが短いから泣いているところなんか見たことがないし、今更泣かせたくもない。
始めて会ってから長いエリーは、学校でしか会わないから泣いているところを見たことがない。でも、母親を早くに亡くした事は後で知ったけど、その時に泣いていたのかもしれない。伯父さんに頼まれたのとは関係なく、もう寂しい思いはさせたくはない。
まぁ、みんなで楽しくやっていきたいな。
### 続く ###




