表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
TRIPLE-私の知らないあいつは私の知ってるあいつ-  作者: EPO


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

39/248

第025話-1 ヤマタノオロチvsエッダ

 両親が帰ってきたし、セイラとアリーシャも含めて家族サービスしていたのでしばらくE.G.G.にログインしてなかった。

 そうでなくても宇宙戦艦内の探索で、1週間ほどラウンジにほぼ行ってなかったから行方不明になったままだと思われていた。


「よお、タケル。盗賊団討伐ミッション以来随分久しぶりだな。

 行方不明とか聞いてたけど、どうしてたんだ?」

「だん吉か。あのミッション中に大渓谷に落ちたんだよ。で、そこから出る途中にお宝発見で発掘してた。

 なかなかいいパーツが手に入ったからな。次の競技大会はそのパーツも使って出るつもりだ」

「おい、ファントム見つけたのか?」

「同じタイミングでメッセージが流れてたな。ファントム見つけてたらそのままで使うぞ」

「そうだよな、お前はファントム目指してたもんな」


 俺がファントム大好きなのは親しくしてる奴は知ってる。

 当然見つけたならそのまま使うはずだと思うだろう。だから全部を一度に使わなければ、すぐにはバレないと思う。

 リバイバルモデルもあるから、パーツを使ってもそれを手に入れたぐらいに思ってくれればいい。

 とりあえず時間を稼いで、みんなの関心が薄くなるのを待ちたい。


「でも誰が見付けたんだろうな。あれを欲しがる奴なんか五万といるから売れば一生遊んで暮らせる金が手に入りそうだろ?」

「まあな、俺は自分で使いたいけどな。

 でも、ここと過去を行き来した機体となると研究対象にもなるから、でかい企業が金に糸目を付けず買ってくれそうだな」

「タイムトラベル?リープ?とかそれもロマンだよな。ファントムなら今でも過去に行けるのかね?」

「どうだろうな?プレーヤーだった人でもないと知らないだろ」


 そういうのもあるな。過去のゲームの中に行ってみたいとか。

 今のところ全パーツをそのまま使う気はないから過去に行ったりはしなさそうだし、多分プレーヤーのナム・サンダーも過去に行く鍵なんだと思うけどな。



「そういえば、エッダとの対戦演習のミッションの参加募集が始まってるぜ」


 対戦演習……

 このゲームは国対国の対戦、戦争がある。勝てば砦を落とすより大きく領土が奪える。そう頻繁に行われないがたまにある。

 それに備えるため、対戦国に自国の戦力を示すため、両国で演習を行うことがある。

 それが今回の対戦演習ミッションだ。

 実弾を使い実際にダメージを受けるが、終了時に開始前の状態に戻るため練習にはちょうどいいミッションだ。

 競技大会がそろそろ行われることもあって、このミッションを計画したのだろう。


「それな。俺は強制参加だ。盗賊団のミッションで行方不明になってろくに参加してなかったからな」

「タケル、それは仕方ねぇだろ?すぐに墜とされたのと同じ扱いでいいだろ」

「そう思うんだけどな。中堅プレーヤーだから簡単にリタイアするなってことなんだろ」


 それが中堅クラスのプレーヤーに期待してる事ではあるからな。

 初心者プレーヤーで数を増やしたところで中堅以上のプレーヤーなら簡単に墜とせるからあまり意味がない。それよりは数が少なくても中堅クラスとかのプレーヤーを充てる方が安心だ。経験やテクニック、機体性能が物を言うゲームだから。

 だから、中堅クラス以上のプレーヤーは国に優遇されている。その分をミッションに貢献して返さないといけないのだ。


「でも、大渓谷に落ちたのってあのヴァルトラウテを助けたからだっけ?」

「そうだな。俺が1番近かったしな。地震が起きなければ俺も落ちずに助けられたんだが」

「運が悪かったな。お前はなんか運が悪いよな。ヴァルトラウテに絡まれたり、静御前に付け回されたり」

「リアルだと運が良い方だと思うんだがな。そっちに持っていかれてるのか」

「リアルが良いなら良いんじゃねぇの?ゲームは所詮ゲームでしかないしな。

 まぁ、頑張ってこいよ」




 ということで強制参加させられ演習場所にいる。

 場所は国境近くの広大な荒野だった。このくらい広くないとダメだよな。


 そこに国軍に所属するプレーヤーが300機、10の部隊に分けられ整列している。

 俺達一般プレーヤーは遊撃部隊として1部隊約5機 10部隊が編成されている。投入されているプレーヤーは中堅もしくはその手前くらいのクラスだ。

 上位プレーヤーは後方本陣の護衛部隊に配置されている。最終局面では敵本陣に送り込まれる予定だ。


 俺は強襲部隊として脚の速い機体で集まる事にした。さらにスナイプ出来る奴等で。俺達の部隊の作戦は脚の速さを活かしたヒットアンドアウェイだ。

 側面から敵部隊の陣形を崩すのが狙いだ。

 他の遊撃部隊は、個々の判断で国軍プレーヤーのフォローをしながら臨機応変に攻めるらしい。ただ、もう1部隊俺達と同じ作戦の部隊がいる。だん吉の部隊だ。参加しないような口ぶりだったのに。


『タケル、今日はよろしく」』

『来ないんじゃなかったのか?』

『参加しないとは言ってないよな?お前が1人寂しくしてるかと思ってな。』

『俺はソロでやってて群れてないだけだ』


 別にぼっちとか気にしていない。リアルなら彼女も友達もいる。

 ここでは孤高を気取っているだけだ。


『クサナギが微妙に変わったな。シールドバインダーの追加以外』

『この間言った発掘したパーツを試してるんだ。

 ファントムの後に出た、リバイバルパーツの結構いいやつだと思うんだが。

 2割位は性能アップしてると思うぞ』

『いいなぁ。そういうのを手に入れてんだから、運は悪くねぇだろ。プラマイゼロだ』


 いやいや言ってないけど、実はでかいプラスだ。

 リアルも考えたらつきすぎてて怖いな。セイラとアリーシャを家族に迎えられるんだから。もしかしたら子供まで……


『さあ、そろそろ開戦の時間だ』

『タケル、終わったら何か奢れ。他に絶対いい目に遭ってるだろ』

『無事終われたらな』




 最初の所定の位置につき、開戦の合図を待つ。


 <<<演習 Start>>>


 先ずは国軍が前進する。遊撃部隊は指示はないので国軍の周辺に同じ速度で移動中。


 俺がいる部隊はエッダ国軍の右側を迂回するように、大きく外を回って背後の方に出るようなコースを移動する。どこかのタイミングで高速移動に切り替えて、敵部隊に突っ込んで反対側に出る感じで引っ掻き回す予定だ。

 今はスナイパーライフルを装備して、遠距離射撃出来るようにして敵部隊外縁の機体を狙っている。


 何も遮るものない荒野を迂回するように移動しているが、まだ敵機を捕捉できない。向こうにも遊撃部隊ぐらいいるだろうが、目視もパッシブスキャンにも反応はない。

 そのまま進んで行くとお互いの国軍が間もなく激突しそうな位置まで接近していた。

 1度ここからスナイピングを行う。敵国軍の端の方に居る機体をみんなで狙う。


  バシュッバシュッ


 スナイパーライフルの威力が上がったから俺は敵機の胴体を狙ってみた。2発とも命中し大爆発した。

 他の奴が撃った弾丸も命中し右肩部や右腕部にダメージを与えた。


『何だ?何だ?何が当たった?』

『向こうにシューティングスターがいるぞ!あいつの狙撃か?』

『また狙われるぞ!』


 よしっ、これで敵部隊に動揺を与えた。いくらか指揮系統が乱れればいいが。

 ついでにこっちの上位プレーヤーが狙ったように見せかけてるから、敵軍プレーヤーが単独でシューティングスターを強く意識して動く事になるだろう。


『うまくいったな。次に行くぞ』

『『『『応』』』』


 ここからはスピードを上げ敵部隊後方を目指す。

 こちら側の敵の遊撃部隊は味方の遊撃部隊と激突し始めたため、こちらには注意が向いていないようだ。

 今の内に背後に回り込み、所定の位置に到着する。


 ここからだと敵本陣が見え、しかも敵将が見える。


『悪い。突っ込む前に本陣の方にスナイプする。ちょっと待っててくれ』


 アサルトライフルに交換する前に敵将に弾丸を撃ち込んだ。


  バシュッバシュッ


 敵将の右腕部に着弾し吹き飛ばした。

 よしよし。これで敵本陣も混乱するだろう。

 これでエッダ国軍の後ろから全員全速で突っ込む。

 アサルトライフルを連射しながら、ホバーリングで一気に敵機の群れに入り込んだ。

 回りは敵機だらけだ。いくらでも撃ち放題墜とし放題だ。向こう側に抜けるまで何機墜とせる?

 接近した敵機には両方のパイルバンカーで串刺しにしていった。


『一気に抜けるぞ』

『『『『『応』』』』』


 全速で駆け抜けたが、何機墜とせたか分からない。今の所クサナギ<改>にダメージはない。

 他の味方機もほぼダメージが無く通り抜けてきた。


『何機墜とした?』

『『『『『覚えてねぇよ。でも、結構墜とせたはず』』』』』


 一旦うちの国軍の後方まで通り抜けた。

 エッダの国軍の統制が乱れているから、今の所こっちが優勢だ。

 遊撃部隊も善戦してるようだし、援護射撃をしながら休憩を取る。


 俺達以外にも上位プレーヤーカグツチのシューティングスターが、後方からビームライフルで援護射撃をしていた。

 実弾より威力があるため簡単に貫通し、胴体やコクピットに当たったりして大破していた。カグツチの腕なのか命中精度が高いのかハズレないのが凄い。

 流石上位プレーヤーというところか。


### 続く ###


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ