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TRIPLE-私の知らないあいつは私の知ってるあいつ-  作者: EPO


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第028話 E.G.G.ラウンジにて

ヴァルトラウテSide

 ヤマトがE.G.G.に寄ってくって言うから、あたしもE.G.G.ログインした。

 先日の演習の報酬とエッダ内で最大撃破数ということでボーナスももらった。これで大会に向けた改修ができる。

 もうちょっと脚回りの強化をしたい。クサナギに追い付けないと戦えない。


 そんな事を考えてたらマッカーサーがやって来た。


「よう、この間の演習は活躍したんだってな」

「別に大して活躍してない。撃破数がトップだっただけだ。本陣落とすのに関わったわけじゃないし」

「撃破数トップは十分活躍してるだろ。あんな凄い大剣、どこで手に入れたんだ?」

「ああ、超高温になる大剣だ。大抵のヒートソードやシールドも大体スパスパ斬れるやつな。

 ……もらった」

「はぁ?もらった?あんなの誰がくれるんだよ?いくらだ?」

「…………ただ……」


 確かに、あんな高性能な大剣をくれるとか思わなかった。

 謝礼だとかいうからちょっといい程度の大剣だと思ってたんだがな。


「無料だと?」

「ああ、そうだ。あたしを怒らせたみたいだからってな。別にそいつが怒らせたわけじゃないんだが」

「いいなぁ、俺もそんなの欲しいぜ。そいつもっとそんな武器持ってねぇかな?」

「さあな?」

「誰にもらったんだ?」

「クサナギに乗ってるタケルだ」

「敵国の奴だろ?しかも演習の対戦国。お前を怒らせたからってただでやるようなもんじゃないだろ」

「そうだな」


 あいつもそんなに高性能だと思っていなかったところがあったみたいだな。

 こちらとしては嬉しい誤算だが


「あいつもこんなに高性能だと思ってなかったみたいだし、対応出来るヒートソードとシールドバインダー持ってたからな。

 それに脚回りもパワーも強化していてついて行けなかった。勝てると思ったのにな……くっそぉ」

「悪い、俺も嫌なこと思い出させちまった」

「いいよ、次こそは勝つためにピアレイを改修して、あたし自身のテクも磨かなきゃな」

「そうだな。次の大会頑張らないとな」


 まだまだ大会までにやることはあるけど、まずは夏休みだ。

 ヤマトとアリーシャと楽しい休みを過ごしたいな。


「マッカーサー、そっちも夏休みだろ?」

「ああ、お楽しみだ」

「言ってろ。女を泣かすなよ」

「そんなことしねぇ」


 そんな話をしていると目の前にある男が現れた……



タケルSide

 さっき宇宙戦艦に行ってきたがクサナギ<改>はしっかりメンテされていた。調整も十分出来ていたようだ。

 どれだけ能力が上がっているか確認するのが楽しみだ。


 しかし、ヴァルトラウテにやった炎の大剣の性能は凄かったな。俺には対応出来るヒートソードとシールドバインダーがあるからいいが。

 あの大剣とパワーがあればしばらくは勝てるだろ。そっから先に進めるだけのテクが身に付くかだが、それはあいつ次第。

 あれだけ負かしてやったんだから、あいつの気性ならそのまま負けは認めないだろ。

 大会で当たる時が楽しみだ。


 ラウンジのベンチに座っていると目の前に男2人と女1人が来た。

 女はヴァルトラウテだが、他の男2人は知らない……


「よう、ヴァルトラウテ。彼氏2人と同伴か?」

「彼氏じゃねぇ。知り合いとうちの国の上位プレーヤー様だ」

「上位プレーヤー様じゃねぇよ。ただのちょっと上手いプレーヤー グレイハウンドだ。

 演習の時は助かったぜ。アレがなかったらあんなに簡単にお前んとこの上位プレーヤーを出し抜けなかったよ」

「へ?特にグレイハウンドさんに何もしてませんが?」

「そうか?俺にスナイプしたよな?

 それのおかげで進路が変わって、ダイダラとシューティングスターにぶち当たっていいところに転がって勝てたよ」


 確かに俺の撃った弾丸が前のスナイパーライフルの弾丸ならああはならなかっただろう。

 宇宙戦艦内で手に入れたいいスナイパーライフルだったからああなったんだ。

 俺の運が悪かったし、グレイハウンドの運が良かっただけのことだ。


「そちらの運が良かっただけでだと思いますよ。俺の失策もありますけど」

「まあな。確かにそうだが、お前の弾丸がなければダイダラに停められてたか、正面に弾かれてタコ殴りにあってたはずだ。

 だから礼を言いに来たんだよ」

「それは皮肉ですよね?」

「礼を言いたいのは確かだ。ついでにエッダに勧誘しようかと思ってな。ヴァルトラウテもお前にご執心みたいだしな」

「違ぁぁぁう」


 ご執心かは分からないけど、怒りは買ってるとは思ってる。演習の時も容赦なく墜としたし。

 ソロでやってるし、いい加減独り立ちしているプレーヤーにいつまでも世話を焼いてるものでもないしな。



 そんな話をしていると、更に参加者が増えた。ヤマタノオロチ所属のカグツチとフツノミタマだ。

 しかし、なんでまた上位プレーヤーが連れ立ってこっちに来るんだ?


「困るなぁ、うちの上位プレーヤー候補を勧誘するのは」

「は?上位プレーヤー候補?すみませんが、いつの間にそんな事になってるんですか?」

「演習の結果だよ。

 そちらのヴァルトラウテさんを抑えてくれたパワーもスピードもある。スナイピングの腕もいい。部隊編成や作戦の勘所も良い。

 オールラウンダーで作戦指揮官として期待してるんだよ」

「はぁ」


 俺としてはあまり期待されても困るんだがな。ソロでやっていくつもりだから、ヤマタノオロチの上層部とずっと付き合う気はない。

 一応協力はするがべったりとなるつもりはない。


「基本的にソロなんで、協力はしますけど国軍の運営とかには関わる気はないので」

「えぇ~、頼むよ。いい人材があまりいなくてさ」

「なら、エッダに来いよ。こっちは自由に出来るぜ?」

「グレイハウンド、まだ勧誘するなよ。こっちは切実なんだから。

 フツノミタマからも頼んでくれよ」

「タケル、頼む」


 えっ?それだけ?

 まぁ、口下手であまり喋らない人なんだろうな。


「すみません。今の所変わりませんので」

「気が変わったら言ってくれ。

 俺達も結構な歳なんでそろそろ上位プレーヤーの交代を進めてるんだよ」

「こっちは特に関係なく気に入ったからだ。気楽に連絡してくれ」

「グレイハウンド、困るんだよ。こっちは本当に切実なんだから」

「ははは、じゃあな」


 言うことだけ言ってグレイハウンドは帰っていった。

 カグツチとフツノミタマは俺を拝み倒してでも国軍内部に引き入れたいらしいが、こっちはその気がないということが分かっているのでそれ以上は突っ込んで来なかった。

 ヴァルトラウテともう一人は……


「お前にご執心じゃあないからな?目の敵にしてるだけだぁ。

 絶対に倒してやるんだからな!」

「ああ、頑張れ」

「じゃあな!」


 と言ってヴァルトラウテはどこかに言ってしまった。

 残された誰だか知らない奴は……


「俺はマッカーサーだ。よろしくな。タケルだよな?」

「ああ、こっちこそよろしく」

「いい武器持ってるんだって?ヴァルトラウテがもらってたけど」

「この間盗賊団討伐の時に大渓谷に落ちてな。コンテナを発掘していろいろと入ってたんだよ。

 大剣は使う予定がなかったし、あんなに威力があるとは思わなかったよ。

 演習の時、やべえと思ったよ、あれは」

「ははは、ヴァルトラウテもあんな強力なのとは思ってなかったらしいな。

 使って有頂天になってたらしい所に、タケルにまたしてやられたから怒ってたよ」

「あいつはもっと強くなるから、あの時叩いておかないと伸びないから」


 いい武器もらって有頂天なってもらっては困るんだよ。

 強くなって俺の訓練相手になってもらわないと。ただパワーだけではなくスピードも身に着けてもらわないとな。今後の、特に競技大会で上に上がれないぞ。


「もしかして、そういうつもりでヴァルトラウテと戦ってたわけ?」

「そうだけど?」

「伝わってないよ?」

「それで怒ってるわけか……」

「マジか。まあ言わないでおくよ、面白いから」

「そうだな。適当にフォロー頼むよ」

「分かった。じゃあ何か頂戴」

「……何か見繕っとくよ」

「やったー」




 そして、連絡先の交換をして別れた。

 そのまましばらくそこにいたら今度は静御前が来た。


「タケル。教えて欲しいことがあるんだけど?」

「久しぶりだな。なんだ?」

「この間表示されたメッセージの事なんだけど、あれは何?」

「あれか。あれはな?

 重要な遺物を発掘して所有したプレーヤーが出たことを示すメッセージだ」

「ゲームの中なのに遺跡があるの?」

「遺跡じゃない。遺物だ。古いプレーヤーのアーマードギアや所有物が埋まっているんだ。

 それがどこかに埋まっていて、それを発掘したら発掘したプレーヤーのものになるんだ」


 直接ゲームに関係のあるルールではないからな。知らないやつがいてもおかしくはない。

 発掘をメインに遊んでる奴もいない。運が良い奴でもないと見つからないからな。


「へぇ~。で、ファントムとかエンプレスとか宇宙戦艦って?」

「宇宙戦艦は知らんが、ファントム、エンプレスはこのゲームが過去と繋がった時に過去に行ったアーマードギアだ」

「凄いね。過去に行けるんだ?」

「今は行けない。過去とネットワークが繋がって、こちらのPCにいろいろと処理をさせる事件が起きたんだ。それが当時のE.G.G.を介して行われたんだ。

 有名な事件なんだが知らないのか?」

「へぇ~」

「知らないのか……」


 はぁ……知らない奴がいるとはな。50年以上前の事件だから仕方ないのか。

 「E.G.G.」で検索すれば、ゲームの公式サイトより先に出てくるぐらいなんだがな。

 これも時代というものか。ヤマタノオロチの上位プレーヤーがその座を譲ろうとしてるんだしな。


「それを誰かが手に入れたって話?」

「そうだ。アーマードギアとしては未だに最強と言われてる機体だし、過去に行ったとなればオリジナルなら研究対象にもなる。

 オークションにかけたら天文学的な金額になるぞ」

「凄いね」

「凄いんだ。ということだ分ったか?」

「うん、ありがとう」


 今日はこれであっさり解放された。

 助かるが、後でまた何かありそうな気がしてならない。

 明日からの出かける準備もあるし、そろそろ落ちるか。


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