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TRIPLE-私の知らないあいつは私の知ってるあいつ-  作者: EPO


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第029話-5 夏休み 午後の散歩

 2人と一緒に家に戻り、俺は昼食の準備を始める。

 玉ねぎ、人参、ニラ、キャベツ、豚肉を適当な大きさに切って炒めて、時間短め茹でて冷水で締めから水気を切って野菜と一緒に炒める。

 味付けは軽く塩コショウして、めんつゆをかけて更にごま油を風味付けにかけ完成だ。

 まぁ、焼きうどんのそうめん版だ。


「別に珍しい料理じゃないけどな。つけ麺ばっかりよりはいいだろう。

 そうめんチャンプルーだ。味付けも焼きそばや焼きうどんと同じに出来るし」

「そういえばこんな料理もあったね」

「うちのばあさんは作らないからな、こういうの」

「めんつゆの味がするけど、これも美味しいね」

「ヤマトは夏になるとよく作るよ」

「じいちゃんとこからそうめんが横流しされてくるからな。俺とセイラんとこじゃつけ麺だけじゃあ食べきれないんだよ」


 夏の麺類はつゆさえ作っておけば、そうめんでもそばでもうどんでも食べれるからな。

 楽だけど飽きる。毎日って言われるとセイラも嫌がる。

 だから、具を乗せて少し濃い目のつゆをぶっかけたり、チャンプルーで炒めたりしてみた。これでセイラも食べてくれるようになった。

 やっぱり野菜や肉とか具がある方が栄養学的にもいいしな。


 昼食はそうめんを使っていても、見た目も違って好評だった。

 めんつゆだけでなく、ごま油や塩コショウで味や風味が変わったのが良かったようだ。汗をかいた分だけ塩分も欲しくなるし。




 午後はすぐにすることもないから休憩だ。その間にじいちゃん達は事務処理をするそうだ。

 俺達は昼寝をしてからまた散歩に出かけよう。ついでに墓参りもしてこいって言われた。


 離れで昼寝をしてたら俺がなかなか起きないからって、2人が交互にキスをしていた。どっちで起きるか勝負していたらしい。

 セイラが勝ったようで大げさに勝ち誇っていた。


 墓参りの準備もして散歩に出かける。

 今日はセイラも動きやすいようにTシャツに短パンといった格好だ。

 先ずは墓参りに近くのお寺に行く。

 道なりにしばらく進むと少し高台にお寺が見えてくる。


 階段を登ると、土壁に瓦葺きの土塀に周囲を囲われていた。土壁や瓦葺きがアリーシャには珍しくじっくり観ていた。


「どうやって作るのかなぁ?」

「前に補修してるのを観たけど、竹で骨組みを作ってわらを混ぜた土を塗りつけてたぞ」

「いいなぁ、私も観てみたい。どこかで補修してないかなぁ」

「どうだろうな。土壁の家はこの辺じゃあもうほぼ全滅してるだろうしな。

 ここが補修される時でもないと難しいな」


 中に入り、もう鐘のない鐘つき堂や本堂を観てから裏手の墓地に行く。

 狭い場所に墓石がいっぱいある墓地はアリーシャには珍しかったため、随分わくわくして観ていた。

 逆にセイラは昼間でもこういう墓地は怖いようだ。俺の腕にしがみついて震えていた。昔、肝試しで脅かしたのがトラウマとして残っているようだ。

 アリーシャは怖く無いようだが、育ったお国柄の違いで幽霊の認識に違いがあるようだった。


 うちの墓を見つけた。花が供えられてたからじいちゃん達が先に来たのだろう。

 軽く掃除をしてから水をかけ、線香に火をつけて供える。

 3人共手を合わせ祈った。俺は心の中で2人と結婚しじいちゃんの跡を継ぐことを報告した。



 近くに神社があるからそっちにもお参りに行く。

 しばらく歩くと鳥居が見えてくる。

 結構大きな鳥居があり、アリーシャが興奮気味だ。これで興奮しているようだと、日光東照宮や法隆寺なんかに行くと倒れてしまいそうだ。

 神社としては特別何かがあるわけではないけど、長く広い参道を通り奥に行くと社がある。

 そこでお参りをして、2人といつまでも仲良くやっていけるようにお願いをした。まだこれからの3人を見守っていて欲しいとも……


 ただよく見ると端の方にブルーシートがかけられて資材らしきものがある。

 提灯とかも置いてあるからお祭りがあるのかあったかしたようだ。


「夏祭りがあったかあるようだな。じいちゃんに聞いてみないと分からないけど」

「あるなら行きたいな。でも浴衣を持ってきてないけど」

「普段の格好でもいいだろう。他の奴等に2人の可愛い姿をあまり見せたくないんだけど」

「「えっ?」」

「俺だって独占欲くらいあるからな?今は早く結婚したいと思ってるくらいに」

「「そう思ってくれてるとか凄く嬉しい。でもヤマトに可愛いく見てもらいたい」」

「だったら家で着て見せてくれる方がいい。水着も」

「「じゃあ家に帰って着ちゃおう。サービスしちゃうから」」



 というような話をしながら、街中の方に向かってみる。

 スーパーがあるはずなので行ってみる。

 途中田んぼを見ながら歩く。

 出穂し始めていて、今年も例年通りにお米が採れそうな感じだ。まだ台風や病気の問題があるけど、このまま育ってくれるといい。


「お米ってここで作ってるの?」

「ああ、麦と違ってある程度の範囲で区切って、水に浸かった状態で育ててるよ。あまり広すぎると水漏れや病気で全滅するとダメージでかいからな」

「へぇ~。でもこの水路が田んぼに張り巡らされてるなんてすごい」

「水路はこの辺の集落共同で管理してるんだ。畑の水撒きにも使えるから便利だしな。

 ただ、渇水の時期は取水制限があるから水田は厳しいんだよな。まぁ最近はそこまでの事はないらしいけど」


 田んぼは水が必要だから、その管理も大事なんだよね。

 この辺は川と山からの地下水で水が豊富だけど、海外だと難しい場所もあるか。オーストラリアは今でも割と厳しいって話だけど。


「田んぼは裸足で入ると気持ちいい」

「セイラは入った事があるの?」

「小さい頃に来た時に入ったな。基本的に裸足ではいらないけど、子供だったからな。

 田植えの頃なら田植え機で植えられない所を、手で植えるから入れるよ。

 来年は田植えの頃に来るか?」

「来たい」


 そうだな。来年からちょくちょく農作業の手伝いに来るかな。

 特に人手の欲しい作業には。

 少しくらい2人も農作業を覚えてもらうにはちょうどいいか。


「来年はちょくちょくこっちに来ようか。農作業を少しずつ覚えてもらおうかと思うんだけど」

「美味しいものがある?ならいいよ」

「私はいろいろやってみたいかな。それで美味しいものが食べられるといいね」

「季節ごとに美味しい食材があるからな。美味い夕食が出せると思うぞ」

「「来る」」




 田んぼを見ながら歩いてスーパーに寄る。

 この辺では実店舗に買いに来る人が多いのか、店舗が割と大きく農産物以外の品揃えがいい。農産物は自分のところだったり近所でもらったりするから、あまり扱って無いようだ。


 俺達はお菓子とアイスを買って帰る。

 お菓子やアイス、飲み物のような嗜好品や普段使う日用品は品揃えが良い。

 セイラの好みの物が多く、諦めさせるのに時間がかかった。



 アイスを食べながら3人歩き、川の方に出た。

 今日は川で鮎釣りをしている人が何人かいた。長い竿を担いで腰に網を着けていた。友釣りかな?

 なかなか釣れないようだ。

 3人で見ているとそれに気付いて、釣り人は釣れていないことが恥ずかしく思ったのか、巨乳美少女が見ているからか、頑張り始めた。


 囮鮎を少し離れた大きな岩の方に誘導していった。しばらくすると反応があった。その岩を縄張りにしていた鮎が囮鮎に襲いかかったらしい。

 しばらくすると今回はすぐに鮎が引っ掛かり釣れたようだ。竿のしなりが大きくなった。鮎がかかった。

 鮎を流れの緩やかな所まで持って来て、背中の網を取り出し鮎を網に入れ釣り上げた。

 セイラとアリーシャは拍手していた。

 それを見て釣り人は恥ずかしくなり照れてるようだった。


 鮎釣りを見終わり、川沿いにじいちゃんの家まで戻る。

 今日は川に入らなかったから2人は濡れ鼠ではない。


「「「ただいま」」」

「おかえり。今日は焼肉だよ。じいさんが猪肉をもらってきたからな。

 ヤマト、野菜は好きなの採ってきな」

「分かった。何にするかな。ナスやズッキーニ、トマトもいいか。かぼちゃやさつまいもは野菜室に残ってたよな。

 セイラとアリーシャ、他に食べたいものがあるか?」

「一緒に見に行く」

「私も」


 ということで焼肉用の食材を確保しに行く。

 ナスやズッキーニ、トマトを先ずは収穫。他は何にするかな。


「とうもろこし!」

「朝も食ったはずだけどまあいいか。あとしいたけにするか」

「しいたけはあるの?」

「原木栽培してるからあると思うよ。今日は収穫してないし」

「原木栽培?」

「しいたけはきのこだから菌がないと出来ないけど、カットした木に菌を染み込ませたものを突っ込むと、木に菌が侵食してしいたけがそのうち出来るんだよ。

 今は工場で木じゃなくてオガクズを使って作るけどな」


 キノコは工場で大量生産しやすい食材なんだよね。

 松茸も工場で作れるようになったけど、思ったほど美味しくなくなったとかで、やっぱり天然物が珍重されてる。

 しいたけは、じいちゃんは原木栽培の方が美味いと自分用に栽培してる。


 ということで、原木を置いてる所に行く。

 少し離れた所にあり、湿度の高い所で直射日光が当たらない場所でちょっと薄暗い。

 その上、回りは全部じいちゃんの土地だから誰もいない……

 となれば……今日はイチャコラしていないので、3人でチュッチュチュッチュとしばらくキスしまくっていた。

 流石にこんなとこでいたすわけにもいかないので、キスだけで楽しんだ。


### 続く ###


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